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“自分のことを棚に上げて”怒ってばかりの女性社員→同僚の言葉で、態度が激変したワケ【キミのため文庫】

  • 2026.7.21
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@kiminotame_bunko

誰かの言動に、ついイラッとしてしまうことはありませんか?「どうしてこうしてくれないの!」と、期待が裏切られたように感じる瞬間は、きっと誰にでもあるものですよね。その気持ちとうまく付き合えたら、毎日はもう少し楽になるのかもしれません。

心に効く一冊と出会える「キミのため文庫【読む処方箋】」の『ムダな反応(第二話)』は、そんな「苛立ちとの向き合い方」をテーマにした作品です。

※本記事の内容はフィクションです。

【ムダな反応】この人にはこうしてほしいって思っちゃうから、違う行動をされた時にムカつくの #ショートドラマ

職場での小さな引っかかりが積み重なり、つい気持ちがささくれ立ってしまう新実。そんなある日、苛立ちが災いして、同僚の黒瀬が扱っていた契約書にコーヒーをこぼしてしまいます。同僚の紙上からは厳しい言葉を浴びせられ、新実は深く落ち込んでしまうのでした…。

「自分のこと棚に上げすぎ」紙上の厳しい言葉

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汚れてしまった契約書を手にした紙上は、新実に向かって声を荒げます。

「こんなんじゃ使えないよ…ねぇ、どうすんの?」

新実は、「えっと…」とうつむき、消え入るような声しか出せません。

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緊迫したオフィスで、紙上はなおも強い口調で新実を責め立てます。

「いっつも人に怒ってるくせに、自分が怒られたらだんまりってズルいでしょ!」

「すいません…」とさらに深くうつむく新実に、紙上の言葉は止まりません。

「よくそんなんで人のこと、とやかく言えるね。自分のこと棚に上げすぎじゃない?」

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見かねた黒瀬が、2人の間に割って入りました。

「まあまあ、落ち着いて」

それでも紙上は「いや、でも…」と、まだ納得がいかない様子です。黒瀬はそんな紙上に明るく言いました。

「社長に相談してみるから、紙上くんもついてきて!」

不満げにブツブツと呟きつつも、紙上は黒瀬と一緒に部屋を出ていきます。その場に一人残された新実は、落ち込んだ様子で立ち尽くすのでした。

「なんでいっつも怒んないの?」新実の問いかけ

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すっかり暗くなった夜のオフィス。黒瀬がデスクでたくさんの本を抱え、片付けをしていました。そこへ、新実がゆっくりと近づいていきます。

「さっきはごめん」

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驚いて振り返る黒瀬。けれど、すぐに笑顔になり、抱えていた本を机に置きました。

「あ〜、もういいって!」

新実が「でも、社長に怒られたって聞いたから…」と言っても、「ちょっとだけだよ」と気にしていない顔です。

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そんな黒瀬に、新実は真面目な表情で問いかけました。

「ねぇ」

「なに?」と応じる黒瀬に、新実はずっと気になっていたことを尋ねます。

「美咲は、なんでいっつも怒んないの?」

そう、新実にはよくわからなかったのです。なぜ、黒瀬はこんなに明るくいられるのか…。仕事をしていると、理不尽なことや同僚と比べられることばかり。新実は毎日些細なことが気になってイライラしていました。

黒瀬のように穏やかに優しく振る舞うなんて、自分にはできそうもありません。

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黒瀬は少し考えてから、静かに答えました。

「そりゃ、怒っても仕方がないし?」

怒っても仕方がないから、怒らない。黒瀬の答えはとてもシンプルなものでした。

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しかし、怒ろうと思っていなくても、怒りがわいてきてコントロールできないこともあるのではないでしょうか?怒らないと決めて怒らずにいられるなら、こんなに悩んでいません。

「怒っても何もならないのは分かってるんだけど…」

新実には、黒瀬のように上手くやれる自信がありませんでした。「私には無理…」と思わず弱音がこぼれます。

「他人に期待しない」黒瀬が語った、心の持ち方

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新実をしっかりと見つめて、黒瀬は自分の心の持ち方を語り始めました。

「私はさ、他人に期待しないようにしてるんだよ」

「どういうこと?」と不思議そうに聞き返す新実に、黒瀬は続けます。

「『この人にはこうしてほしい』って思っちゃうから、違う行動をされた時にムカつくの。だから、他人には期待しない」

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なるほど、期待するからこそ、その通りにならなかった時に苛立ってしまう。黒瀬の言葉は、納得できるものでした。しかし新実は、力なく首を横に振るしかありません。

「私にはできそうもない話…」

すると黒瀬は、優しく微笑んで言いました。

「そんなことないよ。私も昔はめちゃくちゃ怒りっぽかったし」

意外な言葉に、新実は驚きました。こんなに穏やかな黒瀬に、かつて怒りっぽかった時期があったなんて!

生きるのが楽になる本『反応しない練習』

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黒瀬は、自分が変わった理由を明かします。

「まあ、私が怒らなくなったのって、全部この本のおかげだけどね」

そう言って、机の上から一冊の本を手に取りました。差し出されたその表紙には、『反応しない練習』という文字が。

黒瀬が勧めた『反応しない練習』は、「悩みは『消す』ことができる。そしてそれには『方法』がある」という考えをもとに、ブッダの「超合理的で、超シンプル」な教えを日常生活に活かす方法を、注目の“独立派”出家僧が原始仏教からひもといた一冊です。

新実が本のタイトルを小さく読み上げると、黒瀬は本を差し出しました。

「貸そうか?きっとためになるよ」

新実は少し戸惑いながらも、両手でその本を受け取ります。黒瀬の優しい微笑みに見守られながら、新実はその本をじっと見つめるのでした。

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後日の昼下がり。窓の外には青空が広がっています。青いトップスを着た新実は、穏やかな表情でパソコンに向かっていました。そこへ、緑のクリアファイルを持った紙上が、気まずそうに近づいてきます。

「ごめん…これ、まだ終わってなくって…」

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振り返った新実は、パッと明るい笑顔を見せました。

「大丈夫ですよ!」

その反応に、紙上は驚いて目を丸くします。

「えっ…?怒んないの?」

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新実は微笑んだまま、パソコンの横に置いてあった『反応しない練習』にそっと手を伸ばし、愛おしそうに手にとりました。

(この本を読んで、生きるのが楽になった)

そう心の中で噛みしめながら、新実は嬉しそうに小さく頷くのでした。

心を軽くしてくれる、一冊との出会い

思うようにいかない相手に、つい苛立ってしまう。そんな新実の姿に、視聴者からは「他人に期待しないという考え方、すごく分かる」「自分のメンタルが安定している方が大事ですよね」といった共感の声が寄せられました。

黒瀬が語った「他人に期待しない」という言葉。それは冷たく突き放すものではなく、自分の心を穏やかに保つための、優しい知恵なのかもしれません。もちろん、すぐに実践できることばかりではないでしょう。それでも、ほんの少し考え方を変えるだけで、気持ちは楽になるものかもしれませんね。

紹介作品

コンテンツ提供協力

ショートドラマで彩る、本との出会い。文庫本を開くような軽やかさで、次の一冊と気軽に出会える場所を。あなたの心に効く傑作が見つかりますように。

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