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結婚相手を探しているのに、男性の短所ばかりが気になる理由【黒川伊保子】

  • 2014.10.24
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結婚を目標に真剣に結婚相手を探しているけれど、将来を託す相手だからこそ、アラばかりが目に付いてしまう。つい、条件が気になってしまうという読者の悩みに、脳科学者の黒川伊保子先生が答えてくれました。

【質問】

今、絶賛婚活中です。友人に紹介してもらったり、合コンに行ったりして、たまに出会った男性とゴハンを食べに行くのですが、イマイチぴんとくる人がいません。たとえば、背が私より低かったり、収入が私より少なかったり、お箸の持ち方が下手だったり、趣味が合わなかったり。長所より短所ばかり気になります。でも、結婚相手だから妥協はしたくないし…。

(30歳 受付)

【回答】

相手の短所ばかりが気になってしまうということは、その人に対してちゃんと発情していないということですね。女性脳は、基本、異性に対して警戒スイッチが入っています。生殖リスクが高いので、遺伝子相性の悪い異性に妊娠させられるわけにはいかないから。男子にふいに近づいてこられれば、イケメンであっても嫌な感じがしますし、紹介された男子のあら探しを、ついついしてしまうもの。

そうしながら、無意識のうちに異性の匂い(知らないうちに嗅いでますよ)、見た目や触れた感じなどで、その人の遺伝子タイプを読み取り、生殖相性を確認しています。生殖相性がいいと判断すれば(自分との遺伝子ミックスによって、より良い子孫が残せると判断すれば)、発情します。

ロマンチックじゃなくて申し訳ないのだけど、脳科学的には、それが恋の正体。そして、いったん恋に落ちたら、脳が「一生殖に必要」と見なした期間(長い人で3年ほど)だけ、相手への警戒スイッチを切ります。いわゆる“あばたもえくぼ”期間ですね。条件や欠点が気にならない時期が訪れます。

ただ、食事を1回したくらいじゃ、なかなかピンとこないもの。ましてや、女性は、30代半ばくらいからときめく力が低下していき、38歳から42歳くらいまでは、いっそ異性にピンとこない状態に。

というのも、20代は異性を厳しく取捨選択しているので、実際に「千人に一人」の遺伝子相性のいい相手を見つけ出しているし、脳もそれを知っているから、恋の確信が深いのです。「輪廻の果て」に出逢ったような、きらめくようなときめきが降りてくるとき。

しかし、30過ぎても妊娠・出産に至らないと、脳は戦略を変えます。今のまま取捨餞別を厳しくし続けては一生チャンスがないかもしれない、危ない、と思うのですね。このため、取捨選択をゆるやかにしていくわけです。取捨選択がゆるくなるということは、恋の確信は浅くなりますから、「ロマンチックな恋」を求めていては、どうしてもピンとこないという事態に陥りがち。

42歳を過ぎれば、脳が積極的な生殖を諦めるので、また小学生のころのようにピュアにときめけるようになるのですが…。もし、すぐにでも結婚したいのであれば、「20代の頃のようなときめき」「ロマンチックな恋」を想定しないこと。極端に言えば、手をつないでみて気持ち悪くない相手なら、つがってみるくらいの勇気が必要かもしれません。

手を握れば、だいたいアリかナシかはわかるもの。最初のデートで手をつなぐのが難しい場合は、別れ際に「ありがとう」と言いながら握手する作戦がおすすめです。

ただ30歳で条件ばかりが気になっているということは、ちょっと発情力が低くなっているのかもしれませんね。恋力を上げるためには、きちんとした食事、夜中の12時までに眠る、夜間の携帯電話をやめることが最低条件になります。

闇の中で寝て、朝日とともに起きるというのは男性ホルモンであるテストステロンが出る最低条件。女性ホルモンのエストロゲンを出すためにも、このテストステロンの分泌は重要で、バランスが崩れると排卵しにくくなります。もともと、生理周期がきちんとしている人は大丈夫ですが、生理不順の人は要注意。

■独身同士の女子会は控えめに

また、恋枯れの友達とグチを言い合う食事会も禁止します! 男子も女子も生殖ホルモンに連動して分泌されるフェロモンという体臭を出していますが、これは主に異性同士が遺伝子相性を見るためのもの。フェロモンの匂いの種類と免疫にかかわる遺伝子の型が一致するのだそうです。ただし、男子同士、女子同士もフェロモンの影響を受け合います。

女子同士の場合は、女性ホルモンが豊富な人の生理周期に、周囲が巻き込まれるように揃ってしまいます。「生理がうつる」というのもこのため。女子高、女子大では当たり前の事実ですよね? 私も昔、寮にいたとき、同室の女子たちの生理が重なる経験を何度もしました(笑)。

その理由としては、人間も、もともとハーレム型の哺乳動物だからといわれています。たとえば、ライオンも一斉に発情して一緒に子育てしますが、その方が、母乳が足りない時に他のメスのお乳がもらえるし、生存の可能性が高くなるから。生理周期を同じくして、一斉に排卵して、一斉に赤ちゃんが出来るのは子孫存続のために好ましいことなのです。

まとめ:黒川伊保子が教える、幸せを呼ぶ脳のつかい方

女性ホルモンが豊富な、発情力の強い女子につられるようにして、周囲の女子も女子力が上がる。だから、発情力の高い女子と一緒にいなければいけないのです。モテる友達や、結婚していたり、子供がいる女子とつるんで、恋バナを聞かなくちゃ。恋枯れの身には辛いでしょうけれど、痛い思いで自慢話を聞くくらいがちょうどいいのですよ。

毎週金曜更新

(安田光絵)

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