1. トップ
  2. ファッション
  3. これって「しもやけ」?正しいケアと間違いケアを林外科・内科クリニック林裕章先生にお伺いしました

これって「しもやけ」?正しいケアと間違いケアを林外科・内科クリニック林裕章先生にお伺いしました

  • 2026.2.10

しもやけは子どもだけがなるものじゃない!
冷えやすい大人の女性も要注意って本当?
しもやけケアについて、林外科・内科クリニック理事長の林裕章先生による解説です。

大人の女性も気を付けたい「しもやけ」

冬になると指先が赤く腫れて痒くなる「しもやけ」。
童謡「たきび」にも出てくるとおり、子どもの頃の悩みというイメージが強いかもしれませんが、実は20代〜40代の大人の女性を中心に、悩まされる方が増えています。
特に、冷えやすい体質・末端の血流が落ちやすい生活環境(デスクワーク、立ち仕事、薄着、冷える靴など)では注意が必要です。
単なる寒さのせいと放置していると、実は背景に別の病気が隠れていることも。
今回は、家庭医の視点から、正しいケアと受診のタイミングについてお話しします。

しもやけができる仕組み:なぜ大人にも起こるの?

私たちの体は、寒さを感じると熱を逃がさないように血管を収縮させ、逆に温かくなると血管を広げて血流を増やします。
この季節は、寒さで血管が攣縮(れんしゅく:きゅっと縮むこと)したり、室内に入り、急に温まって血管が広がるという変化が繰り返されることで、動脈と静脈の同期がうまくいかなくなったり、血管の内皮機能が障害されたりします。
この「収縮」と「拡張」のコントロールがうまくいかなくなり、血流が滞って炎症が起きるのがしもやけの正体と考えられます。
また、血管の問題だけでなく、皮膚の炎症として、うっ血があるところに、湿気・摩擦・皮膚バリア低下が加わると、炎症が起きやすいようです。
特に以下のような条件で起こりやすくなります。
・1日の気温差が10度以上ある時期(真冬よりも、初冬や春先に多い)
・湿気が多い環境(汗で濡れた靴下を履き続けるなど)
・締め付けの強い靴(血行を物理的に阻害するパンプスやブーツ)

【Q&A】これってしもやけ?正しいケアと間違いケア

Q:しもやけができたかどうか、どうすればわかる?
A: 指先や足の指、耳たぶなどが「赤紫色の腫れ」になり、温まると「強い痒みや痛み」が出るのが特徴です。
全体が腫れる「多形紅斑型」と、ポツポツと赤くなる「局在型」があります。靴を履く時に痛んだり、お風呂に入って痒みが強くなったりする場合は、しもやけの可能性が高いでしょう。

Q:昔、祖母に「悪い血を抜いたほうがいい」と針で刺されましたが、正しいですか?
A:絶対にやめてください。
しもやけは『うっ血した悪い血』が原因ではなく、寒暖差による血管反応と炎症が中心です。
さらに、しもやけの状態の皮膚はバリア機能が低下しており、針で刺すことにより雑菌が入り、化膿して重症化する恐れがあります。

Q:薬で治るの?
A: 軽症なら生活対策+保湿で改善することも多いですが、つらい場合は薬が役に立つことがあります。
皮膚科では、主に血行を促進する「ヘパリン類似物質」や「ビタミンE」の塗り薬を使用します。
また、血流改善目的としてビタミンE製剤が用いられることもあります。
炎症が強い時にステロイド外用が使われることがあります。
市販薬でも改善しない場合は、皮膚科を受診しましょう。

Q:ほっておいても温かくなれば勝手に治る?
A:多くのしもやけは、暖かい季節になれば改善します。
ただし問題は、冬の間に何度も繰り返して生活の質を落とすこと、そして一部に別の病気が隠れていることです。
特に大人で、毎年強く繰り返す/左右差が強い/治りが悪い場合は、皮膚科で一度相談する価値があります。
市販薬でも改善しない場合は、皮膚科を受診しましょう。

指先が青白くなり、痛みやしびれを感じるけど、これも「しもやけ」?

ここで注意したいのが、血管外科や膠原病内科の領域である「レイノー現象」です。
もし、寒さに触れたときに指の色が 白→青→赤 と変化する場合、それは単なるしもやけではなく「レイノー現象」かもしれません。
血管が異常に強く収縮し、一時的に血流が止まっている状態です。
レイノー現象は、全身性強皮症や混合性結合組織病など、自分の免疫が自分を攻撃してしまう「膠原病」の初期症状として現れることがあります。
「色がはっきり変わる」「指先が冷たくなって戻りにくい」「関節に痛みがある」といった場合は、単なるしもやけと自己判断せず、まずは皮膚科や内科の受診を強くおすすめします。

今日からできる!大人のしもやけ対策

大人女子・大人男子が日常で取り入れられる対策をまとめました。

1)『じわっと』温める
急に熱いお湯やカイロで加熱すると、かえって炎症が強まることがあります。
おすすめは、重ね着・手袋・レッグウォーマーなどで「じわじわ温める」。
入浴後も、冷える環境に戻るならすぐ防寒を。
2)「湿気」を取り除く
しもやけの天敵は冷えだけでなく、「湿気」も同様です。
汗をかいた靴下をそのままにすると、気化熱で足先が急激に冷えます。
・外回りや運動後は、こまめに靴下を履き替える
・通気性の良い靴を選ぶ
このあたりに気を付けましょう。
3)靴下の選び方と温め方
・締め付けが強い靴下は避ける
過度な締め付けは血流を低下させてしまいます
・5本指靴下を選ぶ
指の間の汗を吸い取り、血行を妨げないため非常に有効です
※足が濡れたら早めに履き替えることも大切です
・重ね履きの注意点
寒いからといって靴下を重ねていませんか?
靴下を重ねすぎて靴がキツくなると、逆に血行が悪化します。
余裕のあるサイズの靴を履きましょう。
4)スキンケアとマッサージ
日々のケアもとても重要です。
保湿: お風呂上がりに保湿剤を塗り、皮膚のバリア機能を保ちます。
優しくマッサージ: 指の付け根から先に向かって優しくさするように。
※すでに腫れて痛みがある時は、無理にマッサージせず安静にしましょう。

受診のタイミング

以下の症状がある場合は、我慢せずに皮膚科や内科を訪ねてください。
・皮膚がめくれた(潰瘍)、水ぶくれができた
・痒みや痛みで眠れない
・指先の色が白や紫のまま戻りにくい
・痛みがあり、冬以外でもしもやけのような症状が出る
・毎年繰り返し、年々悪化している
・指に傷(潰瘍)ができてきた、黒っぽくなる

しもやけは、体質のせいだけではありません。
冷えと温まりの反復を減らす工夫、保湿で皮膚を守る、締め付けない防寒、この3点だけでも大きく変わります。
そして、指先が青白い・しびれる・痛いなどの症状が目立つ場合は、しもやけだけでなくレイノー現象なども視野に入れて、早めに医療機関へ相談してください。

※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

執筆者


林裕章先生
林外科・内科クリニック理事長

国立佐賀医科大学を卒業後、大学病院や急性期病院で救急や外科医としての診療経験を積んだのち2007年に父の経営する有床診療所を継ぐ。
現在、外科医の父と放射線科医の妻と、全身を診るクリニックとしての有床診療所および老人ホームを運営している。
また、福岡県保険医協会会長として、国民が安心して医療を受けられるよう、また医療者・国民ともにより良い社会の実現を目指し、情報収集・発信に努めている。

林外科・内科クリニック
https://hayashigekanaika-cl.com/

元記事で読む
の記事をもっとみる