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こまめな汗ふき…じつはNG? ドクター直伝、子どもの熱中症対策4つのポイント

  • 2016.6.22
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じめじめした梅雨シーズンがやってきました。そろそろ熱中症が気になりはじめる季節です。

(c) JackF - Fotolia.com

熱中症というと、炎天下の屋外でおこりやすいイメージがありますが、じつは、気温、湿度が高いいまの時期も油断は禁物です。

これまでヘルスケア記事に携わってきた筆者が、取材のなかでドクターに教えていただいた「子どもを熱中症から守るためにできる4つのポイント」をお伝えします。

■その1 室内では湿度をコントロールしよう

雨降りが多いこの季節、子どもたちは室内で過ごすことが多くなります。強い日差しにさらされなければなんとなく安心な気がしてしまいますが、室内にいても、熱中症のリスクはあるのです。その理由が、湿度です。

わたしたちは、汗をかくことで体温調節をしています。汗が乾くときに、からだにこもった熱も一緒に放出されます。雨の日には洗濯物がなかなか乾かないのと同じように、わたしたちのからだも、湿度が高い環境下では汗をかいても乾きづらく、からだに熱がこもったままになりやすいのです。

快適な湿度は50~60%といわれていますので、エアコンの除湿機能を上手に活用したり、換気扇や扇風機で空気を循環させたりして、湿度をコントロールしましょう。

■その2 汗のふきすぎはかえってNG? ふくなら「濡れタオル」で

子どもは、ちょっと動いただけで汗びっしょり! になることもあります。そんなとき、タオルでふいてあげたくなりますが、じつは「乾いたタオルでこまめに汗をふく」のは、あまりおすすめできません。

先にお伝えしたように、汗には、蒸発するときにからだの熱を放出させる役割があります。そのため、汗が蒸発するまえにこまめにふきすぎると、熱がからだにこもったままになりやすく、また、からだに本来そなわっている体温調節機能の低下をまねく可能性も考えられます。

そこでおすすめなのが、濡れタオルです。湿らせたタオルであれば、からだをふくときに皮膚の表面に水分がつき、汗と一緒に蒸発しやすくなり、涼しさも感じられます。

■その3 「のどがかわいた!」の前の水分補給を心がけて

子どもたちがときおりみせる集中力に、おどろいたことはありませんか? とくに、好きな遊びに夢中になっていると、暑さも空腹も、のどのかわきも忘れて自分のワールドに入り込んだりします。

せっかくの集中力を途切れさせたくない気持ちはありますが、できれば時々声をかけて、こまめな水分補給をうながしましょう。

のどのかわきは、すでに軽い脱水のサインでもあります。子どもから「のどがかわいた!」と言われるまえに、大人が先回りしてのどを潤してあげられるとよいですね。

■その4 首やわきを冷やして、即効クールダウン

なにをしていても、とにかく暑い! そんなときには、首やわきの下など太い血管が通っている箇所に、タオルなどでくるんだ冷たいドリンクや保冷剤をあててみましょう。ほどよく冷やされた血液がからだをめぐり、一時的ではありますが、すっとクールダウンできます。

最近では、なかに保冷剤が入ったスカーフタイプの熱中症予防グッズもありますが、キンキンに冷えた状態のものを長いあいだ身に着けていると、かえってからだを冷やしすぎてしまうこともあるので注意したいところです。子どもの様子をみながら、上手に活用していきましょう。

梅雨が明ければ、いよいよ夏本番です。熱中症に気をつけながら、夏ならではの遊びやレジャーを、親子ですこやかに楽しんでくださいね。

(コミヤ カホル)

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