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「歯が生えた! 激痛授乳の悲劇」 おかっぱちゃんの子育て奮闘日記 Vol.29 

  • 2016.6.17
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生後8ヶ月ごろから、上下共に歯が生え始めた息子。可愛らしい小指の爪の先のような、小さな小さな歯が出ている。歯が生えたということは、これから離乳食も固形のものをどんどん食べられるようになるのかしら。と、息子の成長をわたしは喜んでいた。

しかしながら、友達に「うちの息子、歯が生え始めたよ~」と、話すと、

「わ、大変だね~!おっぱい痛くない?」

と、全員からこのようなリアクションが返ってくる。

そうか、子の成長を喜んでいるのもつかの間。

噂には聞いていたが、歯が生え始めた時の授乳はどうやら過酷なものらしい。

話を聞けば、いろんな答えが返ってくる。

ある人は、「授乳時に毎回噛まれて出血し、毎晩軟膏を塗っている」と言う。

またある人は「乳首の原形もなくなって、もう乳首ごとポロリと取れてしまった」と言う…。

そのどれもが、まるでホラー映画の1シーンのような展開で、

ねえ、それって本当なの? と問いたくなるくらい、恐ろしい状況である。

もう恐ろしさを越えて、一周し、笑いがこみ上げてくるほどだ。

乳首が取れるってどういうこと? その痛みってどれくらい痛いのだろう…。恐怖でぶるぶる震えつつ、いやいや出産の痛みよりマシだろう。そう自分を励ましたところで、すでに生後8ヶ月が経過してしまうと、あの時の痛みをもう思い出せなくなっている自分がいる。

わたしは息子の歯が生えてきた喜びを感じつつも、自分の襲いかかるかもしれないホラーシーンを想像して、授乳の時間をいささか恐れるようになってしまった。

「わたしの乳首も、いずれ無くなってしまうのね…」と、お風呂に入るたび自分の乳首を眺めて悲しみに暮れていた。

しかしながら、そんな母の心配を余所に、一向に息子は乳首を噛む事がなかった。

「はて? おかしいな」。出産の痛みの次は、ちくびの痛みが確実にやってくるものだと思っていたので、拍子抜けしつつも息子に「親孝行だの~!」と誉めてやった。

友達にそのことを話すと、「息子くん、将来女性の扱いうまくなるんじゃない~?」と言われ、母はぼんやりと息子の将来を想像し、複雑な気持ちになるのだった……。

次回vol.30は、「料理は苦手~ズボラな母の離乳食」をお届けします。

(Boojil(ブージル))

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