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【カメラ女子必見!】写真をアートにした女性写真家『ジュリア・マーガレット・キャメロン展』

  • 2016.7.15
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【カメラ女子必見!】写真をアートにした女性写真家『ジュリア・マーガレット・キャメロン展』

19世紀のカメラって、見たことありますか? 大きくて重くて使いづらそう。実際、操作や現像などの作業もかなり難しかったみたい。そんな時代に写真家として活躍したのが、今回ご紹介するジュリア・マーガレット・キャメロン。なんと48歳ではじめてカメラを手にしたという彼女。いったいどんな写真を撮ったのでしょう?

『ジュリア・マーガレット・キャメロン展』とは?

【女子的アートナビ】vol. 30

東京・丸の内にある三菱一号館美術館で開かれている本展では、英国の女性写真家ジュリア・マーガレット・キャメロンの作品約150点を紹介。彼女が撮影し、自分の手で焼きつけた貴重なヴィンテージプリントをまとめて見られる日本ではじめての回顧展です。

キャメロンさん、どんな人?

1815年、英国の植民地だったインドで生まれたキャメロンは、裕福な家庭で育ち、フランスで教育を受けたあと結婚。6人の子どもに恵まれ、夫とともに英国に移住します。社交界に出入りして華やかな生活を送っていた彼女の人生を変えたのは、48歳のときに娘夫婦から贈られた一台のカメラ。独学で写真技術を身につけ、わずか一年半後には評価を獲得、作品が博物館に収蔵されました。その後も精力的に写真制作と展覧会活動を続け、64歳で亡くなりました。

美しすぎる! アートな写真

本展のオススメは、《ベアトリーチェ》。看板にも使われている作品ですが、悲しげな表情が印象的な美しい写真です。

ジュリア・マーガレット・キャメロン 《ベアトリーチェ》 1866年 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館蔵 ©Victoria and Albert Museum, London

本作品は、有名な古典絵画を参考にしたもので、ベアトリーチェとは歴史上の人物。性的虐待を行った自分の父親を殺害し処刑された悲劇のヒロインです。白いターバンを巻きポーズをとるのは、キャメロンの姪。何かを訴えるような視線に心をつかまれます。

ジュリア・マーガレット・キャメロン 《五月祭》 1866年 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館蔵 ©Victoria and Albert Museum, London

また、《五月祭》も美しい絵画のような写真で、とってもステキです。モデルを演じているのは、キャメロンの小間使いや地元の子どもたち。この写真は、親交のあった詩人テニスンの作品『五月祭女王』の挿画として使われたそうです。

キャメロン作品の特徴は、ソフトフォーカス。ピントがぼやけた彼女の写真は絵画のようで、「芸術的な写真」と称賛されました。さらに傷や汚れ、ひび割れなど制作過程の跡を意図的に残しています。ピンボケや失敗の跡を表現に取り入れる手法はかなり斬新で、当時は批判もされたようです。それでもひるまず制作を続け、写真を芸術に高めた人物のひとりとして写真史に名前を残しました。

女子割がスタート♪

ところで、三菱一号館美術館では7月13日から女性限定のサービス、「アフター5女子割」がスタート。毎月第2水曜日は開館時間が20時まで延長になり、17時以降に入館した女性はなんと料金が1,000円に! これはお得ですね。仕事帰りにアート鑑賞してリフレッシュ、なんていかが?

Information

会期:~ 9月19日(月)※休館日は月曜日(ただし、祝日と9月12日は開館)

時間:10:00 ~ 18:00(ただし、金曜、第2水曜、会期最終週平日は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで

会場:三菱一号館美術館

料金:一般 1,600円/大学生・高校生 1,000円/小・中学生 500円

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