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デニムにカシミヤを織り込んだ。ロロ・ピアーナがソルボンヌで撮った秋

  • 2026.9.12

盛夏から初秋へ、空気が入れ替わる。その数週間をどう着るかという問いに、ロロ・ピアーナが「バック・トゥ・スクール」と名づけたワードローブで答えた。2026-27年秋冬の提案として、9月9日からセレクトされた店舗とオンラインストアで発売されている。(フロントロウ編集部)

ロロ・ピアーナ「バック・トゥ・スクール」キャンペーンビジュアル
画像提供:ロロ・ピアーナ

1998年のジャケットが、いまも中心にいる

軸にあるのは、スパーニャ・ジャケットだ。1998年に生まれたメゾンのアイコンで、今回はペコラ・ネラ®で仕立てられている。着心地と動きやすさを両立させながら、凛としたエレガンスを崩さない。四半世紀以上前に設計された一着が、いまだにコレクションの中心に据えられるという事実が、このブランドの時間の流れ方を示している。

隣に並ぶのは、マレンマ・ボンバー。トスカーナ州の地名を冠したこのジャケットは、カントリージャケットを現代的に解釈したもので、上質なスエードで仕立てられる。トレンチコート、個性豊かなブレザー、印象的なジャケットと、羽織るものの選択肢は幅広い。肌寒い日が増えるこれからの季節、レイヤードの一枚目にも二枚目にもなる構成だ。

日本のデニムと、カシミヤを混ぜる

今季とくに目を引くのが、キャッシュデニム®の扱いだ。日本のデニムと上質なカシミヤを独自にブレンドした素材で、希少なヴィンテージ織機を使い、時間をかけて織り上げられる。デニムの機能性と、カシミヤの温もり。相反するように見えるふたつを一枚の生地に同居させるという発想は、原材料の調達から自社で握ってきたロロ・ピアーナらしい解き方でもある。

シャンブレーも新たに加わった。ミッドブルーやインディゴウォッシュのストレートジーンズに、スポーティなジャケットを合わせる。全体としては軽やかな素材とゆったりしたシルエットが基調で、ツイードやフェルトのジャケットがカントリーサイドのエレガンスを添える。

ウールが主役のワードローブを支えるのは、ペコラ・ネラ®、ソプラ・ヴィッソ®、メリノ・ダルル、カバーウールといった素材群だ。カラーパレットはブラウン、ベージュ、ラスト、バーントオレンジ、モスグリーン。秋の森を歩いているときに目に入る色が、そのまま並んでいる。

ソルボンヌ大学で撮影されたロロ・ピアーナのキャンペーンビジュアル
画像提供:ロロ・ピアーナ

撮影場所に、パリの大学を選んだ

「バック・トゥ・スクール」というコレクション名は、キャンペーンの舞台選びにそのまま表れている。撮影地は、世界で最も権威ある大学の一つであるパリのソルボンヌ大学。手がけたのは写真家のサム・ロックで、モデルにはキム・ウサンとリビー・タヴァナーが起用された。

学術的な伝統と、何世紀にもわたる卓越性の追求。その空間が持つ性格は、コレクションが体現しようとしている価値観と重なる。学問における探求心と、服に込められた職人技。まったく別の領域に見えて、長い時間をかけて一つのことを突き詰めるという点では同じだという読み方が、ビジュアルには込められている。

1924年創業のロロ・ピアーナは、控えめなエレガンスを特徴とするイタリアのメゾンだ。スエードで70年代の靴を再解釈した《ファスト・ウォーク》のように、過去の一点を引き出して現在に置き直す仕事を重ねてきた。今回のワードローブも、学生時代の記憶を引用しながら、実際に手に取るのは大人という設計になっている。

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