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「ねぇ…ウチの子になる?」他界した妹夫婦の娘を引き取った私達夫婦。一周忌でハッ…!本当に救われたのは!

  • 2026.1.25

私は夫と2人で、小さな飲食店を営んでいます。開店当初は順調だったものの、原材料の値上がりや節約志向の影響で外食を控える人が増え、次第に客足が減っていきました。閉店後、シャッターを下ろしながら夫が「この先、この店どうしようか……」と呟きました。この状況に頭を悩ませる毎日を過ごしていました。
そんなある日、私のスマホが鳴りました。妹夫婦が事故で亡くなり、10歳の娘が残された――突然の知らせでした。

残された10歳の娘

通夜の控え室。親戚たちの「あの子、どうするんだ?」「まだ10歳でしょ?うちは無理よ」「正直、余裕なんてないわよね」とヒソヒソと話す声が聞こえてきました。

誰も、“どう支えるか”の話はせず“誰が引き取らずに済むか”の話ばかりで心が痛みました。ある人は「もう少し大きければ、働き手にもなるんだろうけど」と言い、その言葉に「そうよねぇ。子どもじゃ役に立たないもんね」と言う心無い声が耳に入りました。私はその言葉に、胸の奥がぎゅっと締めつけられました。さらに「施設って手もあるんじゃない? だって、うちだってギリギリなんだからさ」と聞こえ、 “現実的”という言葉で自分たちの冷たさを正当化しているように聞こえました。

私は気づいたら、妹の娘の前に立ち 「ねぇ……うちの子になる……?」と口が勝手に開きました。その場の空気が一瞬で凍る中、私の横にいた夫がそっと小さくうなずき「ラーメン、好き?」 と尋ねました。唐突な質問に妹の娘は少し驚いた顔をして小さくうなずきました。妹の娘は、疑っているようでも試しているようでもなく、 ただ静かにこちらを見ていました。 そして、ほんのわずかにうなずいたのです。こうして、私と夫、娘との三人暮らしが始まりました。

妹の娘の気遣いに胸が締め付けられ……

新しい生活は、思っていた以上にぎこちないものでした。朝起きる時間もテレビの音量も、どれも些細なことなのに娘は毎回こちらの顔色をうかがっていました。まるで、“ここにいていいかどうか”を確かめるように、口癖は「迷惑かけないようにするから……」と言うのです。私が「大丈夫だよ」と言えば言うほど、かえって距離を取られているような気がして胸がざわつきました。

ある日、夜中にトイレに立ったとき、娘の部屋からすすり泣きが聞こえたのです。声をかけるべきか、そっとしておくべきか迷った末、私は小さくノックしました。すると「大丈夫……!」と、 明らかに大丈夫ではない声で返事をする娘がいました。心配になり、私がドアを少し開けるとベッドの上で写真を握りしめたまま固まっている娘がいました。 すると娘が「ごめんなさい!」と言って、必死に涙を拭いました。そして、 「こんなに優しくしてくれてるのに、私がいつまでもパパとママのことで泣いてたら、ダメだよね?」とポツリ。その言葉を聞いた瞬間、胸がぎゅっと潰れそうになりました。私はできるだけやわらかく「パパとママを思い出すことに、遠慮なんかいらないのよ? 泣きたいなら泣いていいし、無理に笑わなくていいんだよ」と伝えました。すると娘は「だって……これからは、2人が私の新しいパパとママなんでしょ?」と言うのです。娘の言葉に私は「どんなに頑張っても、私たちはあなたのパパとママにはなれないの。私たちは、“代わり”になるんじゃなくて、あなたの味方でいたいだけ。だから無理に忘れようとしなくてもいいんだよ」と伝えました。

すると娘は「うわぁぁん!」と、妹夫婦が亡くなってから初めて声を出して泣いたのです。私は何も言わずに、ぎゅっと抱きしめ続けました。この夜を境に、娘は少しずつ「遠慮」よりも「安心」している姿を見せてくれるようになっていきました。

私が選んだ結末

ある平日の夕方、いつもなら真っすぐ家に帰って留守番をしている娘が「家で1人で待ってるのが怖くて……。お店にいたら安心するから一緒にいてもいい?」と言うのです。私と夫は「もちろん! 一緒にいよう!」と答えました。

その日から、娘はできることを手伝うようになりました。おしぼりを並べたりテーブルを拭いたりと一生懸命に手伝ってくれました。最初は緊張で声も小さかったのに今では「いらっしゃいませ!」と大きな声で挨拶までできるようになったのです。娘が手伝うようになってから、店の雰囲気が明るくなり少しずつ空席が埋まるようになっていったのです。

そんな中で迎えた妹夫婦の一周忌。 親戚が「この子を引き取って“得した”わねぇ! お店うまくいってるんでしょう!?」と言ったのです。私は思わず「私たちは、損得でこの子を迎えたんじゃありません!」と言い返しました。すると、その場は静まり返り、それ以上、誰も何も言いませんでした。帰り道、娘が私の顔を見上げ、不安そうな目をして「……私、役に立ってるかな?」と呟いたのです。私は娘の目をしっかり見て「役に立つかなんて考えなくていいの! 私たちはね、あなたに救われてるの。一緒にいられて、本当に幸せなんだよ」と伝えました。この子がここにいて、安心して笑ってくれるだけで、私たちは救われている。それが、私たちの家族の形なのです。

◇ ◇ ◇

そして家族の形は一つではありません。一人一人が“安心できる居場所”を一緒に作っていけるなら、それがその家の家族なのでしょう。

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。


著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

ベビーカレンダー編集部

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