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「30年以上前の作品と思えないぐらい鮮やか」ファン待望の4Kリマスターで『機動警察パトレイバー 劇場版』はどう進化した?

  • 2026.1.31

ロボットテクノロジーが急激に発達した20世紀末の東京を舞台に、“レイバー”と呼ばれるロボットを使った犯罪に立ち向かう「特車二課」=通称“パトレイバー”たちの活躍を描く「機動警察パトレイバー」シリーズ。その劇場版第1作『機動警察パトレイバー 劇場版』(89)を4Kリマスター化した豪華仕様の4K ULTRA HD Blu-ray「機動警察パトレイバー 劇場版 4Kリマスターコレクション」が、1月28日に発売された。

【写真を見る】「当時のセル画の色味を表現」シリーズファンも感嘆する、旧Blu-rayと4K版の画質を見比べてみた

「機動警察パトレイバー 劇場版4Kリマスターコレクション」には特製ブックレットや絵コンテ集などファン必携の特典が [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA
「機動警察パトレイバー 劇場版4Kリマスターコレクション」には特製ブックレットや絵コンテ集などファン必携の特典が [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA

そこでMOVIE WALKER PRESSでは、いまなお絶大な人気を誇る「パトレイバー」の魅力を再確認すべく、長年4K化を待ち望んでいたシリーズファンのベテラン社員からロボットアニメ自体を観たことがないという若手社員までを集め、本商品の社内試写を実施!作品鑑賞後に回答してもらったアンケートの感想コメントをピックアップして紹介しながら、「なぜ『パトレイバー』は愛されつづけるのか?」「4Kリマスターでどれほど進化を遂げたのか?」についてひも解いていこう!

「時代を先取り」「まったく古さを感じない」…初めて観る若者からも大満足の声!

漫画家のゆうきまさみ、メカニックデザイナーの出渕 裕、キャラクターデザイナーの高田明美、脚本家の伊藤和典、そしてアニメ監督の押井 守の5名によるクリエイター集団「ヘッドギア」が生み出した「機動警察パトレイバー」。OVAシリーズを皮切りに、漫画や劇場版、テレビアニメ、小説、ゲームとあらゆるメディアミックスを展開し、いずれも大ヒットを記録。

OVAから実写まで幅広くメディアミックスされてきた「機動警察パトレイバー」シリーズ [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA
OVAから実写まで幅広くメディアミックスされてきた「機動警察パトレイバー」シリーズ [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA

シリーズ誕生25周年にあわせて実写版「THE NEXT GENERATION パトレイバー」も製作されるなど、メディアの枠や時代を超えて熱烈な支持を獲得している。のちに製作されたロボットアニメやSF作品はもちろんのこと、ありとあらゆる創作物・クリエイターに多大な影響を与えてきた“伝説的作品”だ。

そんな「パトレイバー」シリーズの劇場版第1作となった『機動警察パトレイバー 劇場版』は、都内で相次いで発生する“レイバー”の暴走事件に端を発し、篠原遊馬(声:古川登志夫)ら特車二課第2小隊の隊員たちがその背景にあるレイバー用OSソフト“HOS”と、その開発者の死の真相を追っていく様がサスペンスタッチに描かれていく。

“レイバー”の暴走と、その背景にあるサイバーテロ。1980年代の映画とは思えない先進性! [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA
“レイバー”の暴走と、その背景にあるサイバーテロ。1980年代の映画とは思えない先進性! [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA

今回の社内試写に参加した社員のうち、およそ3分の2が本作を初鑑賞。しかも、全体の半数以上が20代や30代前半と、本作の公開時には生まれていない世代であった。それでも20代の社員からは、「すなおにおもしろくて釘付けになってしまいました!」(20代・女性・初鑑賞)や「一度観たら忘れられないようなクセがあるけどカッコイイ!いい意味であまり“ロボットアニメ”っぽくない」(20代・男性・初鑑賞)など、大満足の声が多数寄せられる結果に。

なかでも特に目立っていたのは、 「パソコンなど未普及の時代に、“OSにウイルスを仕込む”という発想が、時代を先取りし過ぎていてすごい」(40代・男性・鑑賞済)、「まだインターネットが発達していない1980年代に、コンピュータウイルスによる大規模サイバーテロを題材にしている点は、時代を先取りしていると感じました」(30代・男性・初鑑賞)など、現代では“SF”を超越して“リアル”となりつつある世界を、すでに35年以上前に描いていることへの驚きの声だ。

サスペンス色の強い作りも特徴のひとつ。ロボットアニメのイメージを覆す圧巻のクオリティ [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA
サスペンス色の強い作りも特徴のひとつ。ロボットアニメのイメージを覆す圧巻のクオリティ [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA

本作の劇中で描かれるのは1999年の出来事。製作当時からすれば10年後の近未来。しかしそれも、この2026年からすれば四半世紀以上前になる。こうした過去に描かれた“レトロフューチャー”を、その先の未来から答え合わせしていくというのも、SF作品を観るうえでの楽しみ方のひとつだろう。

「テーマ性が鮮度を失っていない。とうの昔なのに、いまだに未来を描いているように感じる」(30代・男性・鑑賞済)

「いまに通じるところが多い内容。テクノロジーとノスタルジーの対比部分も、約35年経ったいまでも響く描写だと思いました」(20代・女性・初鑑賞)

「通信技術自体は劇中で描かれた1999年よりも現在の方が発達しているが、本作が警鐘を鳴らしている開発と都市の共存、実態のないテロというテーマは、古びることなくむしろ現実感を増している」(30代・男性・鑑賞済)

「遠い未来の出来事というより身近なテーマだと感じました。30年以上前の作品ですが、現在も変わらず楽しめるアニメ」(20代・女性・鑑賞済)

押井守らトップクリエイターたちの総力が結集した、まさに“伝説”のアニメ [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA
押井守らトップクリエイターたちの総力が結集した、まさに“伝説”のアニメ [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA

また、「セリフやキャラクター描写には時代ももちろん感じるのですが、映像作品として、エンタメとして観た時にはまったく古さを感じない。いまだに語られる作品には錆びない魅力があるんだなとしみじみ」(20代・男性・初鑑賞)という感想からもわかるように、作品そのもののクオリティの高さもまた、時代を超えて支持されるポイントとなっているようだ。

「昔のジブリ映画のようなレトロさ」「光の表現が現実に近い」

今回発売される「機動警察パトレイバー 劇場版 4Kリマスターコレクション」に収録される本編は、「パトレイバー」シリーズとしては初となる4Kフィルムスキャンによる完全リマスター版。はたして、これまでにリリースされてきたDVDやBlu-rayとどのような違いがあるのだろうか?“鑑賞済”社員たちの声からチェックしてみよう。

【写真を見る】「当時のセル画の色味を表現」シリーズファンも感嘆する、旧Blu-rayと4K版の画質を見比べてみた [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA ※画像は編集部にてモニターを撮影したもの
【写真を見る】「当時のセル画の色味を表現」シリーズファンも感嘆する、旧Blu-rayと4K版の画質を見比べてみた [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA ※画像は編集部にてモニターを撮影したもの

「とにかく画面が明るく、セル画とは思えないくらい画の塗りがくっきりしていた」(30代・男性・鑑賞済)

「30年以上前の映像作品だと思えないぐらい色味も鮮やかで、2020年代のアニメと変わらないぐらい観やすいと思いました」(20代・女性・鑑賞済)

「これまでのソフトでは味わえなかった鮮やかな色味に驚きました。セル作画時代の到達点のひとつだと改めて感じました」(30代・男性・鑑賞済)

画面の奥の背景まですっきり明るくなっている [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA ※画像は編集部にてモニターを撮影したもの
画面の奥の背景まですっきり明るくなっている [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA ※画像は編集部にてモニターを撮影したもの

このように、皆が声をそろえて挙げる最大の特徴は“鮮やかな色味”。また、昨年行われたフィルム上映でも鑑賞したという熱心な「パトレイバー」ファンの30代男性社員からは「傷のない、描かれた当時のセル画の色味を表現した鮮やかな画面に驚きました」と感嘆する声と共に、「以前のBlu-ray版にあったフィルムの質感とはまた違う映像となっているため、両方観比べてみるのもいいと思います!」とのコメントが。これはファンにとって必携のソフトとなるに違いない。

光に立体感が生まれたことで、独特なアングルのカットもより際立つ [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA ※画像は編集部にてモニターを撮影したもの
光に立体感が生まれたことで、独特なアングルのカットもより際立つ [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA ※画像は編集部にてモニターを撮影したもの

では一方で、現代のCGを中心に作りあげられたアニメーション作品に慣れた若い世代の社員や、初めて本作を観た社員にはどのように映ったのだろうか?

「手描きアニメーションだということにまず驚きました」(20代・女性・初鑑賞)

「3Dアニメも見応えがあって良いのですが、やっぱりわたしはセル画や手描きのアニメが好きだなあと改めて思いました」(20代・女性・初鑑賞)

「“新しさ”と“安定”があって、安心して観れる感じがあった」(20代・男性・初鑑賞)

「近代的なスタイリッシュさと、昔のジブリ映画のようなレトロさも感じました」(30代・女性・初鑑賞)

と、昔ながらの手法であるセル画アニメーションの魅力を再確認する人が続出。

4Kリマスターによって、ダイナミックな魅力が倍増! [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA ※画像は編集部にてモニターを撮影したもの
4Kリマスターによって、ダイナミックな魅力が倍増! [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA ※画像は編集部にてモニターを撮影したもの

実写やアニメを問わず、4Kリマスターは“初めて公開された時の状態を復元する”ことを指標にすることが一般的だ。本作の場合、どこに指標を置いていたのかは定かではないが、改めて過去のソフトなどと比較してみると、先述のような「色の鮮やかさ」に加え、「光の強さ」や「背景のディテールの明瞭さ」などが際立って見える。公開当時に鑑賞している人も、あとからソフトで観たという人も、もちろん今回のソフトで初めて作品に触れる人にとっても、新鮮な驚きと感動が得られること請け合いだ。

旧Blu-rayソフトとは異なる質感で、新たな魅力を確認できる [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA ※画像は編集部にてモニターを撮影したもの
旧Blu-rayソフトとは異なる質感で、新たな魅力を確認できる [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA ※画像は編集部にてモニターを撮影したもの

「水面の反射やほこりが舞うという点で、光の表現が現代のアニメーションよりも柔らかく現実に近いと感じました」(20代・男性・初鑑賞)

「風の描写や水面の煌めきなど、とても綺麗で観ていて楽しかったですし、魚眼レンズで撮ったようなカットも印象に残っています」(20代・女性・初鑑賞)

「映像がとても綺麗で、特に光が印象的でした。夏の海面やモニターなどは実際に発光しているみたいに見えました。カラスの羽やレイバー表面のツヤ、傘に反射する雨もすてきでした」(20代・女性・初鑑賞)

「作画の緻密な線とダイナミックな動きが、世界観にリアリティを感じさせてくれました」(30代・男性・鑑賞済)

2種類の音声、メインスタッフ集結のオーディオコメンタリーも!

ここからは、「機動警察パトレイバー 劇場版 4Kリマスターコレクション」の仕様と特典をチェックしていこう。4K ULTRA HD Blu-ray & Blu-ray Discの2枚組となる「特装限定版」は、特製収納BOX仕様。特製ブックレットと大ボリュームの絵コンテ集が付属しているほか、劇場特報・予告編(約3分)も映像特典として収録されている。

1989年に公開され、いまなおファンが後を絶たない『機動警察パトレイバー the Movie』 [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA
1989年に公開され、いまなおファンが後を絶たない『機動警察パトレイバー the Movie』 [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA

また、劇場公開版(ドルビーサラウンド)に加え、1998年の5.1chサラウンド化に際して制作されたサウンドリニューアル版(ドルビーデジタル5.1ch)の2種類の音声が収録されたマルチオーディオ仕様となっているのも注目ポイントのひとつ。さらに、ゆうきまさみと伊藤和典、出渕裕が参加した「スタッフオーディオコメンタリー」も音声特典として収録されている。MCを天神英貴が務めるなど、ここでしか聞けない制作の裏話が楽しめるはずだ。

3月25日(水)には、1993年に公開された劇場版第2作『機動警察パトレイバー2 the Movie』の4Kリマスターコレクション(4K ULTRA HD Blu-ray & Blu-ray Disc)も発売。こちらの「特装限定版」も第1作と同様、特製収納BOX仕様。特製ブックレットと絵コンテ集の特典に加え、劇場公開版とサウンドリニューアル版の音声が収録。「スタッフ・キャストオーディオコメンタリー」には押井 守、竹中直人、藤津亮太、天神英貴が出演という豪華仕様だ。この機会に、より鮮やかによみがえった「パトレイバー」シリーズをコレクションに加えよう!

『機動警察パトレイバー2 the Movie』の4Kリマスターコレクションも3月25日(水)に発売! [c]1993 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA/Production I.G
『機動警察パトレイバー2 the Movie』の4Kリマスターコレクションも3月25日(水)に発売! [c]1993 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA/Production I.G

この劇場版2作品の4Kリマスター化に加え、今年はアニメ作品としては10年ぶりのシリーズ最新作となる「機動警察パトレイバーEZY」がいよいよ始動する。5月15日(金)の「File 1」を皮切りに、8月14日(金)に「File 2」、そして2027年3月に「File 3」と、全8話・全3章構成で劇場公開が予定されている。第1話から第6話は1話完結のオムニバス形式、「File 3」で上映される第7話と第8話は連続したストーリーとして展開される。

「この30年で『パトレイバー』の影響を受けた作品をいくつ観たのかと思うほど、SFジャンルのマスターピース」(30代・男性・鑑賞済)

「日本のアニメーション映画のなかでベスト級の出来栄えの作品」(40代・男性・鑑賞済)

「古き良きアニメの美点と近代的なスタイリッシュさが融合した、誰でも楽しめる作品」(30代・女性・初鑑賞)

「『劇パト』を観れば、いろいろな映画の元ネタがわかる!」(30代・男性・鑑賞済)

「機動警察パトレイバー 劇場版4Kリマスターコレクション」は、1月28日(水)発売! [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA
「機動警察パトレイバー 劇場版4Kリマスターコレクション」は、1月28日(水)発売! [c]1989 HEADGEAR/BANDAI VISUAL/TOHOKUSHINSHA

と、世代を問わず愛され続ける「パトレイバー」。シリーズの新たな幕開けとなるこのタイミングに、まずは劇場版第1作『機動警察パトレイバー 劇場版』から“伝説のアニメ”にのめり込んでみてはいかがだろうか。

文/久保田 和馬

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