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極寒の車中泊 実際に挑戦して何がわかった?【学生がやってみた防災】

  • 2026.2.6

免許を取ってから1年が経ち、遠出をする機会も増えたことで、これまでに何度か車中泊を経験してきました。一晩(約7時間)車で寝ると、毎回のように腰や背中、首が痛くなり、朝には体がバキバキになります。しかし、一晩でもこの状態になることから、災害時に想定される「車中泊避難」が本当に現実的なのか疑問を持つようになりました。そこで、実際に一日車の中で食事や休憩など限られた空間で生活することで、「車中泊避難」は可能なのか、また成人男性が何時間まで耐えられるのかを検証することにしました。

自宅の庭で検証開始

今回は成人男性一人での車中泊避難を実践してみます。避難先の想定はトイレのある公園の駐車場(実際は家の庭)とし、緊急時のためガソリンはタンクの半分程度の状態で開始します。食事もお湯が使えないため、緊急時のために家に備蓄していた非常食と水のみとし、入浴せず汗拭きシートや濡らしたタオルで体を清潔に保ちます。泊まる車は自身が所有している軽自動車であるホンダの「NBOX」です。

持ち込んだもの

防災用品(ティッシュ、軍手、バッグ、タオル、ノート、ライト、マスク、歯ブラシ、消毒液、ビニール袋、ボールペン、ウェットティッシュ、応急処置具)、ハンカチ、スマホ、モバイルバッテリー、寝袋、毛布、汗拭きシート、娯楽用品、栄養調整食品、水

1回目

実践するにあたっていきなり1日は厳しいと感じたので、まずは19時から24時までの5時間を車の中で生活してみることにしました。生活スケジュールは次の通りです。

19時~ 車中生活開始
20時~ 晩御飯
21時~ 自由時間
24時 車中生活終了

〈19時〉
2025年11月7日、夜の19時になったので車中生活を始めます。スマホとモバイルバッテリーの充電は100%、娯楽としてswitch2を持ち込みます。19時時点での気温は約15度。毛布も何もかけずに過ごすには少し寒い気温です。一度エンジンをかけて暖房で車内を温めます。暖房の温度は25度に設定してあります。

〈20時〉
20時になったので晩御飯を食べました。食べたものは栄養調整食品「カロリーメイト」のチョコレート味1箱と500mlの水です。19時から40分ほど暖房を付けていたおかげで開始時点よりは暖かいですが、毛布は手放せませんでした。座席を倒して座っていますがそれでも体が痛くなってきました。

〈20時半~〉
晩御飯を食べ終えて自由時間として過ごしました。今回はせっかくswitch2を持ち込んだのでゲームをして時間を潰します。20時半にもなると、はじめに付けた暖房もすっかり冷え切ってしまい毛布では厳しくなってきたので寝袋を使います。今回は機能性を重視して着るタイプの寝袋にしてみました。さらに、また30分ほどエンジンをかけて暖房も付けます。

〈24時〉
24時になったので車中生活を終了します。19時から過ごしてみた感想はとにかく寒いということでした。寝袋に入って横になっていても、体温だけで暖かく過ごすことは難しく寝ようとしても寝ることが出来ませんでした。結局3時間半の間はゲームとスマホで寒さを紛らわしながら過ごすだけとなってしまい、体力の回復が出来ませんでした。

1回目の挑戦を終えて

1回目の車中生活では車内で過ごすことは出来ても、寝て体力を回復することはできませんでした。原因としては防寒対策が不十分だったことが挙げられます。また、車内では常に座った状態でシートを倒して寝ることになるので、体が痛くなることに関しても対策が必要だと感じました。

2回目

前回の反省を生かして、今回は前回の準備に加えてカイロを持ち込むことにします。また、今回は車内で就寝することを想定し、一晩車の中で過ごします。

スケジュールは次の通りです。

19時~ 車中生活開始
20時~ 晩御飯
21時~ 自由時間
24時~ 就寝
6時 起床、車中生活終了

〈19時〉
2026年1月11日、19時に車中生活を開始します。19時時点での気温は5度。前回と変わって毛布にくるまっていないと寒くて凍えてしまいそうな気温です。今回新しく持ち込んだカイロを背中とお腹に貼って、毛布をかぶって体温を保ちます。また、前回と同じように最初は車のエンジンをかけて暖房で車内を温めます。暖房の温度は前回と同じ25度です。

〈20時〉
20時になったので晩御飯の時間です。今回食べたものは変わらずカロリーメイトのチョコレート味と水です。20時時点の気温は4度。毛布だと寒くて手がかじかんでスマホも触れないくらい寒いです。まだ就寝するわけではありませんがこの時間から寝袋を使用しました。

〈21時~〉
晩御飯を食べ終えて自由時間になりました。気温は変わらず4度。この時間の間に体を清潔にします。車の暖房をつけて、車内をあったかくした状態で汗拭きシートを使って体を綺麗にしました。髪の毛は洗うことができないのでヘアバンドをつけて邪魔にならないようにします。自由時間の間は前回と同じようにswitch2とスマホで就寝時間まで時間を潰します。

〈22時半~〉
24時まで過ごしてから就寝する予定でしたが、あまりに寒いせいか眠気が出てきたので早めに就寝の準備に入りました。まずは意識が落ちるまで寒い思いをしないように、30分間車のエンジンをかけて暖房で車内を温めました。次に寝袋にカイロを大量に貼って、電気毛布のような状態にして寝袋を温めます。最後はエンジンを止めて窓を閉めてカギを締めて準備は完了です。

〈23時頃〉
それではおやすみなさい。

〈23時~〉
就寝してからは寒さで目が覚めては寝て、覚めては寝ての繰り返しでした。真冬のため気温はどんどん下がるばかりで、4時頃には気温は1度でした。また車内のため寝返りを打つことも体を伸ばすことも難しく、目を覚ますたびに寝やすい体勢を探すことが大変でした。

〈6時〉
まだ日も昇ってはいませんでしたが、6時になったので車中生活を終了します。外の気温はなんと0度。寝袋も毛布もなければ寒すぎて寝ることもままならない気温です。

車中泊を体験してみて

はっきり言って冬に車中泊するのは不可能に等しいと感じました。今回はしっかり準備をしたうえで1回目の車中生活の反省を生かした車中泊です。しかし本当の緊急時にはここまでの準備は出来ないと思います。

まとめ

今回は真冬の災害を想定して車中泊避難を体験してみました。今回の体験を経て、緊急時の防災グッズは季節ごとに変える必要があると感じます。真冬に発生した災害に対して、毛布も寝袋もなしの防災グッズを準備していても無意味です。さまざまな状況を想定し、防災グッズを準備するべきだと痛感しました。

〈執筆者プロフィル〉
野村陸人

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