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『うるさい!』早朝の満席便で響いた怒号…「そんな大きい声で話してない!」乗客同士の険悪ムードに→CAが取った行動とは…?

  • 2026.9.23
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

皆さま、こんにちは。大手航空会社で10年間、CAとして勤務しておりましたSAKURAです。

皆さんは公共の場で、周りの騒々しさにモヤモヤした経験はありませんか?

今回は、機内での「大声での会話をめぐるトラブル」を通し、ぶつかりあった主張を丸く収めたエピソードをご紹介します。

グループで楽しそうな観光目的のお客様と、機内では静かに過ごしたいビジネスマン。

正反対の目的を持った両者の間に、突然響いた怒号。

どちらも一歩も引かない状況にCAは苦戦しますが、そこには、「静けさ」を取り戻すことができた「意外な提案」がありました。

「うるさい!」早朝の機内に響いた怒号

それは、東京から地方へと向かう早朝の満席便での出来事でした。

機内には、ビジネスのお客様と、観光目的のお客様が混在しています。

どことなく、お互いの「目的の違い」による独特の緊張感が漂うなか、ある一列にお座りになっていた年配の女性グループのお客様が、終始会話に夢中になられていました。

楽しさのあまり盛り上がり、大きな話し声と笑い声が、途切れることなく続いていたのです。

すると突然、前列にお座りだったビジネスマンから女性グループに、大きな怒声が向けられました。

「うるさい!」

一瞬にして、その場が凍りつきました。

しかし、怒鳴られた女性グループも黙ってはいません。 

「そんなに大きな声で話していないじゃない」と反論し、険悪な空気に包まれてしまったのです。

すると、ビジネスマンはこちらに視線を向け「CAからも注意してくれ!」と仰いました。

一瞬で状況を変えた「意外な提案」とは

私は、女性グループにどうお伝えすることが最善の策なのか、考えを巡らせました。

今の状況で「静かにしてください」と正論を重ねるのは、火に油を注ぐようなものだからです。

いい方法はないものか機内を見渡していると、ふと各座席に備え付けられた「個人モニター」が目に留まりました。

そこに映っていたのは、年配の女性層に絶大な人気を誇る芸能人が出演する番組でした。

私は「これだ」と直感し、女性グループの一人がトイレ待ちで通路に並ばれたタイミングを見計らい、何気ないトーンで声をかけたのです。

「芸能人の○○さんはお好きですか?」

突然の問いかけに驚いた様子の女性でしたが、すぐに満面の笑みで「ええ、大好きよ!大人気よね!」と答えてくださいました。

私が続けて機内で出演番組が見られることをお伝えすると、その女性は座席に戻られるなりお連れ様にお話しになり、全員でモニターに食い入るように見始めたのです。

すかさず人数分のイヤホンをお持ちすると、先ほどまでの騒々しさが嘘のように、全員が静かに番組鑑賞に没頭し始めました。

静けさが戻った機内と、ビジネスマンの安堵

機内に静けさが戻ったところで私は、状況が突然変わったことにどこか不思議そうになさっていたビジネスマンのもとへ向かいました。

そして「先ほどはこちらの配慮が足りておらず、申し訳ございませんでした」とお詫びを申し上げると、安堵されたように読書を始められました。

「注意」ではなく興味の向く先を変えていただくことで、状況を悪化させず穏やかな解決を迎えることができたのです。

「第三の選択肢」という解決法

「声の大きさ」のように伝え方が難しい問題では、プライドを傷つけることなく、自発的に行動を変えていただくための「第三の選択肢」を提示することも大切です。

それこそが、険悪な空気を和らげ、お互いにとって心地よい空間を作るための近道なのではないでしょうか。


ライター:SAKURA * 心を読む元国際線CA

日系大手航空会社にて10年間、客室乗務員(CA)として勤務。国内線・国際線を経験し、多種多様なお客様と接する中で「感情を読み解く力」を磨く。客室責任者としてVIP対応や後輩育成に携わる傍ら、社内の人材教育やグループ会社での業務にも携わり、多角的な視点から接客のあり方を見つめてきた。

現在は、その鋭い洞察力を活かし、言葉だけでない、「心理的・物理的アプローチによるクレーム回避術」を発信するライターとして活動中。国内線での細やかな気配りから国際線での難しい状況判断まで、現場での実体験に基づいた「心に届く接客のヒント」を言語化し、接客業にとどまらず、人と人とがよりよい関係を築けるサポートをしている。


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