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「NHKにしか作れない」「やっぱ凄いわ…」5年前 “快挙を成し遂げた”NHK史に刻まれる【至高ドラマ】

  • 2026.2.11

じっくり時間をかけて丁寧に作られ、放送されるたびに質の高さが話題になるNHKドラマ。公共放送ならではのこだわりがぎゅっと詰まった物語は、観る人の心を強くつかみ、放送終了後も長く愛され続けています。今回は、そんな“快挙を遂げたNHKドラマ”5選をセレクトしました。

本記事では第3弾として、2021年放送のドラマ『流行感冒』(NHK総合)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“快挙を遂げたNHKドラマ”『流行感冒』

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第44回エランドール賞 授賞式 新人賞・TVガイド賞 安藤サクラ(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):ドラマ『流行感冒』(NHK総合)
  • 放送日:2021年3月27日(BS4K)/ 2021年4月10日(BSプレミアム)/ 2021年11月6日(NHK総合)

あらすじ

故・志賀直哉さんの同名小説を原作としたスペシャルドラマ。

大正7年。都心から離れた静かな村で、小説家の私(本木雅弘)は、妻の春子(安藤サクラ)や娘の左枝子(志水心音)、そして石(古川琴音)きみ(松田るか)という2人の女中と共に生活していました。「私」は、かつて長女を生後まもなく亡くした悲しい経験から、左枝子の健康に対して過剰なほど神経質になっていました。

巷で“スペイン風邪”が猛威を振るい始めると、“私”の警戒心はさらに強まっていきます。そんなある日、芝居が好きな石が、大勢の観客が集まる旅役者の巡業公演を観に行ったのではないかという疑いが浮上しました。本人は否定しますが、どうしても疑念を払拭できない“私”は激昂し、彼女に左枝子へ近づくことを固く禁じます。しかし、思いも寄らない出来事が起きたことで、一家の状況は一瞬にして一変することになります―。

ドラマ『流行感冒』の見どころ※ネタバレあり

ドラマ『流行感冒』は、大正時代に蔓延したスペイン風邪という災禍を背景に、ある一家の揺れる心模様を緻密に描き出した作品です。病への恐怖が人々の信頼を蝕んでいく様は、私たちが経験した現代の状況とも驚くほど重なり合い、観る者の感情を強く揺さぶりました。SNSでは「涙ボロボロ流しながら観てた」「今の時代に観ても違和感がない」といった声が寄せられるなど、今の時代背景があるからこそ突き刺さるテーマが、名作へと昇華させています。

さらに、本作の評価を決定づけているのが、本木雅弘さんら日本を代表する俳優陣の圧倒的な存在感です。特に、妻の春子を演じた安藤サクラさんの熱演は、物語に深みを持たせる重要な鍵となりました。安藤さんが体現した凛とした誠実さと、内に秘めた生命力は、疑心暗鬼に陥った一家の中で救済の象徴としても映ります。安藤さんの重厚な演技に対し、SNSでは「本当に良い女優」「特に良かった」といった称賛の声が溢れました。

東京ドラマアウォード2021・単発ドラマ部門で優秀賞を獲得

2021年にNHKで放送され、志賀直哉さんの短編小説を実写化したドラマ『流行感冒』。約100年前の「スペイン風邪」の流行下、目に見えない病への恐怖から理性を失いかける人々の心理を鋭く描いた本作は、2026年の現在も、パンデミックを経験した現代人の心に深く刺さる名作として語り継がれています。本木雅弘さん演じる主人公の小説家が、感染への不安から周囲に疑念を抱き、家族や奉公人との関係に葛藤する姿は、圧倒的なリアリティをもって視聴者に迫りました。

本作はその高い芸術性と普遍的なテーマが認められ、東京ドラマアウォード2021にて単発ドラマ部門の優秀賞を受賞するという快挙を成し遂げています。SNSでは「NHKにしか作れない」「やっぱ凄いわ…」「素晴らしい出来だった」「色々な人に勧めた作品」といった称賛の声が溢れました。実力派キャストによる静かながらも爆発的な感情の機微は、作品が持つ切実なメッセージをより力強く、観る者の心に突き刺しています。

ドラマ『流行感冒』を観たことがない方、また本記事を読んで興味を持っていただけた方は、NHK史に刻まれる“現代にも通じる人間の業と恐怖を炙り出した名作”をぜひご覧ください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です