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激しい癇癪・他の子どもへの他害… 発達障害の息子と向き合う母。著者の実体験から見えてくる、発達障害児と生きる親の苦悩とは?【書評】

  • 2026.1.27

【漫画】本編を読む

幅広い年代で“発達障害”という概念が浸透してきた昨今。しかし『発達障害の子ども、受け入れられない私たち』(メイ)を読むと、自分自身が発達障害に対する正しい認知ができているのか、思わず疑問を抱いてしまう。

本作は発達障害児の子育てをテーマにしたオムニバス作品。自身も発達障害児を育てる、著者・メイさんの育児体験をもとにしたセミフィクションだ。「夫の家族」というエピソードでは息子の発達障害をきっかけに、夫とその家族を説得する母親の奮闘が描かれている。

とくに印象深かったのは「いわゆる育てにくい子でした」というエピソード。ASD/ADHDである著者の息子・トールくんの育児体験をもとに、当時の苦悩・向き合い方を真摯に綴っている。

1歳半〜2歳半頃、トールくんは他害行動・癇癪などが顕著だったという。時折他の子どもに手を出してしまうこともあり、メイさんは相手の親から冷たい目を向けられたり、辛辣な言葉を受けたりもした。

被害を受けた方からすれば、突然暴力を振るわれたら、「なぜちゃんと自分の子どもを見ていないの?」と怒りが湧くこともあるだろう。しかし、他害してしまう子どもの親が、他の人に迷惑をかけまいと工夫していても止められず、「迷惑をかけてしまった」と強い罪悪感から追い詰められていく姿に胸が締め付けられる。その時々のメイさんの体験から、発達障害児と生きる親がどのように考え行動しているのか理解を深められるはずだ。

相談できる相手が少ない中でメイさんがどのように我が子と向き合ってきたか、その軌跡にも注目してほしい。実際に発達障害児を育てる親にとって、著者の体験から育児のヒントを得られるだろう。そして、当事者ではない人にとっても、発達障害児の子育てへの理解が深まる貴重な作品だと感じた。

文=ネゴト / mikasa

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