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父「なんでお前はウソつくんだ!!」ウソじゃないのに…ADHD傾向の少女が「普通」になれず苦しんだ日々【マンガ】

  • 2026.10.24
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©️『毒親育ちADHDリケジョが○○するまで』/ いちこ

勉強はできるのに…理解されなかったADHD傾向の苦しさ

勉強はできるのに、忘れ物が多い。好きなことには夢中になれるのに、集団行動ではうまくいかない。そんな得意と苦手の差を、周囲から「やればできるのに」と受け取られることがあります。いちこさん(@1ch1k0_comic)の漫画『毒親育ちADHDリケジョが○○するまで』には、幼少期にADHDのグレーゾーンとされた作者の経験が描かれています。印象的なのは、困りごとそのものだけでなく、それを理解してもらえなかった苦しさです。

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©️『毒親育ちADHDリケジョが○○するまで』/ いちこ

勉強ができても忘れ物はなくならない

小学生の作者は、勉強が好きで成績もよく、友達にも恵まれていました。しかし、整列がうまくできなかったり、帰り道にランドセルや水筒を忘れたりすることもありました。幼少期に発達外来でADHDのグレーゾーンとされたものの、妹が生まれると、その後の対応はうやむやになったと振り返っています。代わりに求められたのは、「お姉ちゃんなんだからしっかりしなさい」という振る舞いでした。ここで考えたいのは、得意なことがある人ほど、苦手なことを理解してもらえない場合があるという点です。勉強ができるなら忘れ物も防げるはず。友達と仲良くできるなら、集団行動もできるはず。周囲がそう考えても、実際には別々の難しさが存在します。作者の学校生活は、決して「何もできない子」の姿ではありません。だからこそ、日常の一部で繰り返す失敗が、本人の努力不足として扱われてしまうことに引っかかります。

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©️『毒親育ちADHDリケジョが○○するまで』/ いちこ

忘れ物が「嘘つき」に変わる怖さ

作者は道で気になるものを見つけると夢中になり、ランドセルなどを置き忘れてしまうことがありました。ところが父は、大きなものを忘れるはずがないと考え、作者が嘘をついていると決めつけます。本人は忘れた理由を説明しているのに、信じてもらえない。さらに家を追い出され、戻ると今度は出て行ったことを責められます。作者が「何が正解なんだろう」と感じたのも無理はありません。忘れ物をしたとき、「次は気をつけよう」と思うことはあるでしょう。しかし、何度気をつけても失敗し、そのたびに人格まで疑われたらどうでしょうか。「忘れない方法を考えよう」より先に、「どうすれば怒られずに済むか」が頭を占めてしまうかもしれません。作者の場合、忘れ物という困りごとに、父の暴言や締め出しが重なっていました。ここはADHDの特性だけで説明できる場面ではありません。失敗への対応が、子どもの安心感をさらに奪っていたことが重要です。

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©️『毒親育ちADHDリケジョが○○するまで』/ いちこ

「普通」を求める言葉が残したもの

父が繰り返したのは、「なんで普通のことができないんだ」という言葉でした。作者は叱られる理由や改善策を問われ、答えられないまま食事を抜かれることもありました。この言葉がつらいのは、特定の失敗だけでなく、自分は「普通」ではないのかという疑問まで生みかねないところです。できなかった行動を一緒に振り返ることと、できない本人を責め続けることは違います。

作者はその後、県外の大学に進学。実家を離れると人と会話できるようになり、友達や恋人にも恵まれ、アルバイトでも力を発揮しました。一方、心の中には不安や、自分には価値がないという感覚が残っていたと語ります。環境が変われば、同じ人でも違う姿を見せることがあります。ただし、進学後の変化や大人になってからの苦しさを、ADHDだけの影響と決めつけることはできません。この作品を読むと、「できること」だけを見て困りごとを見逃していないか、反対に「できないこと」だけで誰かを判断していないかと考えさせられます。自分自身についても、昔から苦手だったことを、努力不足の一言で片づけていなかったでしょうか。作者は最後に、過去を漫画に描くことで、自分に合わないことを断れるようになったと振り返ります。過去を見つめ直した作者が、これからどんな選択を重ねるのかにも注目したいところです。
X(旧Twitter):いちこ(@1ch1k0_comic)

 


 

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#1 私と妹は虐待サバイバー
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クリエイター情報

いちこ

人生ふりかえりコミックエッセイ「毒親育ちADHDリケジョが○○するまで」連載中。誰かの変化のキッカケになったら嬉しいです。 化粧品の研究開発者|臨床心理学に興味しんしん|水族館と博物館とカレーもだいすき

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