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イタリアではどうしてる? 妊娠中のデンタルケア

  • 2016.7.10
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イタリアの人々は小さいうちから、ホームドクターならぬホーム歯科医を決め、歯の健康を維持するのに余念がありません。

しかし、とある知人女性は妊娠中期に虫歯が進行し「放っておくつもりじゃなかったけれど、仕事が忙しくて… 結果として放置してしまった」と嘆いていました。

© nenetus - Fotolia.com

妊娠中or出産後に歯がもろくなるという話をイタリアでも聞くだけに、彼女のようにならないよう気をつけているママは多いです。ここでは、そんな彼女たちが気をつけている「デンタルケアのコツ」についてご紹介します。

■食後の緑茶で虫歯・口臭予防

去年出産した知人女性は、妊娠がわかってからすぐ歯のメンテナンスを始めました。「妊娠して身体が重くなってからだと、歯医者に通うのもおっくうになる。仕事をしていたらなおさらだから、産科医からも『悪い歯があれば早めに治療するように』指示があったの」と、放置していた親知らずをきちんと処置しました。

以降、歯ブラシは歯科医が指定するコンパクトなものに替え、歯磨き粉も研磨剤少なめのものに変更しケアを欠かさないそうです。

また、朝夜の食後に必ず「緑茶」を飲むのが彼女のデンタルケアのコツ。コーヒーの国の人なのにめずらしいね… と聞いてみたところ「妊娠中はなるべくコーヒーを飲みたくなくて、カフェインが少ない飲み物を探していたとき、緑茶の成分が口の中を殺菌・消臭してくれるとTV番組で流れていたのを見て、やってみる気になった」という答えが返ってきました。

キッチンには、中国と日本の緑茶のティーバッグを両方用意していて、気分によって飲み分けています。このおかげか、歯科医にもほめられるほど歯の健康を維持できているとか。

■重曹+アロマオイルのうがいで虫歯対策

妊娠中に虫歯を治療した知人女性は「毎食後必ず歯を磨くように」と歯科医から勧められていました。しかし、勤務先のお手洗いは手を洗うのがやっとの大きさ。

「1人入ったらいっぱいになってしまうし、メイク直しや歯磨きで長々と占領して、他の同僚に迷惑をかけたくない」と、昼間の歯磨きはほぼできない状態でした。なんとか歯磨きの代わりになるものを… と彼女が考えたのは、水を入れたコップに小さじ1杯ほどの食用の重曹と、ミントのアロマオイルをとかしたものでうがいすることでした。

「市販の洗口液は強過ぎて私には合わないし、匂いも嫌だった。多少しょっぱいけど、重曹なら安全そうだし虫歯にも効果があると聞いたから」と軽い気持ちで始めたそうですが、その後の虫歯治療は短期間で済み、その効果を実感したといいます。

今は家でも重曹でうがいをすることが習慣になったそうで、定期検診以外で歯科医に通うことはなくなりました。

口の中は外から見えません。それだけについ、メンテナンスが雑になりがちです。また、歯は簡単に取り替えがきかないため、普段から手入れを怠らないよう気を配りたいもの。将来、子どもに歯の健康の大切さを伝える意味でも、今からデンタルケアに取り組むのは悪くなさそうです。

(金丸 標)

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