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四国お遍路で出会いをつかむ?! 今、若者が集まる理由とは【後編】

  • 2014.10.20
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白装束を身に着け旅をする姿が印象的な、四国にある88ヵ所のお寺を巡る「お遍路」。前回は、これまでのイメージを覆し、自分探しや恋愛の成就などを胸に、「巡礼の旅」の地を訪れる若者が今増えているということ紹介した。

今回は、その旅の途中で出会った人と恋に落ち、現在順調にお付き合いをしている30歳の女性にお話を伺うことができた。

■休憩所での会話がきっかけに

5年近く恋人がいなかった彼女、お遍路への参加は、ちょうど30歳を迎える頃に友人から誘われたことがきっかけ。「最初は旅行感覚というか、ちょっと興味もあるし体にも良さそうかなと思って」と気軽に始めたそうだが、日常と離れ無心になれる気持ち良さに、2回目以降からはひとりでも訪れるほど「ハマって」しまった。

お遍路の道中にはいくつもの休憩所や仮眠所があるそうで、最近は有志の建築家と地元の方によって作られた、綺麗でデザイン性の高い小屋も多い。たまたま居合わせた人と情報交換をするなど話をする機会も多く、「基本的にはお互い立ち入らないが、旅先ということや、同じお遍路を歩く連帯感もあり、ふと人に言えなかった本音が出るなど話し込んでしまうこともある」らしい。

彼女の場合は、女友達と訪れた数回目の旅の時に、同じくふたり連れの同年代の男性たちと休憩所で話が弾み、たまたまその日の宿も一緒で相手と地元が近いこともわかったことから、別れ際にみんなで連絡先を交換したことがはじまりだった。

■恋愛に消極的だった自分の変化

いつもつい相手の顔色を伺ってしまい、他人と壁を作るから恋愛もうまくいかないことが多かったという彼女だが、大自然の中で歩き続ける非日常感と解放感、そして旅先ということも手伝い、特にお遍路の最中は伸び伸びとふる舞えることが多かったそう。

それが、自然と相手と近づいた大きな理由だったのではないかと振り返る。良い部分も悪い部分も含め、これまでお付き合いした誰よりも、ありのままの自分を見せられている気がするという言葉が印象的だった。

もちろん、素性のわからない相手とあまり気軽に親しくなるのは考えもの。彼女も「何度も訪れた中の“奇跡の1回”」と笑いながら話していたし、基本的には緊張感を忘れずに、あくまでも「自己責任」で行動することが大切だ。

ただ、同じ時に同じ神聖な場を訪れたという偶然、そしてその相手が、もっと知りたい近づきたいと思える人だった場合、やはり何か「縁」を感じるのではないだろうか。

今は旅行会社などで様々なツアーも組まれているし、短期間で気軽に参加できるものも多数あるそう。

「恋愛問題だけに限らず、何か行き詰まっていたり、自分の殻を破るきっかけが欲しいような時に、日常から離れるひとつの手段としてもオススメ。私の周りでは、行って後悔した人はいない」…としめくくった彼女の話を聞くと、今まで自分とは無縁だと思っていた「お遍路」に俄然興味が湧いてきた。

気候も良くなるこれからの季節、今年の秋は思い切って「巡礼の旅」に挑戦してみてもいいかも知れない。

(Sahyu)

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