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幻の花火が幼なじみたちの未来を照らす『花緑青が明ける日に』繊細な感情を捉えた場面カットが到着!

  • 2026.2.5

日本画家としての活動を軸に、新海誠監督や片渕須直監督など名だたる監督のアニメーション作品に参加し、CMやミュージックビデオなどジャンルを超えて様々な創作活動を行ってきた四宮義俊が自身のオリジナル脚本で描く初の長編アニメーション映画『花緑青が明ける日に』(3月6日公開)。このたび、本作より光と色彩が紡ぐ忘れられない一夏を凝縮した場面カットが公開となった。

【写真を見る】『花緑青が明ける日に』より光と色が溢れる場面カットの数々が解禁となった

【写真を見る】『花緑青が明ける日に』より光と色が溢れる場面カットの数々が解禁となった [c]2025 A NEW DAWN Film Partners
【写真を見る】『花緑青が明ける日に』より光と色が溢れる場面カットの数々が解禁となった [c]2025 A NEW DAWN Film Partners

第76回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に選出された本作。映画タイトルにある“花緑青(はなろくしょう)”とは燃やすと青くなる緑色の顔料で、かつて花火の材料に使われていたが、美しさと引き換えに毒性を含むことから幻となった成分。舞台は、創業330年の花火工場、帯刀煙火店。再開発による立ち退きの期限が迫るなか、幻の花火<シュハリ>とそこで育った若者たちの未来をめぐる2日間が展開する。声優初挑戦となる若手実力派俳優の萩原利久と古川琴音がW主演を務め、等身大かつ瑞々しい演技で命を吹き込む。本作はフランスの気鋭スタジオMiyu Productionsとの日仏共同製作となっており、制作中の注目作として2024年第77回カンヌ国際映画祭でのアヌシー・アニメーションショーケースに選出された。

東京から4年ぶりに地元へ戻ってきたカオル [c]2025 A NEW DAWN Film Partners
東京から4年ぶりに地元へ戻ってきたカオル [c]2025 A NEW DAWN Film Partners

今回解禁となった場面カットには、東京から4年ぶりに地元へ戻ってきたカオル(声:古川)が、町の再開発によって埋め立てられた入江や無くなりつつある森など、変わり果てた“知らない景色”に戸惑いを覚える様子が切り取られている。一方、地元に残り続け、町の変化を見つめながら幻の花火<シュハリ>を作り続けてきた敬太郎(声:萩原)と、再開発を推し進める市役所に勤務する敬太郎の兄であるチッチ(声:入野自由)。そんな幼なじみ3人が過ごす夏の終わりの2日間が凝縮されている。

原作、脚本、監督を務めた四宮は、地元の花火大会がなくなり、神事にかかわりそうなことや文化事業もあっさり消えてしまうんだと驚いた原体験をもとに、花火をモチーフにした本作の構想をスタートさせた。さらなるきっかけは、監督のアトリエ前の空き地に出来たソーラーパネルだ。いまでこそネガティブに語られることも多いソーラーパネルだが、パネルが広がる景色を見た監督の娘が発した「あれって海?」という言葉から、地元で昔泳いでいた海が埋め立てられて無くなってしまったことを思い出し、「失われた海」と「誤認される海」の対比が物語の核になるのではないかと考えた。失われていく風景を惜しむだけではなく、新たな価値や美が宿る可能性を見出そうとする四宮監督の姿勢が見てとれる。

このように監督自身の経験をエンタテインメントに昇華した本作では、唯一無二の映像表現と共に、町の再開発による環境の変化に揺れるカオルの表情や、花火玉に真剣に向き合う敬太郎、自分たちと町の変化について語り合う幼なじみ三人の姿、物憂げな眼差しを浮かべるチッチの存在が、繊細な感情の機微とともに写しだされている。一度は別々の道を選びながら、それぞれの強い想いを胸に再会を果たす幼なじみたちについて、四宮監督は「地元に埋もれていた可能性の塊として描いた敬太郎」、「アクティブで少し自己顕示欲が強く、作中でリアクションを担うカオル」、「市役所と家の都合に挟まれて葛藤するチッチ」の3人が織り成す関係性が面白いと語る。それぞれの理想と、打ちひしがれる現実にぶつかり合いながらも、幻の花火<シュハリ>を打ち上げるために走り続ける彼らの姿が、色彩豊かで緻密な映像表現によって丁寧に描かれ、郷愁を誘いながらも観る者の魂を揺さぶる、鮮烈な場面カットとなった。

物語がクライマックスを迎えるラスト10分でスクリーンで待っている、心に染み込んで忘れられない景色とはどのようなものなのだろうか?次世代の才能が集結したこの春、最も胸を熱くさせる青春物語に、期待が高まる。

文/鈴木レイヤ

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