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赤ちゃん無視でSNS!? ママが知るべき「スマホネグレクト」の恐ろしさ

  • 2016.7.6

家族連れで公園や児童館に来ていても、子どもを放置して全く見ていない親の姿、最近よく見かけますよね。

わが子が大声で呼ぼうが泣き喚こうが生返事。視線の先には握りしめたスマホ……いわゆる『スマホネグレクト』 といわれる状態です。

このスマホネグレクト、実はとても危険な行為であると警鐘が鳴らされています。

“愛着障害”という大きな問題を引き起こし、子どもの健康な成長・発達を妨げるというのです。いったいどういうことなのでしょうか。

今回はスマホネグレクトのメカニズムとリスクについて学んでいきましょう。

●愛着は赤ちゃんが生き延びるために絶対必要な要素

愛着(アタッチメント)とは心理学者のボウルビィが提唱した概念で、子どもと養育者の間に作られる情緒的な結びつきのことを指します。

もともと人間の赤ちゃんは、ひとりでは何もできない大変未熟な状態で生まれてきますね。周囲の大人に守られなければ生きていくこともできません。

無力な赤ちゃんが生き延びるためには、“愛され、守られる”ことが絶対に必要 です。

そこで赤ちゃんは周囲に対してさまざまな働きかけをして、愛着を築きあげようとします。

愛着形成は人間が生き残るために生まれつき持っている本能なのです。

●正常な自立のためにも、愛着は必要不可欠

最初は未熟で守られているだけだった赤ちゃんも、成長するにしたがって少しずつ自立を試みます。養育者から離れ、ひとりで世界を探検しようとするのです。

もちろん、最初はうまくいきません。不安になったり寂しくなったりすることはしょっちゅうです。

そんなときこそこれまで築き上げてきたアタッチメントの出番。子どもは愛着関係にある相手を呼び、守ってもらおうとします。

これは愛着行動 とよばれており、生後6ヶ月からおよそ2歳くらい までの間に盛んに行われます。

愛着行動を取って相手がこちらに来てくれればひと安心。子どもはそこで少し休んで自分を励まし、また外の世界を求めに行くことができるのです。

このように、愛着が正しく作られていることは子どもが正常に自立するためにも非常に重要な要素となるのです。

●スマホに熱中しすぎると愛着行動に気づけなくなる!

子どもが取る主な愛着行動としては、

・養育者に対して笑いかける

・泣き声を上げる

・しがみつく

・後追いをする

・目で追いかける

などがあります。

これらは全て子どもたちの「こっちに来てよ」「助けてよ」といったサイン。

スマホネグレクトが問題なのは、この愛着行動を無視してしまうことになりかねない 点なのです。

大事な人がスマホばかり見ていて、助けて欲しかったときに助けてくれなかった。こちらを向いて欲しかったのに向いてくれなかった。

そういった経験が繰り返されると、子どもはうまくアタッチメントを作り上げることができなくなってしまいます。

自分には愛される価値がないと感じるようになり、自己否定感や無力感でいっぱいになってしまう のです。

●愛着障害のまま成長すると、自立できない不安定な大人になってしまう

愛着が形成されないため、いつまでも安心感が得られず自立心も芽生えません。

その結果、大人になっても社会性が非常に未発達だったり、人間関係がうまく作れなかったりします。

学校や職場にうまくなじむことができず、引きこもりになってしまう恐れも 。そう、愛着の問題は幼児期だけのものではないのです。

これが、スマホネグレクトによる愛着障害の全貌です。どんなに恐ろしいことか、お分かりいただけたでしょうか。

●わが子を愛着障害にしないために、いまできること

スマホネグレクトによる愛着障害を避けるためにはどうしたらよいでしょうか。

スマホを手放してしまえばいいのでしょうが、現代社会では必要不可欠なツールであるためなかなかそうもいかないものです。

まずは、スマホを見るのを避ける最低限のポイントを絞りこんでみてはいかがでしょうか。

例えば“授乳中はスマホではなく赤ちゃんの目を見つめるようにする”、“寝かしつけは絵本を読み聞かせながら行うようにする”など。

短い時間、小さなことからなら取り組みやすい といえます。

また、“子どもの声かけにはできるだけ反応すること”も心がけたい点です。

たとえ赤ちゃんであっても、自分の出した声に誰が反応してくれているのかはちゃんと理解しています。

今すぐに調べなければいけないようなことがあってスマホを見ているようなときは、「ちょっと待ってね。これが終わったら必ずお話を聞くからね」などのように答えるといいでしょう。

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子どもは大好きな相手と思いや経験を共有することで成長していきます。

スマホから顔を上げて見ればそこにはきっと、「いっしょに楽しみたい!」とワクワクしている子どもの姿があるはずです。

今日、これから、できるところから。かわいいお子さんの健やかな成長のために、ちょっとそのスマホを横においてみませんか?

●文/パピマミ編集部

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