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両親から「愛情いっぱいに育てられた子」の特徴とは

  • 2026.1.28

毎日忙しくて余裕がない、つい怒ってしまう、もっと関わってあげたいのに時間がない。そんな自分を責めてしまう親御さんは少なくありません。

では、愛情をたっぷり受けて育った子どもには、どのような特徴が見られるのでしょうか。そして、愛情を注ぐことと甘やかすことは何が違うのでしょうか。

心療内科も開設するなかざわ腎泌尿器科クリニック院長・中澤佑介先生監修のもと、お届けします。

両親から愛情いっぱいに育てられた子の特徴

愛情をたっぷり受けて育った子どもには、いくつかの共通した特徴が見られます。これは生まれつきの性格というよりも、日々の関わりのなかで育まれていくものです。

安心して人に頼ることができる

愛情豊かな環境で育った子どもは、困ったときに人に助けを求めることができます。「助けてと言えば、誰かが応えてくれる」という経験を重ねてきたからです。

これは心理学で「安全基地」と呼ばれる概念と関係しています。

親が安全基地として機能していると、子どもは安心して外の世界を探索し、困ったときには戻ってくることができます。この経験が、大人になってからも「人を頼っていいんだ」という感覚の土台になるのです。

反対に、頼っても応えてもらえなかった経験が多いと、「どうせ頼んでも無駄」と学習し、一人で抱え込む傾向が強くなります。

自分の感情を素直に表現できる

嬉しいときは嬉しい、悲しいときは悲しい、怒っているときは怒っている。自分の感情を素直に表現できることも、愛情を受けて育った子どもの特徴です。

これは、感情を表現しても受け止めてもらえた経験があるからです。

泣いたら慰めてもらえた、怒りを表現しても否定されなかった、喜びを分かち合ってもらえた。こうした経験の積み重ねが、「自分の感情を出していいんだ」という安心感を育みます。

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感情を表現することを禁じられて育った子どもは、自分の気持ちを抑え込むことを学びます。その結果、大人になっても自分の感情がわからなかったり、適切に表現できなかったりすることがあります。

自己肯定感が高い

愛情いっぱいに育てられた子どもは、「自分には価値がある」「自分は愛される存在だ」という感覚を持っています。

これは、条件付きではない愛情を受けてきた結果です。

「テストで良い点を取ったから」「言うことを聞いたから」ではなく、「あなたがあなただから」という理由で愛された経験が自己肯定感を育てます。

自己肯定感が高い子どもは、失敗しても必要以上に自分を責めません。「今回はうまくいかなかったけれど、自分には価値がある」と思えるため、挫折から立ち直る力も強くなります。

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他者への信頼感がある

親から愛情を受けた経験は、「人は基本的に信頼できる」という感覚につながります。

もちろん、すべての人を無条件に信じるということではありません。「世の中には信頼できる人がいる」「人との関わりは基本的に良いものだ」という前提を持てるということです。

この信頼感があると、新しい環境や人間関係にも前向きに飛び込んでいけます。友人関係を築きやすく、協力して何かを成し遂げる経験も得やすくなります。

思いやりがある

愛情を受けて育った子どもは、他者への思いやりを持ちやすい傾向があります。自分が大切にされた経験があるからこそ、他者を大切にすることができるのです。

また、親が他者に対して思いやりのある行動を見せていると、子どもはそれをモデルとして学びます。「人にはこうやって接するんだ」という姿を日常的に見ることで、自然と思いやりの心が育まれていきます。

挑戦することを恐れない

安心できる居場所があると、子どもは外の世界に向かって挑戦していくことができます。

「失敗しても、帰る場所がある」「うまくいかなくても、受け止めてもらえる」という安心感が、チャレンジ精神を支えるのです。

感情のコントロールができる

自分の感情を受け止めてもらった経験は、感情をコントロールする力にもつながります。感情を抑え込むのではなく、感じたうえで適切に対処する力です。

感情を否定されて育った子どもは、感情との付き合い方を学ぶ機会が少なく、大人になってから感情のコントロールに苦労することがあります。

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ストレスからの回復力がある

人生には困難がつきものです。愛情を受けて育った子どもも、当然つらい経験をします。しかし、そこからの回復力(レジリエンス)が高い傾向があります。

これは、「困ったときに助けてくれる人がいる」という経験と、「自分には乗り越える力がある」という自信の両方が土台になっています。一人で抱え込まずに人に頼り、自分を信じて前に進むことができるのです。

次:「愛情いっぱい」と「甘やかし」との違いは?

「愛情いっぱい」と「甘やかし」との違いは?

「愛情をたっぷり注ぎましょう」と言われると、「でも甘やかしすぎも良くないのでは?」と心配になる方もいるでしょう。愛情を注ぐことと甘やかすことは、似ているようで本質的に異なります。

甘やかしとは「親がすべて肩代わりしてしまう」状態

「甘やかし」とは、子どもが本来経験すべきことを親が肩代わりしてしまったり、必要な制限を設けなかったりすることです。

  • 子どもが困難に直面したときにすぐに親が解決してしまう
  • 欲しいと言われれば買い与える
  • 嫌なことからはすべて遠ざける
  • ルールを破っても見て見ぬふりをする

こうした関わり方は、子どもの成長の機会を奪ってしまいます。

甘やかされて育った子どもは、困難に対処する力が育ちにくくなります。「嫌なことは誰かがなんとかしてくれる」と学習し、忍耐力や問題解決能力が身につきません。

また、欲求がすべて満たされることに慣れると、社会に出てから挫折したときに立ち直れなくなることがあります。

愛情を注ぐこととの違いは「子どもを信じて見守る」の有無

愛情を注ぐこととは、子どもの存在そのものを認め、感情に寄り添い、安心感を与えることです。甘やかしとの決定的な違いは、「子どもの成長を信じて見守る」という姿勢があるかどうかです。

愛情いっぱいに育てるというのは、困難からすべて守ることではありません。

子どもが困難に直面したとき、すぐに解決してあげるのではなく、そばにいて応援する。失敗しても責めずに受け止め、次にどうすればいいか一緒に考える。これが愛情のある関わり方です。

たとえば、子どもが友だちとケンカをして泣いて帰ってきたとき。甘やかしは「もうその子と遊ばなくていいよ」と問題から遠ざけることです。

愛情を注ぐとは、「悲しかったね」と気持ちを受け止めたうえで、「どうしたいと思う?」と子ども自身が考える機会を与えることです。

適切な境界線を設けることも愛情

愛情を注ぐことと、何でも許すことは違います。子どもの安全や成長のために必要な境界線を設けることも、大切な愛情の形です。

「ダメなものはダメ」と伝えることは、子どもを否定することではありません。危険なことをしたら止める、他者を傷つける行動には注意する、約束を守ることの大切さを教える。こうした関わりは、子どもが社会で生きていくために必要なことです。

大切なのは、叱るときでも子どもの人格を否定しないこと。「そんなことをするあなたはダメな子」ではなく、「その行動は良くなかった」と、行動に焦点を当てて伝えることです。

愛情と甘やかしを見分けるポイント

「誰のため」の行動か
子どもの長期的な成長のためなのか、目の前の子どもの機嫌を取るためなのか、あるいは親自身が楽をするためなのか。

子どもに考える機会を与えているか
すぐに答えを与えていないか、子ども自身が考え、決断する余地を残しているか。

子どもの力を信じているか
「この子にはできない」と決めつけていないか、成長する力を信じて見守れているか。

完璧に線引きができなくても大丈夫です。迷いながらでも、子どもの成長を願う気持ちがあれば、それは愛情です。

いまからでも遅くない! 愛情が伝わりやすい5つの関わり方

「今まで十分に愛情を注げていなかったかもしれない」と後悔を感じる方もいるかもしれません。しかし、愛情を伝えることに遅すぎるということはありません。

「あなたがいてくれて嬉しい」を伝える

愛情を伝えるもっともシンプルな方法は、言葉にすることです。

「大好きだよ」
「あなたがいてくれるだけで嬉しい」
「生まれてきてくれてありがとう」

とくに「あなたがいてくれるだけで嬉しい」という無条件の愛情を伝えることが大切です。成績が良かったから、お手伝いをしたからではなく、存在そのものを肯定する言葉をかけましょう。

毎日でなくても構いません。寝る前に「今日も一日ありがとう」と伝えるだけでも、子どもの心に届きます。

子どもの話を最後まで聞く

忙しい日々のなかで、子どもの話をじっくり聞く時間を取るのは難しいかもしれません。しかし「話を聞いてもらえた」という経験は、子どもにとって「自分は大切にされている」という実感につながります。

すべての話を長時間聞く必要はありません。1日5分でもOK。

話を聞くときのポイントは、途中で口を挟まないことです。アドバイスをしたくなっても、まずは最後まで聞きましょう。

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感情を否定しない

「悔しかったんだね」「それは悲しいよね」「怒りたくなる気持ち、わかるよ」。こうした言葉かけは、子どもの感情を否定せずに受け止めるメッセージになります。

「泣かないの」「そんなことで怒らない」と感情を否定すると、子どもは「この感情を持ってはいけないんだ」と学んでしまいます。

感情そのものには良いも悪いもありません。まずは受け止めることを心がけましょう。

スキンシップを大切にする

ハグ、頭をなでる、手をつなぐ。こうしたスキンシップは、言葉以上に愛情を伝えることがあります。

スキンシップは、オキシトシン(愛情ホルモン)の分泌を促し、安心感や信頼感を高める効果があることがわかっています。とくに幼い子どもにとって、身体的な触れ合いは愛情を感じる大切な手段です。

年齢が上がるにつれて、スキンシップを嫌がるようになることもあります。そのときは無理強いせず、子どものペースを尊重しながら、受け入れられる形での触れ合いを探っていきましょう。

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「見ているよ」のサインを送る

子どもは、親に見守られていることで安心感を得ます。常にべったり一緒にいる必要はありませんが、「あなたのことを見ているよ」というサインを送ることは大切です。

たとえば、子どもが何かに取り組んでいるときに目を合わせて微笑む。学校から帰ってきたら「おかえり」と声をかける。子どもが話しかけてきたら、スマホを置いて顔を向ける。

こうした小さな積み重ねが、「自分は大切にされている」という実感を育てます。

「完璧な親」を目指さなくてOK!

最後にお伝えしたいのは、完璧な親である必要はないということです。

イライラして怒ってしまうこともある。余裕がなくて話を聞けないこともある。自分のことで精一杯なときもある。それは当然のことです。

大切なのは、うまくいかなかったときに自分を責めすぎないこと。そして、必要なら子どもに「さっきは怒りすぎてごめんね」と伝えること。親も完璧ではないと知ることは、子どもにとっても大切な学びになります。

子育てに正解はありません。迷いながら、時には失敗しながら、それでも子どもと向き合い続ける姿勢こそが、愛情そのものです。

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監修者プロフィール

なかざわ腎泌尿器科クリニック 院長 中澤佑介

金沢医科大学医学部医学科卒業。「患者さんに近い立場で専門的医療を提供したい」という思いで2021年、なかざわ腎泌尿器科クリニックを開設。2024年9月、JR金沢駅前に金沢駅前内科・糖尿病クリニックを開設。2026年4月、金沢市玉鉾に心療内科・ペインクリニックを開設予定。

<Text:外薗 拓 Edit:編集部>

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