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将来の不安や昔のことが頭をよぎる日に。心を「今」に戻してくれる、1本とは?【元自衛官のアドバイス】

  • 2026.2.11

将来の不安や昔のことが頭をよぎる日に。心を「今」に戻してくれる、1本とは?【元自衛官のアドバイス】

一度折れた心は、もう強くなれない——そう思っていませんか。元幹部自衛官のわびさんは、自衛官時代にメンタルダウンを経験した当事者。そこから立て直し、いつしか「鋼メンタル」と呼ばれるまでに。心の強度を育てるために、日々欠かさず続けている習慣とは? 話題の新刊『元幹部自衛官が教える メンタルが壊れない23の習慣』(朝日新聞出版刊)から、第4回は、余計なことばかり考えてしまうときにおすすめのルーティン!

時空を彷徨う意識を今に持ってくる

1日が終わっておうちに帰ってきても、なんだか落ち着かないことってありますよね。

特に疲れているときは、将来のことを考えてしまったり、過去のことを思い出したりして、何も手につかず、無駄な時間を過ごしがちになります。

私も油断していると余計なことばかり考えてしまうのですが、そんなときって自分の意識が時空を彷徨(さまよ)っているときだと気づき始めました。

どういうことかというと、今この瞬間を生きているはずなのに意識だけが将来や過去を行ったり来たりしているんです。

疲れているときに意識が将来に向いていると不安を召喚しますし、過去に向いていると後悔を掘り起こします。

意識が今にとどまらず、時空を彷徨うことで、頭の中が不安や後悔だらけになってしまうんです。

そうなると、おうちに帰ってきてもなかなか落ち着くことができないので、ごはんを美味しく食べることができないし、趣味や推し活にもハマれなくなってしまいます。

なので、時空を彷徨う自分の意識を今ここに持ってくるようなルーティンを作ることが大事になってきます。

この「意識を今ここに持ってくる」で、真っ先に思いつくのが「禅」です。

禅の教えでも、過去や未来に囚(とら)われず、今自分ができることに集中して生きることが大事だと説かれています。

そして、そのための方法が坐禅になります。

坐禅は、身(姿勢)を整え、息(呼吸)を整え、心(意識)を整えることで、今ここにあるありのままの自分と世界を見つめることができると言われています。

「それじゃあ、坐禅をルーティンに!」と言いたいところですが、そう簡単にできるものでもなさそうですし、すぐに挫折してしまうと思います(私も以前ルーティン化しようと試みましたが、すぐにあきらめてしまいました……)。

そこで、私が今も続けられているおすすめのルーティンがお香です。

私は自分の意識が過去や未来に囚われて、思考が後悔や不安に支配されそうなときはお香を焚(た)くようにしています。お香から漂う絹のような滑らかな煙の揺らめきは、紛れもなく今ここにあるものです。そして、その煙が纏(まと)う優雅で落ち着きのある香りもまた、今ここにある感覚になります。

お香の煙の行方(ゆくえ)を追い、その香りを感じることで、何となく今に意識を向けることができてくるんです。

禅の修行でも集中力を高めるために禅香を焚くと言われているので、少なからず今に意識を持ってくる効果があるのだと思っています。

お香には虫除け効果も!

ほかにもお香には以下の効能があると言われています。

①リラックス効果
交感神経活動を鎮静化させる働きがあり、リラックス効果が期待できます。

②消臭効果
部屋に蓄積された生活臭を抑制する消臭効果があります。

③虫除け効果
白檀(びゃくだん)や丁子(ちょうじ)、竜脳(りゅうのう)、桂皮(けいひ) などの原料に忌避効果があるためです。

意識を今に持ってくるだけでなく、以上のような効果も期待できるのでおすすめのルーティンだと思います。

ただ、お香にはたくさんの種類があります。

せっかくお香を買っても自分好みの香りじゃなかったり、1本の燃焼時間が長すぎると、続けるのが苦痛になってきます。

なので、できればお香屋さんに足を運んで、実際に香りや燃焼時間を確認して購入することをおすすめします。
ちなみに私の最近のお気に入りは松栄堂の「白川」です。

白川は、白檀を基調とした甘くて優しい香りが特徴で、1本15分ほどで燃え尽きるので、私にとってはちょうどいいお香でした。

20本入り880円なので、そこまで高くないのも魅力です。

「何を買えばいいか全くわからない……」という人におすすめします。

お家に帰っても不安や後悔とともに時が過ぎてしまいがちな人は、お香をルーティン化してみてください。

お香の煙と香りが過去や将来を彷徨(さまよ)う意識を今に連れ戻してくれて、充実したおうち時間を過ごせるようになりますよ。

精神科医 Tomy先生が検証!

私がよく話す内容の一つに、「頭をお暇にしない」というものがあります。「頭がお暇」というのは私の造語ですが、「今の状態から考え事が離れてしまうこと」のことです。たとえば、掃除をしているのなら掃除に集中していれば「頭はお暇」ではありません。でも掃除をしながら、「今の職場でいいのかな」「老後はどうしよう」などと違うことを考え始めたら「頭がお暇」なのです。こうなると、考え事ばかりどんどん巡らせるようになり、最後は必ずネガティブなことを考えるようになります。

これを避けるためには「今に集中」することが大切です。ちょうどここでわびさんがおっしゃっているのと同じですね。時空を彷徨う意識を今に持って来ればいいわけです。

この対策には、環境や行動を変えることが有効です。新しい環境や行動を取り入れることで、人は自然と今に意識が向かうのです。ここでは「お香」が薦められていますが、なるほどと思いました。お香を選び、焚くことは新しい行動ですよね。そして香りが充満し、その香りをかぐことで環境も変わるわけです。私も試してみようかなと思います。

この記事は『元幹部自衛官が教える メンタルが壊れない23の習慣』(わび著/精神科医 Tomy監修/朝日新聞出版刊)をウェブ記事用に再編集したものです。

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