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【ゆりやんレトリィバァ×南沙良】映画『禍禍女』が生まれるまで──「これは恋愛じゃなくて、“執着の感情”やったって気付いたんです」<前編>

  • 2026.2.9

後編はこちら →【ゆりやんレトリィバァ×南沙良】「美容をちゃんとしていると全員に優しくなれる」映画『禍禍女』特別対談<後編>

「“恋愛成就しない参考例”としても、この映画を活かしてください」

──今回、ゆりやんレトリィバァさんが初監督を務めた映画『禍禍女』。どのような思いで作られたのですか?

ゆりやんレトリィバァ(以下、ゆりやん)「私はこれ、自分の恋愛を元にしたって言っているんですけど、よく考えたら恋愛じゃなくて、片思いやったなって思って。振り向いてくれなかった人とか、私のことを振った人に対して、“どれだけあなたが間違っていたかを知らしめたい」みたいな気持ちがあって、復讐したいぐらいの勢いで作ったんです。でも、出来上がった作品を見たときに気づいたんですよ。あ、間違っていたのは、私だったんやって。

でも、自分がいかに無茶苦茶なことをしてたか、だから成就せえへんかったんやなって。自分の中にあった禍々しいものを全部そこに詰め込んだら、逆にすごくスッキリして。同じように恋愛に悩んだりした人も、この映画を観て、ちょっとスッキリしてもらえたらうれしいなって思っています。“こうやったら恋愛はあかんのか”って、一個の参考資料として活かしてもらえたらうれしいですね(笑)」

──南沙良さんは今作品での主演を務められましたが、最初に脚本を読んだときはどんな印象でしたか?

南沙良(以下、南)「もちろん狂気性は感じていたんですけど、文章だけで読んでいたときは、完成したものほど強烈なものではなかったです(笑)。ここまで振り切った作品になるとは、その時点ではまだ想像できていなくて。でも、撮影前にゆりやんさんといろいろお話をさせていただいて、これまでの恋愛観や経験を聞いていく中で、“あ、ゆりやんさんが人生で経験されてきたことや、恋愛観が全部ここに詰まっているんだな”と感じ、深いところまでしっかり演じたいなと思いました。一緒に作っていく中でより狂気性が増したところはあります」

──演じるうえで意識していたことはありますか?

「エネルギーをずっと出し続けることです。一瞬だけじゃなくて、同じテンションで、同じ質量で、同じくらいのエネルギー量を維持し続けるって結構難しいことなんですけど、そこが切れないよう常にスイッチを入れ続けていましたね」

「狂気的な表現は、一緒につくる中で深まっていきました」

──ゆりやん監督から見て、南さんのお芝居で印象に残ったことはありますか?

ゆりやん「ミュージカルシーンですね。このシーンでは、振り付けのようなものを一度私が先にやらせてもらって、それを沙良さんにやっていただく流れをとったのですが、私がやるとどうしても“踊れる芸人が踊っている”感じになるんですよ。芸人やし、ダンスも好きやし、まあこんなもんか、みたいな。でも、沙良さんがやると、“この人、絶対に普段踊ってへんやろ”っていう感じが出るんですよね。踊り慣れていない人が、一生懸命やっている生々しさ。それが早苗という役にめちゃくちゃ合っていて、その表現を出していただけたというところがすごく印象的で、お芝居としても面白かったなと思います」

──南さん、そのシーンの撮影は覚えていますか?

「覚えています。ミュージカルシーンは結構大変でした。今までやったことのない役ですし、やったことのない表現なので(笑)、どうやったらもうちょっと気持ち悪く見えるかみたいなことを教えていただきながら、いろんなことを試しつつアップデートしていきました」

──そのシーンは見どころの一つですね。逆に南さんから見て、ゆりやん監督の印象的だったエピソードはありますか?

「毎朝、撮影が始まる前にスタッフさんやキャストの皆さん全員を集めて、朝礼をされていたことです。今まで経験したことがなかったんですけど、ちゃんと喝が入るというか、切り替えになってすごく素敵だなと思いました」

ゆりやん「やっていましたね。私、“用意、スタート!”っていきなり始まるのがちょっと怖くて。自分の心の準備ができる時間が欲しかったんです。みなさんがお力を貸してくださって、毎日ちゃんとスイッチを入れてから始められたので、すごくありがたかったです」

PROFILE

ゆりやんレトリィバァ

1990年11月1日生まれ、奈良県出身。関西大学文学部卒業。大学在学中の2012年に吉本興業NSCに35期生として入学。『NSC大ライブ2013』で優勝し首席で卒業する。2017年、女芸人No.1決定戦『THE W』第1回大会で優勝。2019年にはアメリカのオーディション番組『アメリカズ・ゴット・タレント』で大きな注目を集める。2021年、R-1グランプリ優勝。Netflixドラマ『極悪女王』で主演を務めるなど、女優としても活躍の場を広げ、トレーニングウェア「YURYUR(ユーユー)」のディレクションなど幅広く活躍中。2024年に活動拠点をアメリカに移す。

南沙良(みなみ・さら)

2002年6月11日生まれ、2014年にモデルデビュー。2017年、映画『幼な子われらに生まれ』で女優活動を始める。2018年、映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』で映画初主演。今作で第43回報知映画賞新人賞、第61回ブルーリボン賞新人賞などを受賞。大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(’24)、『光る君へ』(’24)にも出演するなど、実力派女優として活躍中。今年に入り、『万事快調〈オール・グリーンズ〉』(’26)では主演を務め、香港映画『殺手#4』(キラー・ナンバー4)は今春、『マジカル・シークレット・ツアー』は6月19日に、それぞれ全国公開待機中。

映画『禍禍女』

映画『渦渦女』
映画『渦渦女』

お笑い芸人のゆりやんレトリィバァが初監督を務める恋愛ホラー作品。「好きになられたら終わりーー」。淡い恋の痛みから始まった狂気が渦巻く復讐劇で、自身の恋愛体験を題材に女の愛と執着を描いている。

2月6日(金)より全国公開中

南沙良
前田旺志郎 アオイヤマダ 高石あかり 九条ジョー 鈴木 福
前原瑞椡 平田敦子 平原テツ
斎藤工 田中麗奈

VOCE 各SNSではゆりやん監督×南さんの撮影ビハインドムービーやコメントムービーをアップしますので、ぜひ併せてチェックしてみてください!

後編はこちら → 【ゆりやんレトリィバァ×南沙良】「美容をちゃんとしていると全員に優しくなれる」映画『禍禍女』特別対談<後編>

撮影/岡田健 構成・取材・文/高橋夏実(Spacy72)

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