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【全裸で倒れた父】パソコンから「遺言書」を発見→そこに書かれていた“海への散骨”希望に、娘が絶句したワケ【作者に聞く】

  • 2026.2.7
 「父が全裸で倒れてた。」
「父が全裸で倒れてた。」

右耳難聴や子宮内膜症など、自身の体験をわかりやすくコミカルな漫画で描いてきたキクチさん(kkc_ayn)。なかでも、母親の自宅介護と看取りを描いた『20代、親を看取る。』は、同じ経験がある人や親の老いを感じ始めた世代から大きな反響を集めた。

続編となる『父が全裸で倒れてた。』は、母を看取ってから約2年後、今度は父が病に倒れてしまう物語だ。一人っ子として頼れる家族がいないなか、さまざまな決断を迫られるキクチさん。今回は、父が入院する病院でコロナが発生し、面会に行けなくなったときのエピソードを紹介する。

 「父が全裸で倒れてた。」第22話 作=キクチ
「父が全裸で倒れてた。」第22話 作=キクチ
「父が全裸で倒れてた。」カバー 作=キクチ
「父が全裸で倒れてた。」カバー 作=キクチ
第1話1-1 作=キクチ
第1話1-1 作=キクチ
第1話1-2 作=キクチ
第1話1-2 作=キクチ
 第1話2-1 作=キクチ
第1話2-1 作=キクチ

面会禁止で感じた「不謹慎な本音」

ある日、父親の隣室でコロナ感染者が発生し、面会ができなくなってしまった。父親が入院してから走り続けてきたキクチさんにとっては、思いがけず訪れた休息の時間。素直に「それってめっちゃ楽!」と感じたという。

「ご負担になってしまった医療従事者の方には本当に申し訳ないのですが、正直『やっと心身ともに休める』とうれしかったです。前回インフルエンザに私が罹患(りかん)したときは、体は休めても、内心は『お父さん大丈夫かな、オムツどうしよう』と心は全く休まりませんでした。ですが今回はすべてを手放すことができて、実際に面会NGの期間は楽をさせてもらいました」

もちろん、届ける荷物のなかに父への手紙を添えるなど、看病の気持ちは常に持っていたそうだ。しかし、強制的に距離ができたことで救われる介護者の心もある。これは看病する側のリアルな本音だろう。

突然届いた「お墓の請求書」

1月には母親の三回忌を迎えた。恐らくこれまでは父親が対応してくれていたであろう「お墓の管理費払込票」が届き、キクチさんは混乱する。「かなり遠方の菩提寺(ぼだいじ)で、私は1回も行ったことがない場所です。同封の手紙も手書きで達筆に『振り込みお願いします』と書かれているだけでした」

ここでも役立ったのは、マメな父親がパソコンに残していた記録だった。もし記録がなければ、電話をして一から確認するしかなかっただろう。「人の死に関わる手続きは、いつまで経っても慣れることはありません」とキクチさんは語る。

PCから発見された「父の遺言」

管理費について調べている際、父親のパソコンから「遺言書」のようなファイルが見つかった。母が亡くなる前から作成されていたそのファイルには、口座情報や葬儀、散骨の希望などが記されていた。

「なぜあのようなファイルを作ったのか、いまだに父には聞けていません。ただ、内容としては不十分だし、対応するにも困るものだなと思いました(笑)」例えば資産については、預金以外の情報が抜けていたという。「私が把握していない部分こそ書いておいてほしい」とキクチさんは苦笑する。

また、遺骨については「海にばらまいてほしい」と書かれていたが、これにも娘ならではのツッコミが入る。「お彼岸のときに、お墓と海で2カ所に行かなきゃいけなくなるので、遺骨の場所は家族で統一しておきたいですね(笑)」

取材協力:キクチ(kkc_ayn)

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