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「ひっくり返してかける」は不要!? 分数の割り算の驚きの視点!

  • 2026.1.31

「分数の割り算は、分母と分子をひっくり返してかけるもの」

小学校でそう習い、疑問をもたずに計算してきた人も多いのではないでしょうか。お子さんに「どうしてひっくり返すの?」と聞かれて、答えに詰まってしまった経験もあるかもしれません。算数が苦手になるきっかけの多くは、こうした「理由はよくわからないけれど、公式だから覚える」という丸暗記の積み重ねにあります。

では、次の「分数の割り算」の問題に、あなたならどう答えますか?

「分数の割り算」の問題 (C)前田健太/KADOKAWA
「分数の割り算」の問題 (C)前田健太/KADOKAWA

「このやり方はダメでしょ?」「ひっくり返してかけるって習ったよ」

そう答える人が多いはずです。では本当にダメなのでしょうか? ひっくり返してかける計算と比べてみましょう。

ひっくり返してかけた結果は一致します (C)前田健太/KADOKAWA
ひっくり返してかけた結果は一致します (C)前田健太/KADOKAWA
「ひっくり返してかける」必要はないってこと? (C)前田健太/KADOKAWA
「ひっくり返してかける」必要はないってこと? (C)前田健太/KADOKAWA

驚いたことに、分母同士、分子同士をそのまま割った結果と、ひっくり返してかけた結果は一致します。つまり、先ほどの問いの答えは「正しい」なのです。

え? それなら「ひっくり返してかける」必要はないってこと? と思いますよね。ココがこの問題のおもしろいところなのです。

分数は、分母と分子に同じ数をかけても大きさは変わりません。この仕組みを使って丁寧に確認していくと、次のような式で展開することができます。

別のかたちで書き直しただけ (C)前田健太/KADOKAWA
別のかたちで書き直しただけ (C)前田健太/KADOKAWA

「分母同士・分子同士で割る」というのは、「ひっくり返してかける」という逆数をかける方法を別のかたちで書き直しただけなのです。

「当たり前」だと思っていたルールの裏側に、こんなにシンプルな仕組みが隠れていたなんて、ワクワクしますね。

算数の楽しさはじっくり時間をかけて”考える“ことにあります。この本には「どうして?」「ああかな?」「こうかな?」と思わず手が動く算数の問題が満載! 初級編から上級編までそろっているので、小学1年生から挑戦できます。自分なりの方法を考え出す楽しさを味わってみませんか?

文=栁沼希世子

【著者プロフィール】

前田 健太

長崎県出身。京都ノートルダム学院小学校、国立学園小学校を経て、現在は慶應義塾横浜初等部教諭。 学校図書教科書編集委員や全国算数授業研究会幹事を務める。「できる」ことを過度に重視する教育に疑問を感じ、あえて子どもたちを困らせて「?(ハテナ)」を生み出す授業の必要性を提唱。著書や雑誌寄稿多数。

X @mathmathsan

※本記事は前田健太著の書籍『絶対解きたくなる! 考えるのが楽しくてとまらない算数』から一部抜粋・編集しました。

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