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「普通に地上波じゃ放送できん」「洒落にならない」7年前に配信の“有名小説家”短編集ドラマ化“ホラーより怖い”6つの話

  • 2026.2.5

『湊かなえ ポイズンドーター・ホーリーマザー』は、イヤミス作家で知られる湊かなえの短編小説集をドラマ化したもの。WOWOWプライムの連続ドラマWで2019年に配信されたオムニバス形式のドラマだ。表題作を含む『罪深き女』『ベストフレンド』『優しい人』『マイディアレスト』の全6話で構成される。女性の複雑な心理によって犯してしまう過ちを描くミステリー。

※【ご注意下さい】本記事はネタバレを含みます。

第1話『ポイズンドーター』「たまったもんじゃない」毒親に壊されていく人生

弓香(足立梨花)は幼い頃から、過干渉の母・佳香(寺島しのぶ)の存在に悩まされてきた。大人になり、佳香の反対を押し切って女優となった弓香。しかし、母の束縛から逃れられたわけではない。

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足立梨花(C)SANKEI

弓香は、話題作の主役のオファーを受ける。また、愛人関係にあったプロデューサーと別れ、友人・野上理穂(山下リオ)の結婚式で再会した同級生と付き合いはじめる。女優としての仕事も増え、私生活も順調に回り始めていた矢先、突然マネージャーから主役のオファーは断ったと告げられる。弓香は、事務所にあった佳香の手紙を見つけ、母のせいで大きな仕事を逃したと気付く。さらに、デートで待ち合わせのレストランに現れたのは、恋人ではなく佳香だった。その後、トーク番組で弓香は、母・佳香のことを「毒親」と発言し、大きな反響を呼んだ。

第1話では、佳香の娘への過干渉ぶりが、まさに“毒親”として描かれている。第1話だけ見た視聴者からは「こんな母親、たまったもんじゃない」「うちと似てて、共感する」といったコメントが見られる。

第2話『ホーリーマザー』毒親か、それとも聖母か

佳香は弓香の発言以来、これまで娘のためと思ってやってきたことはすべて間違いだったのかと悩んでいた。実家に戻っていた弓香に「私は洗脳されてた」と責められ、ついに子離れを決意。マンションを買って、新たな人生を進もうと決めていた。そんな時、佳香の職場に、弓香の同級生・マリアの母親が突然現れる。マリアは中学時代に自ら命を絶っている。その母親は、“遺書に弓香の名前があった”と言い、お金をゆすってきた。後日、佳香はマンション資金の300万円を渡す。しかし、弓香のことを侮辱されると、「弓香の邪魔をしたら、私が許さないから」と女の首を締め付け、脅した。

また、弓香が付き合いはじめた恋人は、既婚者であることが発覚。さらに、主役の降板は、弓香の愛人だったプロデューサーのせいであったことが分かる。

第2話は、佳香の視点から、母の愛の深さが描かれた。また、周囲から見た佳香は“聖母”のように語られている。2つの物語を見た視聴者からは「これって本当に毒親なのか?」「娘を守りたいがゆえの行動だったんだ」といった声が寄せられている。また、「自分も母親として気を付けないと」「私も毒親かも」といった母親目線での感想や、「それでもやっぱり干渉しすぎ」「母と娘はコミュニケーション不足」など、さまざまな意見が飛び交っている。誰の視点かによって見方が全く違う、母か娘か、視聴者自身の立場によっても受け取り方が分かれる物語だ。

「ホラーより怖い」毒を抱えた女たちの狂気

本作は、全6話からなるオムニバスドラマ。無差別大量殺人の犯人に異常な執着を持つ『罪深き女』。地味で冴えないライバルに先を越され、嫉妬や焦りで空回りしていく『ベストフレンド』。優しすぎるがゆえ、殺人を犯してしまう『優しい人』。奔放な妹とは対照的に、40歳になるまで猫にしか心を開けない『マイディアレスト』。すべて何か“毒”を抱えた女性が主人公で、イヤミス感が満載だ。SNSでは「ホラーより怖い」「こりゃ普通に地上波じゃ放送できんわ」「洒落にならない状態に主人公が陥る恐怖」「独特な世界観に引き込まれた」といった感想が寄せられている。

『ポイズンドーター・ホーリーマザー』のほか4つの話に繋がりはないが、ある登場人物や出来事がほかの物語に登場したり、同じロケ地が使われているなど、ちょっとした仕掛けが隠されている。また、各物語の主人公がひとつの曲を歌で繋いでいくエンディングが印象的だ。ネット上では「あの歌に狂気を感じる」「中毒性ある」といったコメントが見られる。あなたは誰に共感するか。この6つの恐怖の物語をぜひ体感してほしい。