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成田凌「それぞれの形で拡散して」と熱願!ロケ地富山県上市町に凱旋した映画『#拡散』の感謝上映会に密着

  • 2026.1.26

富山県でオールロケを行った映画『#拡散』(2月27日公開)の「上市町感謝上映会」と題したイベントが1月25日、上市町北アルプスセンターで開催され、主人公の浅岡信治を演じた成田凌、脚本を務めた港岳彦、主題歌を担当した野田愛実、本作のメガホンをとった白金監督が登壇した。そこで、MOVIE WALKER PRESSではこの上映会に密着し、雪の降る寒さのなかでも満席となった会場の熱気と、成田たちが口をそろえて語った地元の温かさを余すことなくお届けする。

【写真を見る】会場には沢尻エリカによるビデオメッセージが到着!

ワールドプレミアとしてロケ地で感謝上映会を開催!

『ゴールド・ボーイ』(24)で製作総指揮をとった白監督が自ら企画し監督も務めた本作は、脚本を港が務め、虚実あふれる情報に翻弄された男の物語を描いた社会派サスペンス。

大雪のなかで上市町北アルプスセンターで開催された『#拡散』の「上市町感謝上映会」
大雪のなかで上市町北アルプスセンターで開催された『#拡散』の「上市町感謝上映会」

この日のイベントは満席。大きな拍手に包まれて登場した成田は、広い会場を見渡し「本当にすてきな機会をいただいてありがとうございます。初めて、お客さんに観ていただく機会が、ロケ地である富山ということがすごい幸せですし、それが(撮影)当時の願いでもあったので」と感謝。港は「僕、学生時代に上市町で町のPRビデオ作る機会があって。すごく運命的な気持ちで今回、脚本を書かせていただきました」と上市町との縁に触れる。白監督は「まさかワールドプレミアとして、ロケ地である上市町で映画を公開できること、すごくうれしく思っています。今日のような大雪のなかで皆さまはどうやって集まったんだろう、(始まる前に)想像してたのですが、熱い気持ちで集まっていただいて、本当にありがとうございます」と大雪のなか、たくさんの観客が集まってくれたことを心から喜んでいた。

【写真を見る】会場には沢尻エリカによるビデオメッセージが到着! [c]2026 #VIRAL PRODUCTION COMMITTEE
【写真を見る】会場には沢尻エリカによるビデオメッセージが到着! [c]2026 #VIRAL PRODUCTION COMMITTEE

福島美波役の沢尻エリカからビデオメッセージが到着。富山を訪れるのは初めてだったという沢尻は、「富山のすばらしい景色とおいしいご飯に感動したのを覚えてます。作品には富山県上市町の自然あふれる街並みが映っています。作品をきっかけに、上市町に聖地巡礼で観光客の方がたくさん訪れてくれることを祈っています。作品の魅力をご家族、ご友人、みんなに共有していただけたらうれしいです」とコメント。

浅岡信治役の成田凌が「上市町感謝上映会」に登場
浅岡信治役の成田凌が「上市町感謝上映会」に登場

沢尻のメッセージを受け「生沢尻エリカを皆さんにも見てほしかったです」と話し、笑顔を見せた成田は「富山の町を好きだと言っていたので、(この日会場に来られなかったことは)本人が一番残念だと思うんですけど、やっぱりお芝居とかを一緒にしていると、やっぱワクワクが止まらないです」としみじみ。劇中に登場するセリフを挙げ、「『死ねよ、くそ田舎!』っていうセリフがかなり似合う人は、日本にはただ一人じゃないかと思っているんで(笑)。本読みで聞いただけで、拍手したくらいでした」と振り返り、笑いを誘いながら、沢尻の唯一無二の魅力に触れていた。学生時代から沢尻が出演していた映画を観ていたという白監督は「当時ファンになった沢尻さんが、まさか自分の映画に参加していただいて。自分の一つの夢を叶えたなと思います」と懐かしそうに振り返っていた。

脚本を務めた港岳彦
脚本を務めた港岳彦

イベントでは質疑応答の時間がたっぷりと設けられた。「上市町でこれはおいしい!と思ったものは?」との質問に成田は「本当にいろいろなものを食べました」とにっこり。スタッフ、監督、沢尻とも食事に出かけたという成田は「撮影が毎日早く終わったので、毎日外食させてもらって。お刺身をいっぱい食べました。海鮮がすごくおいしいと思ったのと、撮影の宗(賢次郎)さんと、撮影の後半にほぼ毎日行っていた町中華がおいしかったです。中毒になってしまいました!」と明かしていた。

「上市町のロケーションで、一番思い出に残るシーンになったのは?」との質問に「全部、よかったんですけれど…」と答えた成田は「自分も普段、山に登ったりキャンプをするので、自然に触れられた時間はすごくよかったです」と役に重ねて語る。続けて「どこにいてもすごくきれいな山々が見えるし、道中はずっと車窓から動画を撮っていました」と話し、「この映画を映画関係者が観たら、みんな富山に来て撮りたいと思うんじゃないかなというぐらい、きれいな映像がずっとあったので、(映画の撮影が)増えると思います」とニコニコ。さらに「実際、いま、自分が出てるドラマも富山でロケをしていたので、今後増えるんだろうなと思います」とし、映画をはじめとする“撮影”を今後温かく受け入れてほしいと地元の方たちに呼びかけ、大きな拍手を浴びていた。

本作が初監督作となった白金監督
本作が初監督作となった白金監督

エキストラとして映画に参加した観客からは「上市町にはたくさん温泉があります。行くことができましたか?」との質問が。成田は、自分は行けなかったと答えたが、スタッフで行っている人がいたと明かし、「行きたかったです。でも、スーパー銭湯のようなところで、サウナに行きました」と報告していた。

街中でロケを見たという観客から「一番こだわったシーンは?」との質問を受けた白監督は、「オープニングシーンです」と回答。「信治が妻の写真を持ちながら山に向かって延々とずっと向かっていくシーンには非常にこだわりました」と答え、「立山連峰が美しい」と力を込める。続けて「主人公が山でキャンプをするのが趣味。ただ、この山が逆に我々が日常に触れ合っている情報みたいな形で、邪魔になっている可能性もある。日常の象徴的な場所であってほしいという思いで演出しました」と作中での“山”の存在、その意味について解説。

劇中に登場する山の風景にも注目 [c]2026 #VIRAL PRODUCTION COMMITTEE
劇中に登場する山の風景にも注目 [c]2026 #VIRAL PRODUCTION COMMITTEE

港は「プロットができる前に、カメラマンの宗さんと監督とリモート会議をした」と話し「宗さんから“上市”という場所があるんだけど…という話が出て。僕は、先ほども言ったように、学生の時に上市を見ていたので、宗さんが“上市”という町を(ロケ地候補として)名前を出した意味がすぐに分かって」と上市町で撮影経験があるからこそ伝わるものがあったと説明。その上で「テーマとかストーリーを展開するにあたって、(物語の舞台は)東京じゃないなっていうことが最初からなんとなくみんなも共有していて。じゃあどこなんだっていう時に、やっぱり山。このすごい壮大な山に取り囲まれたなかで人間たちが生きていて、あたかも神々が見てるなかで人間ドラマが起こるみたいな。なんか、そのロケーションがすごい分かったっていうんですかね。そこから書き始めた形なので、もう当て書きですよね。上市町を当て書きで書いたって感じですね」と上市町、そして立山連峰の存在が、脚本作りに大きな影響を与えたことを明かすと、会場からは大きな拍手が沸き起こっていた。

白監督は「山から始まって最後のシーンも山のなか。そういう一貫性もあって」と補足。さらに撮影中に見かけた方がいるとし、「恒例の方が毎日川沿いで山を見ていて、具体的にどこが変化したのかを教えてくれるんです。昨日よりちょっと白くなったよとか、ここはもうちょっと黄色になったとか。山は生きてるという感じだな、やっぱり地元の方々にとって特別な存在なんだと思いました」と白監督が自身の感想を話すと、成田が「こんなきれいな自然があるのに、人間はなにやってんだ!というセリフがすごい好きです。好きでした」と劇中のセリフを挙げながら、美しい自然と物語で起こる出来事とのギャップに触れる場面もあった。

映画の解釈は「観る方に委ねたい」

役と重なる部分や、物語でキーワードとなるSNSとの向き合い方についての質問では、「信治は、途中からというか、本来持っていたであろう承認欲求みたいなことが、自分からなのか他者からなのか、どんどん大きくなっていって、そのなかでいろんな欲望に飲まれていって、最後にはああなるということだったと思うんですけど。僕自身に承認欲求があるのかないのか、自分でも正直わからない部分があるんですけど。やっぱり作品とかやるとね、気になって(SNSを)見る時もあります。賛否があって当たり前だと思いますし、一つの意見として自分は受け入れてるかなっていうのはありますね」と成田が回答。さらに、「気にはするけど気にはしないみたいな。ずっと矛盾のなかで、なんとなく自分のなかで消化して、流しはしないけど、流せる技術はできてきたかなっていう気はします」と自身の想いを丁寧に説明していた。港は「嘘と噂に翻弄されてるだけの人間です!翻弄されてる嘘というものをテーマにしたという…」と作品づくりに繋がったと笑い飛ばしていた。「できるだけSNSと距離を置くような生活をしている」という白監督のコメントに対し成田は「距離は難しいですよね」としつつ「楽しいものとして、いい向き合い方をしたいです」とも付け加えていた。

自身のSNSとの向き合い方について語る
自身のSNSとの向き合い方について語る

エンディングのシーンの解釈について訊きたいとの質問に、白監督は「映画を皆さんが観て、どうリアクションするのか。映画を観たら黙って帰るとは思わない。周りに話したくなる映画になると思います。この映画は皆さんが観てディスカッションして完成します。なので、解釈や意味については、お客さんに任せたいです」と呼びかけたうえで、観客の反応や解釈は「すべて正解!」とも話していた。

このシーンに関して港は「映画でしか表現できないことがあります。『こういう意味です』とはちょっと言いづらい。感じたままに考えてくだされば、としか言いようがないところがあります」と回答。「演じる身としては明確に(解釈や答えを)持っていないとできないんですよね…」と前置きした成田に、港は「もう、(脚本で)丸投げしましたから(笑)」とニヤリ。「いろいろ考えさせていただきました」と反応した成田は「自分的には浅岡信治の人生の最後の時間なのかもしれないと思いながらやってみました」と答えていた。

撮影中の大変だったことは?
撮影中の大変だったことは?

「撮影で大変だったこと」について成田は、「寒いとか全然気にしない派。気にしないというか、気になりません」と11月の撮影でも寒さは問題なかったと笑顔を見せる。「毎日早く終わっておいしいご飯食べられて幸せだったので。苦労はちょっと忘れちゃってるかもしれないな」と振り返った成田は大変だったことは「脚本を読んで考えてる時間」と答え、「苦労って言ったら苦労かもしれないけど、すごい楽しい時間でしたね」と微笑み、「ちょっと読んでみて!って言われて、脚本を読んだら、こういう題材だよってなって。これに参加するっていうのは、多少なりとも勇気が必要というか。強い気持ちがないとなと思ったんですけど」と正直な気持ちを言葉にする。しかし「脚本を港さんが書いているという時点で、もう自分のなかではもうゴーサインが出ていたんですけど」と港の脚本に引き込まれたという成田は「読み始めて読み進めていって、これはどう演じるのがいいんだろうなという考えている時間はちょっと苦労しました。どうとでもできるなと思ったし、どうとでもできるぞ!これはというシーンの連続でもあるので、割とこう自由にやれればいいなと思ったけど、結構、考えて頭は使ったかなとは思います」と語り、撮影自体の苦労はなかったと改めて付け加え、「幸せな時間でしたね、毎日」としみじみとしていた。

観客からの質問を熱心に答えた成田凌
観客からの質問を熱心に答えた成田凌

白監督が「パンツ一丁の撮影もあったけれど…」と反応すると、成田は「おむつです!」と即訂正し、笑わせる。白監督は「結構寒いかなと申し訳ない気持ちでした」と心配していたと明かす。撮影後半に成田が風邪を引いていたことにも「心配していました」と寒いなかでの撮影が原因だったのではないかと話す白監督に「寒さには気づいていないけれど、思いっきり風邪引いていましたね」と照れた成田は「ダウン買いました」と上市町で買い物をしたことも明かしていた。

グランドピアノで弾き語り、主題歌を披露!

野田愛実がピアノを弾き、主題歌「sunrise」を披露 [c]2026 #VIRAL PRODUCTION COMMITTEE
野田愛実がピアノを弾き、主題歌「sunrise」を披露 [c]2026 #VIRAL PRODUCTION COMMITTEE

イベントでは、主題歌「Sunrise」を担当した野田愛実が登場。「主題歌を歌わせていただけること、ロケ地である上市町の皆さんの前で歌えること、とてもうれしく思っています。ありがとうございます」と挨拶した野田は「強い人でありたいと思うことや、愛されたいと思うこと、自分をなにかいいものだと、何者かであることを求めている。そんな切実でもろくて不格好な思いに寄り添えたらと、この曲を書きました」と楽曲に込めた思いを話し、グランドピアノで弾き語りを披露。

生演奏を聴いた成田は「感動しました」と話し、「この曲でこの映画が締めくくられる。いい映画だったなと思ってもらえる気がします」とうれしそうに微笑む。野田は「楽曲初披露だったのですが、弾き語りなかなかできる機会がないので、とても緊張しましたが、皆さんがすごく温かく聴いてくださって本当にうれしかったです」と語り、大きな拍手を浴びていた。

野田による生演奏にうっとりする場面も
野田による生演奏にうっとりする場面も

最後の挨拶で白監督が「食べものがおいしくて、風景もきれいだと思ったけれど、やっぱここ上市町で一番きれいな風景は、やっぱここに住んでる皆さんかなと思うんです」と話すと、会場はこの日一番の拍手に包まれる。撮影中に、地元の方からの差し入れや熱い支援を受けたと振り返った白監督は「寒い雨のなか、遠い神社に集まっていただくこともありました。感謝の気持ちでいっぱいです。この場所で自分が初めて監督を務める作品のワールドプレミアをやることはすごく意味があってうれしいです。一生忘れないと思います。これからも先もずっと見届けていただきたいです。お願いします。よろしくお願いします」と呼びかける。

成田は「このような機会をいただいて、本当に幸せだなと思っております。そして、皆さんの温かい拍手をいただいてすごくうれしい気持ちです」と会場を見渡す。続けて「あの時(コロナ禍)を経験した皆さんだからこそ、だからといってみんな同じような環境とは限らないし、いろいろそれぞれの思うことたくさんあったと思いますし、やっぱりフィクションですし、映画なので、それぞれ思うことあると思います。ニュースとかテレビとかラジオとか、いろいろなにを信じればいいのかわからなくなってるし。なにをどうしたらいいのかわからないけど、この映画で『信じたいものを信じるだけですよ』と言ってたとおり、やっぱり、近くにいる人たちのことを信じたいし、信じれる世界になればいいなと思っております。もしこの作品気に入ったら、その近くにいる人に口で伝えてもらえたら、噂として広めてもらえたらうれしいです。噂のほうがエネルギー持っている思うので、人から人に伝えて拡散していただき、余裕があれば携帯で拡散していただき、もしそれぞれの形でこの映画を拡散していっていただけたらうれしいなと思っております」と作品の内容に触れながら”拡散”の方法を観客に委ね、「今日は寒いなか、皆さまの温かさに包まれて、温かい気持ちで東京に帰りたいと思います!」と笑顔で締めくくっていた。

港の脚本も出演の大きな決め手のひとつと明かしていた
港の脚本も出演の大きな決め手のひとつと明かしていた

本イベントは、『#拡散』製作委員会主催、上市町、北日本新聞社の共催、富山県ロケーションオフィスの協力で開催された。本作のロケ地について、富山県ロケーションオフィス、富山県観光推進局観光資源活用室の高瀬氏に話を訊いたところ、探すのに一番苦労したのは信治の家と病院だったという。その理由は「山を感じられるところ」というリクエストがあったからだそう。「なかなか難しかった」としながらも、「イメージにぴったりのロケ地を探すことができてよかったです!」と安堵していた。

イベントでも地元の人の温かさが何度の話題に。「この温かさは地域性だと思います」と話した高瀬氏。上市町で上映会が開催されることも「心からうれしい」と笑顔を見せた高瀬氏は「主演の成田さんが来てくれることもとてもうれしいです。上市町には映画館がないので、上映会もとても貴重な機会になったと思います」とのこと。さらに、ロケ地探しでもそして劇中でも重要な役割を担っている“山”について「立山連峰の美しさについては、毎日の会話にしぜの出てくるもの。地元の人にとっては象徴みたいなもの。年にくっきり見える日は限られていて、くっきり見える日は地元の人でも写真を撮ったりしていますし、見えるスポットに足を運んだりします」と説明。

高瀬氏一押しのロケーションは「山」としながらも、地元の人しかわからないポイントとして、「映画に出てくるホルモン屋さんは、地元のグルメとしては有名。富山グルメというほど有名ではないけれど、知る人ぞ知るというグルメです」とのこと。さらに、お祭りのシーンにも注目してほしいと話した高瀬氏は「こんにゃくに甘い味噌をつけた“あんばやし”。上市町産の里芋、富山県産の牛肉などを使用したKAMI鍋も地元ならではのグルメです!」とおすすめしていた。

富山県でオールロケを行った映画『#拡散』の「上市町感謝上映会」
富山県でオールロケを行った映画『#拡散』の「上市町感謝上映会」

本作は、2月4日(水)から2月14(土)まで米サンタバーバラで開催されるサンタバーバラ国際映画祭(SBIFF)の「コンテポラリー・ワールド・シネマ部門」で上映される。

取材・文/タナカシノブ

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