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ナイツ・塙と義父の温かい日常を描いた『静夫さんと僕』が漫画化。ジェーン・スーも大絶賛「早くドラマ化したほうがいい」【インタビュー】

  • 2026.2.4

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2023年に出版したエッセイ「静夫さんと僕」が、2026年1月26日に、コミックエッセイとして新たな形で世に送り出された。本作は、塙と義理の父である静夫さんとの一風変わった日常を描いたハートウォーミングな作品。

報道陣の前に登場した塙は「2~3年前に出した本が、コミカライズというか漫画になったということで。非常に読みやすくて。もともと矢部(太郎)さんの『大家さんと僕』みたいなものにしようと考えていたので、こういう形でコミカライズできて、ひとつ夢が叶った感じで非常に嬉しいです」と笑顔を見せると「僕の大好きなイラストレーターのちゃずさんが作画を担当してくださり、内容もそうですが、絵のタッチもほっこりするものが出来たと思います」と出来に自信をのぞかせていた。

作品の点数を聞かれた塙は間髪入れずに「100点ですね」と即答すると「今あらためて読んだのですが、マイナスにする要素が一つも出ないですね。これは本当にお子様からお年寄りまで楽しめる、非常にいいコミカライズになっています」とアピール。

そんな自信作。エッセイ、コミカライズとくれば、次は映像化という野望も見えてくるが、塙は「もちろんです」と目を見開くと「僕のイメージでは、テレビ東京、もしくはNHKの深夜ドラマ……なんて絵が浮かんできますね」とまんざらでもない表情。

キャスティングについて、塙は「僕は僕のままでいいかな……。静夫さんは、不破万作さんがいいかなと思っているんです。一度NHK佐賀のドラマで僕は共演させていただいたのですが、体型とかいつもニコニコしている感じとかが、とても静夫さんと似ています」と言及するが「やっぱり僕の役は小栗旬さんに演じてもらいたいです」と言い直していた。

また週に30本近くドラマを観るほどドラマ好きという塙は「自分の書いたものが本当にドラマ化されたらいいですね。夢みたいな話です。テレビ東京やNHKと言いましたが、どこの局でもいいです。ぜひ実現したいですね。僕自身、劇団も主宰しているので、自分の劇団のメンバーもいっぱい作品に出したいので、そうなると自分が監督をやるのもいいかもしれないですね」と語っていた。

「本がバカ売れしたら?」という質問が投げかけられると、塙は「一つ夢があって……小屋を作りたいんです。僕は漫才協会の会長もしているので、若手の漫才師が出られるような小屋を作りたいです」と塙らしい回答も。

コミックエッセイでは最後、静夫さんが老人ホームに入ったという話になっている。塙は「1年ぐらい前に老人ホームに行ったんです。脳の病気で倒れたあと、一緒に住んでいるころからちょっと足を引きずっていたのですが、だんだん悪化してしまい、一度転んでしまったんです。それで家だとなかなか(介護が)難しいということで、いまホームに入っています」と現状を報告するも「そこではとても元気で、いつもの癖で色々な人に手紙を書いて『静夫さーん』みたいな感じで過ごしています」といつもの静夫さんに戻って過ごしていることを明かしていた。

「幅広い世代に読んでもらえる」と本書をアピールした塙は「うちには3人の娘がいるのですが、エッセイのときは読んでいなかった。でもコミックエッセイになったら読んでくれたんです。結構真剣に読んでいました。二世代、三世代同居の方々って世の中にいっぱいいらっしゃると思うので、この本を読んで笑ってもらえたらいいですね」と語っていた。

2026年も1カ月が経過したが、塙は「去年、2回大きな怪我をしたので、まずは怪我をしたくないというのがあります。今年は無事でいいことが起こってくれたらいいなと願っています」と目標を明かすと「いつもナイツを応援していただいてありがとうございます。特にナイツのファンの方は漫才が好きな方と、ラジオのリスナーの方が圧倒的に多いんですけれど、ラジオでよく静夫さんの話をさせていただいているので、今回この本にまとめることで、あらためてより笑っていただきたいなというのが一つ。あとは、こういう二世帯住宅とか、血の繋がっていない両親と一緒に住んでいる方もいっぱいおられると思いますけど、そういった方に関しても、これを読んでいただいて『こういう形で接していけばいいんだ』と思えるヒントになればありがたいなと思っております」と本書をアピールしていた。

「ナイツ・塙宣之&ジェーン・スー トークイベント」

コミックエッセイ『静夫さんと僕』発売を記念して、HMV & BOOKS SHIBUYAにて行われたトークイベントでは、塙と、2025年8月に『介護未満の父に起きたこと』を上梓した音楽プロデューサーでエッセイスト、ラジオパーソナリティなど多くの肩書を持つジェーン・スーが、本書の魅力や介護問題について語り合った。

■塙“初”のコミックエッセイに、ジェーン・スー大絶賛「早くドラマ化したほうがいい」

ニッポン放送の「ナイツ ザ・ラジオショー」と、スーがパーソナリティを務める「ジェーン・スー 生活は踊る」の放送時間帯が被っているため、なかなか共演が実現しない二人のトークショー。スーは「珍しい組み合わせですね」と話を振ると、塙も「なかなかこの共演はないですね。TBSラジオでも僕らは土曜日、スーさんは月曜日から木曜日なので、ほとんど会うことがないんですよね」と笑う。

数年前にTBSラジオのエレベーターホールでばったり再会して以来の顔合わせだという二人。スーは「塙さんからの依頼と聞いた時は『この機を逃したら、また10年くらいエレベーターホールですれ違うのを待つしかない』と思って『是非』と喜んで引き受けました」と念願だったことを明かす。

2023年に発売されたエッセイが、この度コミカライズ。塙は「『静夫さんと僕』を一緒に立ち上げてくれた出版社の方が、静夫さんに対する愛がすごくて『何とかコミカライズ化しましょう』と言ってくれたんです」ときっかけを明かすと「元々は矢部太郎さんの『大家さんと僕』が好きで、ああいうほっこりする作品になればいいなと思って始めました。最初は矢部さんに絵を描いてもらおうと思ったのですが、さすがにそれは断られまして(笑)。そこから“ちゃずさん”というイラストレーターさんに出会って実現しました」といきさつを語る。

本を読んだというスーは「パートナーのご両親と同居するという決断がすごいなと思いました。私は他人と住めないタイプで一人暮らしをしているので、その広い心がまず素晴らしいなと。それから義理のお父様の静夫さんのキャラが立ちすぎですよ。早くドラマ化したほうがいいです。ほろっとくる場面もあって、心根の優しい明るい方なんだなと感じました。でも、確かに家族は振り回されて大変だろうなというのも伝わってきて、楽しく読めました」と絶賛。

さらにスーは「うちの父も本当に好き勝手やる人間なのですが、周りは『面白いね』と言ってくれます。でも、やる側(家族)からすれば『代わってみろ!』と言いたくなりますよね。肉親になった時のパンチ力は半端じゃないです。血が繋がっていないと思うと冷静に優しくなれますが、繋がっていると思うと全責任が自分に来るような気がして、フルコンタクト空手みたいになってしまう。だから、塙さんのような関係性は少し羨ましいです」と感想も。

塙は「漫才協会というところに若いうちから入っていたので、免疫があったのかもしれません。ダウンタウンさんやウッチャンナンチャンさん、とんねるずさんに憧れた青年が、ある日突然、内海桂子師匠の弟子になるわけですから。おかしいじゃないですか(笑)。テレビで見ていたおばあちゃんがいる世界に、20代で飛び込んだ。静夫さんよりもパンチのある師匠方と一緒にいた経験が、どこかで生きているのかもしれません」と義理の父とうまくやっていく秘訣を明かす。

■ジェーン・スー「親との向き合い方に正解はなく、千差万別、一家庭に一つのやり方がある」

スー自身も父親の介護を行っているが「カッとなった時ほど距離を置いたほうが、お互いうまくいくんです。うちは私が一人っ子で母も亡くなっているので“絶対に仕事を辞めない”“同居しない”という2点を譲らない前提で介護をやっています。ITもフル活用していて、父の家にAmazon Echo Showを置いて、私がスマホから予定を入れると朝に読み上げてくれるようにしています。『何時にタクシーが来る、ヘルパーさんが来る』というのを全部管理しています」と説明。

また現在施設に入っている静夫さんの現状についてのトークも。塙は「歩くのも大変になって、一時は自宅で介護しようという話にもなりました。ただ、うちは子供が3人いて小さく、妻も大変ですし、母も高齢で“老老介護”になってしまう。母も腰が悪くなっていて、共倒れになりそうだったので、区の制度などを調べて施設に入れることにしました。最初は葛藤もありましたが、今は父も施設に慣れてくれたので、結果的には良かったのかなと思っています」と述べると、スーも「お金さえあれば、元気なうちに『サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)』に入ってもらうのが一番ですよ。そこから老人ホームと提携しているところもありますし」と提案。

続けてスーは「いきなり体が動かなくなってからだと、18平米くらいのワンルームに入るのは相当きついと思うんです。やっぱり元気なうちに高齢者住宅に入れば、同じような環境の人と友達もできますしね。ご夫婦でご存命のうちはいいですが、どちらか一人になった時、特に男性が一人残されると、今の上の世代の方は社交が苦手な方が多いので。二人のうちに施設に入って仲間を作っておけば、人間関係の“保険”ができるんですよね」と指南。塙は「なるほど、人間関係の保険か」とうなっていた。

最後にスーは「親との向き合い方に正解はなく、千差万別、一家庭に一つのやり方があると思います。私が本を出した時に願ったのは、親と同居できない、介護のために仕事を辞められないという人の罪悪感を減らしたいということでした。逆に『自分はここまでできない』と落ち込む必要もありません。それぞれの家庭のカスタマイズが正解なので、この本も一つの正解の形として楽しんでいただければと思います」とメッセージを送る。

塙も「家族にはそれぞれのルールがあると思います。静夫さんには静夫さんのテリトリーがあって、それを尊重しながらやってきました。漫才協会もそうですが、少し変わった人や個性的な人との接し方として“一度嫌だ”と思ってしまうと家族でもとことん嫌になってしまいますが“こういう人はこう生きているんだ”と自分の中でルールを決めると楽になります。人間関係で悩んでいる方のヒントになれば嬉しいです。周りにいる“ちょっと変な人”に、ぜひ優しくしてあげてください」と本書に込めた思いを語っていた。

■▼書誌情報

©︎Nobuyuki Hanawa,Chaz 2026
©︎Nobuyuki Hanawa,Chaz 2026

書名:静夫さんと僕

原作:塙宣之 作画:ちゃず

定価:1,430円 (本体1,300円+税)

発売日:2026年1月26日

発売・発行:株式会社KADOKAWA

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