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「売り切れ」なのに「どうしてきてくれた?」いつもの訪問販売さんに尋ねたら癒された【マンガ】

  • 2026.11.2

用もないのに会いに行きたくなる。そんな気持ちを言葉にするのは、意外と照れくさいものです。

『ジェンツーきたよ』では、水族館に所属するペンギンのジェンツーが、カタコトのことばでクッキーを売りにやってきます。訪ねる先は、在宅で働く広告デザイナー・ゆり子の家です。たわいのないやりとりを重ねるうちに、少しずつ心がほどけていきます。

クッキーが売り切れた日にも、ジェンツーはゆり子の家までやってきて、インターホンを鳴らしました。

売り切れなのに訪ねてきたペンギン

そっと「ジェンツーきたよ」と告げたジェンツー。この日はどこか元気がありません。

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『ジェンツーきたよ』(c)ふくのうみ

ゆり子が「どうしたの?」と声をかけると、ジェンツーはしょんぼりしながら、クッキーがもう残っていないことを伝えました。

「もうクッキーない うれちゃった…」

せっかく訪ねてきたのに、この日は販売できるものがありません。それでもジェンツーは、坂を登ってゆり子の家までやってきました。クッキーを売るためではなく、ゆり子に会うために来たのではと、そんな期待が膨らむ訪問です。

もじもじしながら言う健気さ

売るものがないのに、わざわざ坂を登ってきたジェンツー。ゆり子は売り切れを残念がるより先に、「人気でよかったね」と一緒に喜びます。そのうえで、「でもどうして来てくれたの?」と問いかけました。

クッキーがないのに訪ねてきた理由を尋ねる言葉には、ジェンツー自身に会えたことを喜ぶ気持ちもにじんでいます。

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『ジェンツーきたよ』(c)ふくのうみ

するとジェンツーは、少しもじもじしながら「ジェンツーみたいでしょ?」とひとこと。ゆり子はクッキーだけでなく、ジェンツーにも会いたいはずと、自分で言ってしまう素直さといじらしさがたまりません。

そんなジェンツーに、ゆり子は「うんッッ!!」と力いっぱいの返事です。売り切れでも会いに来てくれたことも、自分がジェンツーを待っていたことも、丸ごと肯定するような全力な返事です。

売るものがなくても贈りものを見つける

ゆり子は「クッキーがなくてもジェンツーが来てうれしいよ!」と、あらためて気持ちを伝えます。その瞬間、ジェンツーは羽をぱっと広げ、喜びを全身で表しました。

売るものがなくても、自分が来たことそのものを喜んでもらえた。そのうれしさが、小さな体からあふれているようです。

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『ジェンツーきたよ』(c)ふくのうみ

すっかり元気を取り戻したジェンツーは、「きれいないしみつけるのじょうずよ」と得意げに胸を張り、「みる?」とゆり子を誘います。クッキーがなくても、今度は自分の好きなものを見せたい。会えた喜びをそのまま次のやりとりへつなげていく素直さに、思わず頬がゆるみます。

ゆり子が「うん見せて!」と応じると、ジェンツーは庭にある丸くてすべすべのきれいな石を見つけました。

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『ジェンツーきたよ』(c)ふくのうみ

ジェンツーは見せるだけでなく、「あげる」とゆり子に差し出します。自分が見つけた大切なものを、ためらわず贈ってしまうまっすぐさが、なんともジェンツーらしいところです。

クッキーは売り切れていても、ジェンツーはゆり子に会いに来ました。「ジェンツーみたいでしょ?」と自分で言い、会えた喜びを羽いっぱいに表し、最後には拾った石まで手渡します。売るものがない日だからこそ、訪問販売だけでは隠れきらない二人の親しさが、いつも以上にはっきりと見えました。

クッキーがなくても、会いに来てくれるだけでうれしい。そんな二人のまっすぐな思いが胸に残る描写が、『ジェンツーきたよ』の魅力のひとつです。


『ジェンツーきたよ』(c)ふくのうみ

※本記事はコンテンツの権利者に許諾を得た上で記事の制作・公開を行っています。



▶︎ こんな日常を待ってた『ジェンツーきたよ』本編を【第1話から読む】

#1 「くっきー、いる?」かわいいペンギンが訪問販売に!こんな日常、待ってた♡
#1 「くっきー、いる?」かわいいペンギンが訪問販売に!こんな日常、待ってた♡

 

クリエイター情報

ふくのうみ

船とペンギンが大好きな漫画家・イラストレーター。紙ものデザインも手がける。 南極観測船「ふじ」とペンギンが出会う漫画をSNSで発表したことをきっかけに、漫画家として活動を開始。代表作に『ふじと南極のなかまたち』(KADOKAWA、2022)がある。

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