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【40年間の結論】1日2杯のコーヒーや紅茶が認知症リスクを低下させる

  • 2026.2.10
コーヒーや紅茶は認知症リスクを低下させる / Credit:Canva

コーヒーを適度に飲むことは体に良いと聞いたことがあるでしょう。

眠気覚ましや気分転換のイメージが強いコーヒーですが、近年では心臓病や糖尿病との関係も研究され、健康への影響が改めて注目されています。

そうした中、アメリカのハーバード公衆衛生大学院(Harvard School of Public Health)の研究チームが、コーヒーや紅茶と認知症リスクの関係を、40年以上にわたる大規模データを用いて検証しました。

その結果、カフェイン入りのコーヒーや紅茶を適度に飲む人ほど、認知症を発症する人が少ないという一貫した傾向が明らかになったのです。

この研究成果は、2026年2月9日付の『JAMA(Journal of the American Medical Association)』に掲載されました。

目次

  • コーヒーや紅茶は本当に健康に良いのか
  • 1日1~3杯のコーヒーや紅茶で認知症リスクが低下する

コーヒーや紅茶は本当に健康に良いのか

コーヒーや紅茶が脳の健康に良いかどうかは、これまでもたびたび議論されてきました。

しかし、過去の研究の多くは追跡期間が短く、中年期から高齢期にかけての長期的な変化を十分に捉えられていませんでした。

また、コーヒーをカフェイン入りとカフェインレスに分けて解析していない研究が多かったことも、大きな課題でした。

特に20世紀中頃の研究では、コーヒーを多く飲む人ほど喫煙率が高い傾向があり、その影響を十分に調整できていなかったのです。

こうした問題を解消するため、研究チームは、アメリカで何十年も同じ人たちを追いかけている2つの大規模な調査データを使いました。

1つは女性看護師を対象としたNurses’ Health Studyで、もう1つは男性医療従事者を対象としたHealth Professionals Follow-up Studyです。

これは、最初は病気がない人たちを登録し、その後長い間追いかけて、だれが病気になるかを調べるやり方で、合計で131,821人が解析対象となりました。

研究開始時点では、いずれの参加者もがん、パーキンソン病、認知症を発症していませんでした。

参加者は最長43年間追跡され、その間、2年から4年ごとに食事や生活習慣について詳細な質問票に回答しています。

そして研究では、カフェイン入りコーヒー、カフェインレスコーヒー、紅茶を明確に区別して摂取量を評価しました。

さらに、その時点での飲み方ではなく、長年にわたる平均的な摂取習慣をもとに解析が行われました。

追跡期間中、11,033人が認知症を発症しました。

解析の結果、カフェイン入りコーヒーをよく飲む人は、あまり飲まない人と比べて、認知症になる人が少ないという傾向がはっきりと見られました。

紅茶でも同じ方向の結果が見られましたが、カフェインレスコーヒーでは認知症リスクとのはっきりした関連は認められませんでした。

では、その差はどの程度で、どのような特徴があったのでしょうか。 より詳しい結果とその意味については、次項で見ていきます。

1日1~3杯のコーヒーや紅茶で認知症リスクが低下する

研究チームが摂取量ごとに詳しく分析したところ、特に差が分かりやすかったのは1日2~3杯のカフェイン入りコーヒーでした。

カフェイン入りコーヒーを多く飲む人は、ほとんど飲まない人に比べて、認知症になる確率が約18%低いことが分かりました。

紅茶についても、摂取量が多い人ほど認知症リスクが低い傾向が見られています。

もっとも多く紅茶を飲むグループでは、認知症リスクが約14%も低下していました。

特に1日1~2杯程度の紅茶を飲む人でも、リスク低下が確認された点は注目できます。

さらに、「最近物忘れが増えた」と感じるなどの主観的な認知低下を訴える割合も、カフェイン入りコーヒーを多く飲む人ほど低いことが示されました。

今回の研究で特に重要なのは、カフェインレスコーヒーでは同じような関連が見られなかった点です。

この結果から、研究チームは、コーヒーそのものよりも、カフェインが主要な役割を果たしている可能性を指摘しています。

カフェインは、脳内で眠気を引き起こすアデノシンという物質の作用を抑えることで知られています。

それに加えて、過去の基礎研究では、脳の炎症を抑えたり、神経細胞に有害なタンパク質の蓄積を抑制したりする可能性も示唆されています。

こうした作用が、長い時間をかけて脳の健康を支えているのかもしれません。

この研究は、コーヒーや紅茶を飲めば必ず認知症を防げると断言するものではありません。

一方で、中年のころからの生活習慣が、何十年も先の脳の健康とどうつながるのかを、ここまで長い期間と大人数で調べた研究は稀であり、価値が高いと言えます。

研究者は、コーヒーや紅茶は認知症予防におけるパズルの一片にすぎず、運動や食事、睡眠、社会的なつながりと組み合わせて考える必要があると強調しています。

それでも、日常的に続けやすい習慣が将来の脳の健康と関連している可能性が示されたことは、大きな意味を持つと言えるでしょう。

参考文献

Large Harvard Study Finds Coffee and Tea Significantly Lower Dementia Risk
https://www.zmescience.com/medicine/coffee-tea-lower-dementia-risk-study/

Drinking 2-3 cups of coffee a day tied to lower dementia risk
https://news.harvard.edu/gazette/story/2026/02/drinking-2-3-cups-of-coffee-a-day-tied-to-lower-dementia-risk/

元論文

Coffee and Tea Intake, Dementia Risk, and Cognitive Function
https://doi.org/10.1001/jama.2025.27259

ライター

矢黒尚人: ロボットやドローンといった未来技術に強い関心あり。材料工学の観点から新しい可能性を探ることが好きです。趣味は筋トレで、日々のトレーニングを通じて心身のバランスを整えています。

編集者

ナゾロジー 編集部

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