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【逃げ切る術】怪しい人から逃げ切るために知っておきたいこと(子どものための防犯術vol.2)

  • 2016.7.13
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前回に続き、子どものための防犯術です。今回は、子どもが不審者から逃げきるために知っておきたいことをご紹介します。逃げ切るためには何m走れば助かるのでしょう。10m? 20m? いやいや30m? さて、何mだと思いますか?

© chab3 - Fotolia.com

■犯罪者は何m追いかけるとあきらめる?

「怪しい人がこっちに向かってきた! 周りに誰もいない!」というピンチのとき、子どもが、走って追いかけてくる大人を振りきるにはどうしたらいいのでしょうか。

ある調査で、犯罪者が子どもを狙って犯罪におよぶ際の、やる気と距離の関係を調べた結果、次のようなことがわかったそうです。(注2)

始めの4mまでは「やる気」が続き、8mを過ぎると「無理かな」という気持ちが生じ、さらに10mを超えると「がくっ」とやる気が落ち、16m前後で「ダメかな?」と思い、20mで「ダメだ」と完全にあきらめる傾向があるのだとか。

つまり、20m走り抜けることができれば、犯罪者から逃げきれる、というわけです。

ですが、子どもが大人につかまらずに20mも走り抜けることってできるのでしょうか。

実は、ある条件があれば、可能になることがわかっています。

小学2年から中学2年までの子どもを対象に、最初に犯罪者役の大学生との距離が何メーあれば20m逃げきれるか、という実験を重ねたところ、

すべての年齢で、犯罪者と対峙する4m手前から走らなければ逃げきれない

ということがわかりました。

ランドセルやかばんを持っている場合は、6mの距離が必要で、それより近い場合は持っているものを道に投げ捨てて、全力で走らなければ追いつかれてしまうということです。

(注2)『犯罪からの子どもの安全を科学する~「安全基礎体力」づくりをめざして~』(清永賢二:監修/清永奈穂・田中賢・篠原惇理:著/ミネルヴァ書房)

■20m走り抜ける訓練をしてみよう

ぜひ一度、子どもと20m走り抜ける訓練をしてみましょう。

まず、4mの距離を体感するために、外で4m離れて向き合ってみましょう。

大人の歩幅でだいたい7~8歩。そこから両者が1歩ずつ離れると約6mです。

「怪しいな」と思う人とすれ違うときは、この距離より近づかないことが大切です。道幅が狭く、この距離が取れない場合は、来た道を戻る勇気も必要です。

大人が不審者役になって、子どもが20m逃げきれるか走ってみましょう。

逃げたら近くにいる人に助けを求めるところまで訓練しておくと、実際に何かあったときに迷うことなく行動できるでしょう。

■怪しい人ってどんな人?

何かされる前に、怪しい人かどうか見極めるために、次の行動に当てはまる人がいたら要注意。怪しい人の特徴を確認しましょう。

<怪しい人の5つの特徴 「はちみつじまん」>

・知らないのになにかとはなしかける人、

・理由もないのにちかづいてくる人、

・あなたがくるのを道のはし(車のそば)でじっとみつめてくる人、

・いつでも、どこでも、いつまでもついてくる人、

・あなたがくるのをじっとまっている人、こういう人に会ったら、ん!?と注意

(清永奈穂・清永賢二『犯罪からの安全学習ノート』より)

■怪しいなと思ったら…ためらわない、間違いを怖れない、すぐに大人に話す

なにか危害を加えられたときは、すぐに助けを求めに行くと思いますが、ただついてくる、じっと見てくる、といったことだけだと、助けを求めていいかどうか、ためらってしまうかもしれません。

しかし、何かが起こってからでは遅いというもの。少しでも怪しいときは、ためらわずに助けを求めるよう、話しておきましょう。

また、間違いを怖れて、「防犯ブザーのひもを引けない」「大声を出せない」ということもあるかもしれません。間違ってしまったら、「すみません」と丁寧に謝ればすむ話です。必要なら親も謝りに行きましょう。

じっと見られた、つきまとわれた、体をさわられた、という被害にあっても、警察に通報しない場合が多いといわれています。怖くて話せなかったり、怒られるんじゃないかと心配したり、恥ずかしいと思ったりして、家族に話せないこともあります。

「たいしたことじゃない」と思っても、大きな事件を防ぐためにも、子どもの様子が変だなと思ったら、しっかり聞き出しましょう。「怖かったね」「よく頑張ったね」と声をかけて、安心させてあげることが大切です。

さらなる犯罪の予防のためにも、なるべく学校や警察に連絡して、地域で情報を共有しましょう。

参考:親子で身につける防犯術 おそわれたらどうする? | 子育てに役立つ情報満載【すくコム】 | NHKエデュケーショナル

(KANA)

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