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心がほっこり癒されマンガ! “花”のような美形男女3人に「好かれすぎる」たったひとりの“平凡”女子――彼女が愛されるシンプルな理由【書評】

  • 2026.2.5
花はことりを好きすぎる 田中メカ / 白泉社
花はことりを好きすぎる 田中メカ / 白泉社

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学校で“花”とされる美形3人は、みんな1人の地味な女の子に夢中!? そんな4人の高校生活を描いたほっこりする恋愛&友情物語が『花はことりを好きすぎる』(白泉社)。ドラマ化もされた『お迎えです。』などで知られる田中メカ氏の最新作だ。

主人公・山田ことりは平凡な女の子。一方子どもの頃からの幼馴染である菊若椿姫は赤いバラのような高貴な美女。ふたりでいるとみんな椿姫に注目し、ことりの存在は気付かれずにぶつかられてしまう始末……。しかしことりは全く意に介さず、それどころか友人の美しさを認め「近くにいられて眼福!」と思うほど。そんなことりの心の綺麗さに、読んでいるこちらも心が洗われる。

クラスにいるもうひとりの“花”が白王子こと桜来院煌臣。いつも笑顔でキザなセリフもさらっと言ってのける、学校の王子様だ。そんなふたりに挟まれた席で高校生活を送ることり。

椿姫を見つめて照れ笑いを浮かべる煌臣を見て彼女に好意があると思ったことりは、ふたりの仲を取り持とうとさりげなくアシストする。

しかしそれはことりの勘違い。煌臣の好きな人は、実はことりなのだ。

そんなことはとっくに気付いている椿姫。しかし煌臣に好かれるということは、学校中の煌臣のファンを敵に回すということ。それを案じる椿姫は煌臣とことりの仲を取り持とうとはしない。一方の煌臣も自分のファンが“強火”なことを認識しているので、積極的にはアプローチできず……。当のことりは煌臣の気持ちには完全に無自覚。煌臣の不憫な片思いには笑いとときめき、ふたつの要素がたっぷりだ。クスっとしつつもそのピュアさに悶絶してしまうのも、本作の魅力だ。

2話からは学校のもうひとりの“花”、黒王子こと百合瀬真実も登場する。

百合瀬は花にたとえるなら山百合。見た目は怖いけど実はかわいいものが好きで、常に一押しのキャラ・リスのマサコを持ち歩いている。ことりがマサコに似ていると気付いてから、次第に彼女のことが気になり始める。

学校で目立つ存在の3人、みんながことりのことが好き。その理由はことりが誰に対しても態度を変えないからだ。幼馴染の椿姫はもちろん、煌臣と初めて会ったときもことりは「白王子だ」などと騒ぎ立てず普通に話しかける。百合瀬が落としたマサコを拾ったときも、「似合わないものを持っている」と言いふらされるのではと心配していた百合瀬に「『好き』と『似合う』が一緒じゃなくてもいいでしょ?」と笑いかけるのだ。

椿姫も煌臣も百合瀬も、人々の注目を集めるだけに、周囲が勝手に作ったイメージを押し付けられていると日々感じることも。そしてイメージと違う行動を取ると、一転ヘイト側に向かう人がいるのも事実。そのため、無意識にイメージにこたえてしまうなど、気苦労の多い日々を送っているのだ。

そんな中、自分の見た目やイメージにとらわれず同級生のひとりとしてフラットに接してくれることりの存在はまさに癒し。3人が惹かれていくのも納得だ。

ことりが醸し出しているほんわかした雰囲気のおかげで、文化祭の準備のために栗拾いに行くなど、ほんわか進んでいく本作。読み始めれば3人と一緒にことりにベタ惚れ&癒されること間違いなし!

文=原智香

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