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キャスティング理由は柄本佑の“探偵感”?『木挽町のあだ討ち』の主人公が放つ、刑事コロンボを彷彿する魅力

  • 2026.2.7

第169回直木賞、第36回山本周五郎賞をダブル受賞した永井紗耶子の傑作時代小説を映画化した『木挽町のあだ討ち』が2月27日(金)より公開される。主演は、『きみの鳥はうたえる』(18)などで数々の映画賞を受賞した柄本佑だ。このたびプロデューサーが、柄本のキャスティング理由やその魅力を語るコメントと新規場面カット2点も到着した。

【写真を見る】なんて美味しそうに食べるんだ!総一郎役の柄本佑、口いっぱいにご飯を頬張り満足げな表情

まるでかの名探偵を彷彿する?『木挽町のあだ討ち』の加瀬総一郎 [c]2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会 [c]2023 永井紗耶子/新潮社
まるでかの名探偵を彷彿する?『木挽町のあだ討ち』の加瀬総一郎 [c]2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会 [c]2023 永井紗耶子/新潮社

芝居小屋を舞台に、仇討ちの裏に隠された真実を描く本作は、「このミステリーがすごい!2024年版」「ミステリが読みたい!2024年版」などにも選出され、2025年には歌舞伎としても上演され大きな話題を呼んだ。柄本が演じるのは、あだ討ち事件の真相を追う田舎侍、加瀬総一郎役だ。共演には渡辺謙。芝居小屋「森田座」で謀略を巡らせる立作者、篠田金治を重厚に演じる。また、仇討ちを遂げた若者、菊之助に長尾謙杜、菊之助の仇に当たり、主人を殺した男・作兵衛に北村一輝。そのほか瀬戸康史、滝藤賢一、山口馬木也ら豪華キャストが集結した。監督・脚本は、時代劇の名手、源孝志が務め、日本映画界が誇る実力派キャストとスタッフが集い、“あだ討ち”をめぐる極上の江戸ミステリーを描きだす。

原作小説では、物語を語るストーリーテラー的な役割を担い、人物として前面には登場しない総一郎を、映画では1人の人物として立ち上げ、あだ討ち事件の真相を追う存在に。あだ討ちに隠された真実に迫る田舎侍である総一郎は、刑事コロンボを思わせるチャーミングさを備えながら、鋭い観察眼で事件の核心へと近づいていく、探偵のような人物だ。人の話を聞き、場の空気に溶け込みながら、いつの間にか真実へと辿り着いている、その軽妙さと佇まいが、唯一無二の存在として成立させている。

人の心にするりと入り込む才能がある総一郎 [c]2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会 [c]2023 永井紗耶子/新潮社
人の心にするりと入り込む才能がある総一郎 [c]2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会 [c]2023 永井紗耶子/新潮社

演じる柄本は『きみの鳥はうたえる』ほか、その類稀な表現力で日本映画界を牽引してきた実力派俳優だ。近年はNHK大河ドラマ「光る君へ」での存在感も記憶に新しい。本作のプロデューサーの須藤泰司は、柄本を主演に据えた理由について、「彼が登場するとなにか想像もつかない事が起こりそうな期待が膨らむ」と語っている。さらに柄本の芝居について「彼の飄々としながらそれでいて、いつの間にか人の心のうちにスッと入り込むキャラは、まさに名探偵。その“探偵感”こそ、総一郎に求められた役割だ。これで本作の大事な要素であるミステリの佇まいは整ったと感じた」と振り返る。

【写真を見る】なんて美味しそうに食べるんだ!総一郎役の柄本佑、口いっぱいにご飯を頬張り満足げな表情 [c]2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会 [c]2023 永井紗耶子/新潮社
【写真を見る】なんて美味しそうに食べるんだ!総一郎役の柄本佑、口いっぱいにご飯を頬張り満足げな表情 [c]2026「木挽町のあだ討ち」製作委員会 [c]2023 永井紗耶子/新潮社

今回解禁された新カットには、そんな総一郎の人となりを象徴する姿が切り取られている。芝居小屋「森田座」の小道具方、久蔵が彫った木彫りの鶏に無邪気に頬を寄せる姿や、事情聴取のごとく森田座の面々に話を聞きに行きながらも、なぜか食卓を囲む総一郎が口いっぱいに飯を頬張り、満足そうに微笑む姿だ。事件の渦中にいながらも、日常の延長線上を生きているようなその佇まいが、総一郎という人物を雄弁に物語っている。柄本自身も、総一郎について、「一見、入り口と出口で印象がちょっと変わってるような人物」「光と影のバランスがとっても絶妙な人物」と捉えている。

柄本が本作で体現する、加瀬総一郎という人物の在り方に注目しながら、仇討ちの裏に隠された真実が静かに浮かび上がっていく過程を、ぜひ劇場のスクリーンでご覧いただきたい。

文/山崎伸子

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