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花粉が飛ぶと、食べ物で口の中がイガイガ。「花粉×食材」の組み合わせを知ろう!

  • 2026.2.6

「花粉症の季節になると、なぜかリンゴで口がかゆい」「トマトを食べるとのどがイガイガする」。それは、気のせいではなく、花粉‐食物アレルギー症候群(PFAS)の可能性があります。
花粉症とPFASについて、健康管理上級指導員でサプリメントアドバイザーの船木彩夏さんの解説です。

PFAS(花粉-食物アレルギー症候群)とは?

PFAS(Pollen-associated Food Allergy Syndrome)は、花粉に感作されている人が、花粉と似た構造のたんぱく質をもつ果物・野菜・ナッツなどを食べたときに、免疫が花粉と「勘違い」して反応してしまう状態です。
このような反応は「交差反応」とよばれています。
症状は口やのどのピリピリ、かゆみ、唇の腫れなどが中心で、口腔アレルギー症候群(OAS)とも呼ばれます。
通常は局所症状にとどまることが多い一方、まれにアナフィラキシーが報告されているため注意が必要です。

どんな食べ物で起きやすい?

PFASは「どの花粉に反応しているか」で、症状が出やすい食べ物が変わります。
AAAAI(American Academy of Allergy, Asthma & Immunology:米国アレルギー・喘息・免疫学会(学術団体))によれば、OASは花粉症(特にシラカバ花粉)と関連が深く、シラカバ花粉にアレルギーの成人では最大50–75%にみられるとされています[1]。
ACAAI(American College of Allergy, Asthma & Immunology:米国のアレルギー専門医団体)は、PFAS(OAS)は birch(シラカバ)/ ragweed(ブタクサ)/ grass(イネ科)の花粉アレルギーの人に典型的にみられるとしています[2]。
また日本では、スギ花粉とトマトの交差反応が報告されており、スギ花粉症の人でトマト摂取時にOASの様な症状が出るケースが知られています[3]。
代表的な「花粉×食材」の組み合わせをご紹介したいと思います[1]。

春:シラカバ(Birch)
・果物(バラ科など):りんご・あんず・さくらんぼ・もも・洋なし・すもも
・その他の果物:キウイ
・野菜・ハーブ:にんじん・セロリ・パセリ
・豆類:ピーナッツ・大豆
・ナッツ:アーモンド・ヘーゼルナッツ
夏:イネ科(Timothy & orchard grass)
・果物:もも・すいか
・その他:オレンジ・トマト
・野菜:じゃがいも(白いじゃがいも)
晩夏〜秋:ブタクサ(Ragweed)
・メロン類:カンタロープ(赤肉メロン)・ハニーデュー(青肉メロン)・すいか
・その他の果物:バナナ
・野菜:きゅうり・じゃがいも・ズッキーニ
秋:ヨモギ(Mugwort)
・野菜:パプリカ・ブロッコリー・キャベツ・カリフラワー・フダンソウ(チャード)・にんにく・たまねぎ・パセリ
・スパイス類:アニス・キャラウェイ・コリアンダー・フェンネル・黒こしょう

※上記は代表例です。
実際の反応には個人差があり、複数の花粉の影響を受けることもあるうえ、地域の花粉種・体調・食べ方(生/加熱)でも変わります。
一覧にない食材でも起こりえる点はご注意ください。
また、「ナッツ(木の実)・ピーナッツ・大豆」で口やのどの症状が出る場合は、PFASとは別タイプの食物アレルギーの可能性もあるため、早めに専門家にご相談ください

PFASかどうかを見分けるポイントは、「毎年この季節だけ」「生で食べたときだけ」など、季節性・食べ方でヒントが出ること。
そしてOASは成人の罹患率が高く、以前は普通に食べられていた食材で、突然症状が出ることも珍しくない、ということも覚えておいてくださいね。

今日からできる対策(まずは安全第一)

PFASかも?と感じたら、以下のことを試してみてください。
1)症状が出た食材は、いったん生食を避け、なるべく皮をむく
PFASは加熱で症状が出にくくなるケースもあります(ジャム・加熱調理など)。
食品のたんぱく質の組成が変化し、アレルギー反応が起こりにくくなると考えられます。
また、原因となるたんぱく質は、多くの場合食品の皮の近くに多いこともあるので、野菜や果物の皮をむくことも有効だと考えられます。
2)口・のどだけの軽い症状でも、繰り返すならアレルギー科で相談
通常、かゆみや腫れなどの症状はしばらくすると治まります。
その際に、口がイガイガするぐらいだから、軽症で我慢できるし食べたいから…と、繰り返し摂取を続けてしまうことで、症状が悪化する懸念もあります。
症状が繰り返し起こる場合、アレルギー源を確認するためにも、一度医師に相談することをおすすめします。
3)息苦しさ、全身じんましん、強い腹痛、声が出しづらい等があれば救急要請(アナフィラキシーを疑う)
反応が口腔以外に広くあらわれたり、呼吸や嚥下に影響が出たりするなど、重い症状が現れたらアナフィラキシーの可能性も。
早めに受診、症状によっては救急に連絡しましょう。

「花粉症=アレルギー体質」だからこそ、体調管理も効いてくる

花粉症は免疫の過敏反応。
寝不足やストレスで症状が重く感じる人もいます。
そのため、腸内環境や生活習慣を整えることも大切です。
ただ、ここで注意してほしいのは、「特定食品でアレルギーが治る」という話ではなく、あくまで体調を整えることが体調を管理するうえで合理的ということ。
・発酵食品・食物繊維を意識して摂取することで、腸内環境を整えること。
・飲みすぎ・食べすぎで荒れやすい時期こそ、リズムを守り、暴飲暴食に気を付けること。
・適切な睡眠時間を確保し、軽い運動を取り入れること。
歓送迎会などイベントも多い時季にはいってきますが、生活習慣を乱さないようにしましょう。

花粉症の季節の「口の違和感」はPFASの可能性があります。
軽く見ず、原因食材の把握+安全な食べ方+必要なら受診が安心です。

参考文献:
1.AAAAI. Oral Allergy Syndrome (OAS). [Internet] Available from : https://www.aaaai.org/tools-for-the-public/conditions-library/allergies/oral-allergy-syndrome-%28oas%29 Accessed 26 Jan 2026.
2.ACAAI. Pollen Food Allergy Syndrome. [Internet] Available from : https://acaai.org/allergies/allergic-conditions/food/pollen-food-allergy-syndrome/ Accessed 26 Jan 2026.
3.Kondo Y, et al. Assessment of cross-reactivity between Japanese cedar pollen and tomato fruit. Allergy. 2002.PMID:11972607

[執筆者]


船木 彩夏
化粧品メーカー研究員

[出演情報]
2023.12.2 TBSラジオ:井上貴博 土曜日の「あ」

<資格>
・サプリメントアドバイザー
・健康管理士上級指導員
・健康管理能力検定1級
・日本化粧品検定 特級コスメコンシェルジュ

[監修]キレイ研究室編集部

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