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緊急避妊薬「ノルレボ」処方箋なしで購入可能も…注意点は?産婦人科医「気軽に飲むケース増加を懸念」

  • 2026.2.6
緊急避妊薬「ノルレボ」(時事通信フォト)
緊急避妊薬「ノルレボ」(時事通信フォト)

望まない妊娠を予防するために性交後に服用する緊急避妊薬「ノルレボ」が2月2日、医師の処方箋がなくても薬局やドラッグストアで購入できるようになりました。現時点で全国約7000店舗で購入が可能です。この件について、SNS上では「市販したのがすごい!」「夜買えなくない?」といった声が上がっています。

ところで、ノルレボの購入時や服用時はどのような点に注意する必要があるのでしょうか。神谷町WGレディースクリニック院長で産婦人科医の尾西芳子さんに聞きました。

薬剤師の前での服用が義務

Q.そもそも、緊急避妊薬「ノルレボ」とはどのような薬なのでしょうか。他の緊急避妊薬との違いはありますか。

尾西さん「緊急避妊薬とは、アフターピルとも呼ばれ、妊娠の危険性のある性行為(射精が行われた性行為)があった場合に、妊娠を防ぐために飲む薬です。ノルレボは『レボノルゲストレル』という黄体ホルモンの薬で、性交渉後72時間以内に飲むことで『排卵を遅らせる』『オリモノの性状を変化させることで受精しにくくする』『着床しづらくする』といった効果により望まない妊娠を防ぐことができます。

72時間以内に内服した場合の妊娠阻止率は、81.0%と報告されています。妊娠阻止率というのは、避妊をしなかった性行為を行った場合に予想される妊娠数に対して、緊急避妊薬を服用することで減少した妊娠数の比率を表したものです。

またノルレボが発売される前は、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンの合剤を2回に分けて飲むヤッペ法(1回目内服後、12時間後に2回目内服)が主流でしたが、ノルレボはヤッペ法に比べて、吐き気などの副作用がほとんどなく、また1錠を1回飲むだけでよいという利便性もあり、避妊効果も高くなっています。

ちなみに、レボノルゲストレルはノルレボのジェネリック医薬品(後発医薬品)であり、有効なホルモン成分としては同じため、効果も同等となります。またエラワンという性交渉後2時間以内に飲む薬もありますが、こちらは日本国内では正式に承認が下りた薬ではないため特定のクリニックのみで販売しており、また医薬品副作用被害救済制度の対象外となります」

Q.緊急避妊薬「ノルレボ」の購入時や服用時の注意点について、教えてください。服用後にやると危険な行為はありますか。

尾西さん「購入時は薬剤師がいる薬局で購入し、購入後その場で飲むことが義務付けられています。

ノルレボは先述のように、性交渉後72時間以内に飲むことで避妊効果を発揮する薬ですが、できるだけ早く飲むことでより避妊効果が高まります。性交渉後24時間以内に服用した場合の妊娠阻止率は約95%ですが、72時間以内となると85%と効果は少しずつ下がってきます。

ただ、効果が高いとされる72時間以内に飲んだ場合も妊娠を防げる効果は100%ではないため注意が必要です。また排卵を遅らせるという効果があるため、内服後の数日以内に再度妊娠の可能性のある性行為を行った場合、逆に妊娠しやすくなってしまうといった危険性にも注意する必要があります。

内服後3週間ごろに念のため、妊娠検査薬または婦人科を受診して妊娠していないことを確かめるのをお勧めします」

Q.緊急避妊薬「ノルレボ」が2月2日から医師の処方箋がなくても購入できるようになった件について、産婦人科医としてどう思われますか。

尾西さん「土日や夜間など、病院が閉まっているときでもドラッグストアで購入できるようになったことで利便性が高まる一方、気軽に飲んでしまうケースが増えることが懸念されます。気軽に手に入る分、避妊への意識が低下したり、またコンドームのように性病を防ぐ効果がないにもかかわらず、コンドームの使用をやめてしまったりというケースも考えられます。

ノルレボは未成年でも親の同意なく服用できます。これも懸念点で、万が一失敗して妊娠してしまった場合は人工妊娠中絶や子どもを産み育てるなど、もっと大きな話につながるといったことも考えておく必要があります。

ノルレボを服用したからといって妊娠を100%防ぐのが不可能であることや、性病を完全に防ぐことができないことを念頭に置いて、自分と相手の未来、生まれ得る命のことを考えて性行為を行ってくださいね」

オトナンサー編集部

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