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高校1年生の娘から恋人として紹介されたのは22歳年上の塾講師。チャイルドグルーミングによって洗脳された娘【著者インタビュー】

  • 2026.2.3

【漫画】本編を読む

性的接触を目的に未成年者をはじめとした児童に接近し、信頼関係を利用してコントロール下におく“チャイルドグルーミング”(以下、グルーミング)。信頼関係を築いた上で性加害を行うため、子どもの抵抗感を失わせ、それが性暴力であることすらわからないように加害を行うのが特徴だ。近年、聞かれるようになったこの言葉をテーマに描いた漫画が 『娘をグルーミングする先生』(のむ吉:著、斉藤章佳 西川口榎本クリニック副院長(精神保健福祉士・社会福祉士):監修/KADOKAWA)だ。

主人公の佐倉真美は女手ひとつで子どもを育てるワーキングマザー。高校1年生の娘・小春の成績が落ちていることに愕然とし、塾を探すことに。小春が通うことになった塾の塾長・森先生はとても真面目そうな人。森先生のおかげで小春の成績も次第に上がっていきすっかり安心していた真美だが、ある日小春から「ママに会わせたい人がいる」との言葉が。交際相手として連れてきたのはなんと森先生。森先生との交際を反対する真美だったが、小春は聞く耳を持たず……。

“チャイルドグルーミング”について入念に調べてから本作を描いたというのむ吉さんに、本作を描こうと思ったきっかけや込めた思いを聞いた。

――母・真美は加害者となる塾講師・森を娘の恋人だと紹介された時に動揺して、完全に拒絶します。このシーンはどのようにして考えましたか? 他の案もあったりしたのでしょうか?

のむ吉さん(以下、のむ吉):この漫画を描くにあたって一番初めに浮かんだのがこのシーンでした。他の案はなく、このシーンを軸に話を組み立てていったくらいです。母・真美の心情は、もしも自分ならどう思うかを考えながら描きました。子どもの選んだ人だから信じたい気持ちもありますが、グルーミングの意図に関わらず、未成年と付き合うことに違和感をもたない認識の甘さに不信感を覚えます。本当に子どものことを大切に思うのであれば、子どもが成人するまで交際を待つなど他にも選択肢はあったのに、それをせずに突然家にやってくるところも信用できません。そういった思いを反映させました。

――結果として小春は森ではなく母親を拒絶するようになります。こちらもどのように生まれたシーンか伺いたいです。

のむ吉:小春はこれまで母に反抗したことがありません。小春の中にはずっと「母に反抗したい」という感情があったのだけど、できなかったのだと考えています。しかし先生という理解者を得て、ようやく母に自分の気持ちを伝えることができるようになり、このシーンで小春は今まで抑えてきた感情を母に爆発させます。

この時の小春はグルーミングによって先生だけが自分の味方だと洗脳されているような状態です。だから先生を否定されることが許せないし、なにより母には先生との交際を理解してほしかったのです。幼い子どもが駄々をこね、自分への愛情を測るように、揺れ動く小春の心情を描きたくてこのシーンを考えました。

――のむ吉さんは自分が親の立場だったらどうしたか、またはどうすべきだったと思いますか?

のむ吉:グルーミング被害に遭わないよう日頃からコミュニケーションをとり、子どもが相談しやすい環境を作ることが重要だったと考えます。もしすでに被害に遭ってしまっている場合は、ワンストップ支援センターやカウンセリングなどを利用しながら子どもに寄り添うことが大切だと思います。

取材・文=原智香

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