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一見優しそうな塾講師だけど……。子どもたちの信頼を得やすい職業を選ぶ犯罪者【著者インタビュー】

  • 2026.2.2

【漫画】本編を読む

性的接触を目的に未成年者をはじめとした児童に接近し、信頼関係を利用してコントロール下におく“チャイルドグルーミング”(以下、グルーミング)。信頼関係を築いた上で性加害を行うため、子どもの抵抗感を失わせ、それが性暴力であることすらわからないように加害を行うのが特徴だ。近年、聞かれるようになったこの言葉をテーマに描いた漫画が 『娘をグルーミングする先生』(のむ吉:著、斉藤章佳 西川口榎本クリニック副院長(精神保健福祉士・社会福祉士):監修/KADOKAWA)だ。

主人公の佐倉真美は女手ひとつで子どもを育てるワーキングマザー。高校1年生の娘・小春の成績が落ちていることに愕然とし、塾を探すことに。小春が通うことになった塾の塾長・森先生はとても真面目そうな人。森先生のおかげで小春の成績も次第に上がっていきすっかり安心していた真美だが、ある日小春から「ママに会わせたい人がいる」との言葉が。交際相手として連れてきたのはなんと森先生。森先生との交際を反対する真美だったが、小春は聞く耳を持たず……。

“チャイルドグルーミング”について入念に調べてから本作を描いたというのむ吉さんに、本作を描こうと思ったきっかけや込めた思いを聞いた。

――グルーミング加害者である森は塾講師です。なぜ塾講師という職業にしたのでしょうか?

のむ吉さん(以下、のむ吉):グルーミングについて調べていくうちに、加害者は子どもの信頼を得やすい職業や場所を選択することが少なくないと知りました。今回漫画を描くにあたり読者の方にグルーミング犯罪を他人事でないと感じてもらうことが重要だったので、より身近な塾をグルーミングの場として選択しました。

――塾講師以外の案もありましたか?

のむ吉:学校の教師や習い事のコーチなども考えました。最終的には身近であることや小春の境遇なども踏まえ、塾講師になりました。

――森の人物像はどのように考えて描きましたか?

のむ吉:一見優しそうな先生ですが、その裏には常にグルーミングの意図を含んでいる怖い人物であると想定して描きました。初期の設定ではグルーミング加害者としての側面だけを描いていましたが、担当編集の方の「犯罪者は生まれながらに犯罪者なのか」という言葉をもとに、森がなぜグルーミングするに至ったのかを深掘りしていきました。森は圧倒的に加害者ですが、被害者としての側面もあると考えています。色々なことが絡み合い認知が歪んでしまった結果、加害者となってしまった人物であるということを意識し描きました。

取材・文=原智香

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