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「コンパクトカーなら安いはず」人生初の愛車購入で30代男性が見落とした“自動車保険の落とし穴”

  • 2026.3.24
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。自動車販売・整備・保険業に27年従事している河野みゆきです。

「コンパクトカーなら維持費も安いはず」

そう考えて車を選ぶ人は少なくありません。実際、燃費が良く車両価格も比較的手頃なコンパクトカーは、初めて車を購入する人にとって魅力的な車種です。ところが、いざ自動車保険の見積もりを取ってみると「思っていたより保険料が高い」と驚くケースがあります。

その理由の一つが、多くの人が見落としがちな等級制度です。

コンパクトカーなら保険料も安いと思っていた

会社員のAさん(30代)は、初めてのマイカーとしてコンパクトカーを購入しました。

通勤や買い物で使う予定だったため、維持費をできるだけ抑えたいと考えていたといいます。そこで選んだのは、燃費性能が良く、車両価格も比較的手頃なモデルでした。

「コンパクトカーならガソリン代も安いし、保険料もそれほど高くないだろう」

Aさんは、当初からそう考えていたようです。

しかし、自動車保険の見積もりをしてみると、保険料はAさんの想定よりかなり高い金額になってしまいました。月額に換算すると、当初イメージしていた金額の倍近くになっており、Aさんはなぜここまで高くなるのか疑問に思ったようです。

そこで初めて「等級制度」の存在について知ることになりました。

保険料を左右する「新規契約スタート」の現実

自動車保険には、事故歴などに応じて保険料が変わる等級制度があります。

一般的に新規契約は6等級からスタートします。多くの損害保険会社での等級は、1等級から20等級まであり、無事故で更新していくと等級が上がり、その分割引率も大きくなります。反対に、等級が低いほど割引が少なく、保険料は高くなる仕組みです。

長年車に乗り続けている人の中には、20等級まで進んでいる人も珍しくありません。こうしたドライバーは大きな割引が適用されるため、同じ車でも保険料がかなり安くなります。一方、初めて車を購入する人はこの割引がほとんどない状態からスタートします。つまり、車のサイズや価格に関係なく、保険料が高く感じやすいのです。

Aさんの場合も、コンパクトカーを選んだにもかかわらず保険料が高かった理由は、この「新規契約スタート」であったことが大きく影響していました。

車の大きさだけでは決まらない保険料

さらに、自動車保険の保険料にはもう一つ重要な要素があります。それが「型式別料率クラス」です。

これは車種ごとに設定されているリスク評価のようなもので、事故の発生率や修理費などのデータをもとに決められています。料率クラスが高い車種ほど、保険料も高くなる傾向があります。そのため、たとえコンパクトカーであっても、事故率が高かったり修理費が高い車種であれば、保険料は必ずしも安くなるとは限りません。

つまり自動車保険の保険料は、契約者の等級、車種ごとの料率クラスといった複数の要素によって決まります。

それに加えて、年齢や運転者の範囲、車を使う頻度、免許の色などの条件が細分化されているため同じ車でも契約者の条件によって保険料に違いが出るのです。

この仕組みを知らないと、「コンパクトカーなのに保険料が高い」という意外な結果に驚くことになります。

車選びは自動車保険を含めた総維持費で考えることが大切

初めて車を購入する人ほど、車両価格や燃費といった目に見えやすいコストに注目しがちです。しかし実際には、自動車保険も維持費の大きな部分を占めています。

特に、新規契約の場合は等級が低いため、想定より保険料が高くなることも珍しくありません。車選びの段階で保険料の見積もりを確認しておくと、購入後の負担をより正確にイメージできます。等級制度や料率クラスの仕組みを理解しておくだけでも、「こんなはずじゃなかった」という事態は防ぎやすくなるでしょう。

車の本当の維持費を考えるときは、車両価格や燃費だけでなく、自動車保険を含めた総維持費で判断していきましょう。


筆者:河野みゆき
自動車販売・整備・保険業に27年従事。損害保険募集人資格を保有し、車両購入からメンテナンス、カーライフに関わる保険まで幅広く対応。現場経験をもとに、ユーザー目線でわかりやすい情報発信を行っています。


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