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ゴシップネタに惹かれやすくなる心理状態が明らかに

  • 2026.2.6
Credit: canva

芸能人のスキャンダルや恋愛話が、つい気になってしまう。

自分でも「なんでだろう」と思いつつ、見出しを開いてしまう。

そんな“ゴシップの引力”には、意外にシンプルな心理状態が関わっている可能性があります。

米テキサス大学オースティン校(UT Austin)の研究チームは、社会的に「仲間外れにされた」「疎外感がある」と感じると、ゴシップネタに強く惹かれやすくなることを実験で示しました。

研究の詳細は2025年10月15日付で学術誌『European Journal of Marketing』に掲載されています。

目次

  • ゴシップに惹かれるのは「孤立のサイン」かもしれない
  • 鍵は「親近感」と「所属したい気持ち」

ゴシップに惹かれるのは「孤立のサイン」かもしれない

研究チームは米国とインドで、合計1600人のボランティアを対象に4つの実験を行いました。

そのうちの1つでは、参加者の一部に「社会的に排除された経験」について文章を書かせ、対照群には同様の課題を与えませんでした。

その後、両群にゴシップ記事と非ゴシップ記事への興味を1〜7段階で評価させたところ、社会的排除を想起した人は、対照群よりゴシップへの関心が平均で1.5ポイント高くなりました

一方で、非ゴシップ記事への関心は両群で同程度でした。

つまり、社会的排除を感じた人は、なんでも読みたくなるのではなく、「ゴシップだけが妙に魅力的に見える」状態が起きていたわけです。

研究者はこの現象を孤立感を和らげるための心理的な埋め合わせとして捉えています。

セレブの“個人的なニュース”に触れることが、相手とつながっている感覚をつくり、社会的孤立の感情を軽くする方向に働くというのです。

鍵は「親近感」と「所属したい気持ち」

では、なぜゴシップが効くのでしょうか。

追加の実験では、社会的に排除された人ほど「セレブのゴシップのほうが、非ゴシップより魅力的に感じる」こと、そしてその関心が「セレブへの親近感」によって動かされていることが示されました。

さらにチームは、「社会的排除」が他の心理的脅威よりも強くゴシップ志向を押し上げるのかも調べました。

比較したのは「自分は頭がよくないと感じる」状態や、「状況をコントロールできていないと感じる」状態です。

結果は、社会的排除の影響が最も強く、排除を想起した参加者の39%が非ゴシップよりゴシップ記事を選びました。

一方、「知的でない」と感じさせられた参加者でゴシップを選んだのは23%でした。

研究者が強調する鍵は、感情としての「所属欲求」です。

昔の小さな共同体(村など)では、力のある人に近いほど安全で、生存にも有利でした。

そのため脳は「自分は重要人物と近い関係にあるか」を気にするようにできていて、その手がかりの1つが「その人のことをどれだけ知っているか」だ、という見立てです。

現代では“村長”の代わりに、セレブがその役割を一部引き受けているのかもしれない、とチームは指摘します。

ゴシップに惹かれるのは、単なる暇つぶしというより、心が「つながり」を欲しがっているサインである可能性があります。

もし最近、妙にゴシップの見出しが強く目に入るなら、あなたの脳がまず求めているのは刺激ではなく、安心感や居場所なのかもしれません。

参考文献

Experiments with 1,600 volunteers link social exclusion to higher interest in gossip
https://phys.org/news/2026-02-volunteers-link-social-exclusion-higher.html

元論文

A comforting cup of celeb tea: Understanding how social exclusion influences the appeal of celebrity gossip
https://doi.org/10.1108/EJM-02-2024-0146

ライター

千野 真吾: 生物学に興味のあるWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。

編集者

ナゾロジー 編集部

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