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英国ロイヤル、伝説のウエディングドレスを総覧! キャサリン妃からダイアナ妃、エリザベス女王まで

  • 2026.1.21
Getty Images

世界中の視線が集まるロイヤルウェディング。なかでも、ひときわ注目を浴びるのが花嫁のウエディングドレスだ。1840年にヴィクトリア女王が白を選んで以来、英国王室はブライダルのトレンドセッターとして時代を映し出してきた。刺しゅうや生地に込められた象徴、花嫁自身の想いなど、ロイヤルブライドの装いは、受け継がれてきた伝統に寄り添いながらも常に新しい物語を紡いでいる。ここでは時代を超えて語り継がれる、その一着一着の魅力をあらためてひもといてみよう。

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ベアトリス王女、2020年

ベアトリス王女は、エドアルド・マペッリ・モッツィとの結婚式で、祖母であるエリザベス女王がかつて着用したドレスを選ぶという心温まる選択をした。

ウィンザーのロイヤル・ロッジ内にあるロイヤルチャペル・オブ・オールセインツで行われたセレモニーに向け、当時32歳だったベアトリス王女は、ノーマン・ハートネルが手がけたその一着を、女王のドレッサー、アンジェラ・ケリーとデザイナーのスチュワート・パーヴィンの協力のもと現代的にリメイク。

このドレスが初めて公の場に登場したのは、1961年にローマで開催された国賓晩餐会。その際、エリザベス女王は装飾が施されたショルダーストラップを合わせて着用していたが、今回はケリーとパーヴィンの手によって、パフ状のオーガンジー袖が加えられ、より軽やかで今の時代に寄り添う表情へとアップデートされた。

ブライダルルックの仕上げは、「クイーン・メアリーズ・ロシアン・フリンジ・ティアラ」。このティアラは、エリザベス女王が自身の結婚式当日に身につけたことでも知られ、ロイヤルストーリーが世代を超えて受け継がれる象徴的な瞬間となった。

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ユージェニー王女、2018年

2018年、ユージェニー王女は、ウィンザー城のセント・ジョージ礼拝堂でジャック・ブルックスバンクと挙式。特別な日の装いにはピーター・ピロットとクリストファー・ドゥ・ヴォスの男性デュオが手がけるイギリスブランド「ピーター・ピロット」によるアイボリーカラーのカスタムメイドドレスが選ばれた。

シルク、コットン、ビスコースを織り交ぜたジャカード素材には、王女のルーツと絆を象徴する植物モチーフが繊細に描かれている。バルモラル城とエリザベス2世女王へのオマージュとして配されたスコットランドのアザミ、母であるセーラ・ファーガソンのアイルランドのルーツを讃えるシャムロック、自身の称号に由来するヨークローズ、そして夫妻の家を象徴するツタ。それぞれが物語を宿し、ドレス全体に静かなメッセージ性を添えた。

さらに印象的だったのは、背中を大きく開けたデザイン。ユージェニー王女は、脊柱側弯症の手術跡をあえて隠さず、美しさの一部として見せることを希望し、構築的なフルスカートと低くカットされたバックスタイルをリクエストした。

祖母であるエリザベス女王から借りた「ブシュロン」の「グレヴィル・エメラルド・ココシュニック・ティアラ」も圧巻。中央に輝くエメラルドはなんと93.70カラット!

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ケイト・ミドルトン、2011年

ウィリアム王子とのロイヤルウエディングで、ウェールズ皇太子妃となるケイト・ミドルトンは「アレキサンダー・マックイーン」のサラ・バートンが手がけたレース袖のウエディングドレスをまとって登場した。

英国ファッションへの敬意が随所に息づくこのドレスは、英国を象徴する花々をモチーフにした職人の手作業によるレースのアップリケが最大の特徴。コルセットやパッド入りのヒップディテールを組み合わせることでヴィクトリア朝を思わせる気品あるシルエットが生み出された。

キャサリン妃はこのドレスに合わせエリザベス女王から借りた「カルティエ・ヘイロウ・ティアラ」を身に着け、さらにオークの葉やドングリのモチーフを配した「ロビンソン ぺラム」のダイヤモンドイヤリングを着用。ミドルトン家の紋章へのオマージュを込めた。

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メーガン・マークル、2018年

ウィンザー城のセント・ジョージ礼拝堂で執り行われたヘンリー王子とメーガン・マークルの結婚式。今日サセックス公爵夫人として知られる花嫁がまとっていた「ジバンシィ」のクレア・ワイト・ケラーがデザインしたシックでクラシックなボートネックのウェディングドレスは世界をあっと言わせるものだった。ケンジントン宮殿によれば、メーガン妃とクレア・ワイト・ケラーが目指したのは、「時代を超越したエレガンス、完璧な仕立て、そしてリラックスした雰囲気」。だが、ドレス以上に語り継がれる存在となったのが、花嫁のベールだ。

長さ5メートルの白いシルクのベールには、イギリス連邦に所属する53カ国を象徴する花を刺しゅう。さらに、ケンジントン宮殿のロウバイと、カリフォルニアを象徴するポピーもあしらわれ、メーガン妃とヘンリー王子のルーツと未来を静かに重ね合わせた。

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ザラ・ティンダル、2011年

ラグビー選手のマイク・ティンダルとの結婚にあたり、アン王女とマーク・フィリップス大尉の娘であるザラ・ティンダルは、スチュワート・パーヴィンのドレスを着用。シンプルなコルセットドレスはオーガンジーの袖が繊細な雰囲気をプラスしている。

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カミラ・パーカー・ボウルズ、2005年

カミラ妃は当時皇太子だったチャールズ3世国王とウィンザーのギルドホールで挙式した。花嫁衣装はアンナ・バレンタインによる淡いブルーの生地に金の刺しゅうが施された床まで届くコートと、それに合わせたシフォンドレス。2児の母でありチャールズ3世とは再婚同士だったカミラ妃は髪飾りとしてティアラの代わりにフィリップ・トレーシーがデザインしたゴールドのヘッドピースを選んだ。

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ソフィー・リース=ジョーンズ、1999年

今日エディンバラ公爵夫人として知られるソフィー・リース=ジョーンズは、セント・ジョージ礼拝堂で国王の末弟であるエドワード王子と結婚式を挙げた。晴れの日にソフィー妃が身にまとったのはサマンサ・ケズウィックがデザインした中世風ドレスとコートドレスのアンサンブル。

さらに装いを格調高く仕上げたのはヴィクトリア女王が所有していた宝石をあしらった「アンテミオン・ティアラ」。歴史あるジュエリーを身に着けることで、印象的なロイヤルブライドルックを完成させた。

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レディ・サラ・チャット、1994年

エリザベス2世女王の妹マーガレット王女とスノードン伯アンソニーの娘、レディ・サラはダニエル・チャットとの結婚式で、洗練と個性が際立つブライダルルックを披露した。

ジャスパー・コンランがデザインしたスクエアネックのドレスは、ボディ部分に細かなひだを寄せたデザインが控えめでありながらモダンな印象。母マーガレット王女のブローチをいくつも組み合わせた独創的なデザインのティアラを合わせた。

Julian Parker / Getty Images

セレナ・スタンホープ、1993年

セレナ・アームストロング=ジョーンズ(旧姓スタンホープ)は、セント・マーガレット教会で第2代スノードン伯爵デイビッド・アームストロング=ジョーンズと結婚式を挙げた。新郎はレディ・サラ・チャットの兄であり、デザイン界ではデイビッド・リンリーの名でも知られる存在だ。

花嫁が着ていたのは、ブルース・ロビンスによる1950年代ムード漂うウエディングドレス。その端正なシルエットは、義母マーガレット王女のブライダルルックを彷彿させるものだった。

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セーラ・ファーガソン、1986年

セーラ・ファーガソンは国王の弟であるアンドルー王子(アンドルー・マウントバッテン=ウィンザー)とウェストミンスター寺院で挙式し、ヨーク公爵夫人となった。彼女がブライダルルックとして選択したのは、英国人クチュリエのリンカ・サイレークが手がけた1980年代らしいボリューム感あふれるパフスリーブのドレス。ドラマチックなシルエットが、当時の空気感を色濃く映し出し、ロイヤルウエディングらしい華やかさを際立たせている。

ヘッドピースは「ヨーク・ダイヤモンド・ティアラ」 をセレクト。セーラはその後もこのプラチナ台にダイヤモンドをあしらったティアラを公の場で繰り返し着用している。

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ダイアナ妃、1981年

1981年、ロンドンのセント・ポール大聖堂でチャールズ皇太子と結婚したダイアナ妃。その際にまとったスーパーボリュームのドレスは、歴史に残る最も有名なウエディングドレスのひとつとして知られている。

デヴィッド&エリザベス・エマニュエルが手掛けた、アイボリーのシルクタフタとアンティークレースで仕立てられたドレスは、25フィート(約7.6メートル)に及ぶトレーンが圧巻。また、ドレスの内側には幸運のお守りとして小さな馬蹄のチャームが縫い付けられていた。大胆なパフスリーブとフリルカラーは、その後何十年にもわたってブライダルのトレンドを方向づける、新たな流行を生み出した。

当時レディ・ダイアナ・スペンサーだった彼女は、ヘッドピースに自身の家系に伝わる「スペンサー・ティアラ」を選択。1767年に制作され、1930年代に「ガラード」によって現在の渦巻模様のデザインにリメイクされたそのジュエリーは彼女のルーツと誇りを象徴している。

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アン王女、1973年

エリザベス女王の娘アン王女は、ウェストミンスター寺院でマーク・フィリップスと結婚した。 英国のプレタポルテ「スーザン・スモール」のヘッドデザイナー、モーリーン・ベイカーがデザインしたドレスは袖口が広くハイネックになったチューダー様式。ヘッドピースは母エリザベス女王に倣い、「クイーン・メアリーズ・ロシアン・フリンジ・ティアラ」 を選んだ。

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マーガレット王女、1960年

1960年、エリザベス女王の妹マーガレット王女は、ロンドンのウェストミンスター寺院で写真家のアンソニー・アームストロング=ジョーンズと結婚した。王室御用達クチュリエ、ノーマン・ハートネルによる、装飾を一切排したシルクオーガンジーのドレスは小ぶりなトレーンと相まってミニマルな佇まいが際立つ。

王女は前年にオークションで自ら購入したという「ガラード」の「ポルティモア・ティアラ」でブライダルルックを完成させた。

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エリザベス王女、1947年

1947年、第二次世界大戦終結から間もない英国で、のちにエリザベス2世女王となるエリザベス王女はフィリップ・マウントバッテンと結婚。当時の厳しい配給制度のもと、ノーマン・ハートネルが手がけたドレスは、配給クーポンを使って購入されたことでも知られている。

王女とハートネルには特別に200枚の追加クーポンが与えられ、星のモチーフで飾られたドレスが完成。素材には中国産シルクが用いられ、1万粒にも及ぶシードパールが贅沢にあしらわれた。

トレーンには、ジャスミン、サルトリイバラ、セリンガ、そしてバラを思わせる花々の刺しゅうが施された。『タウン&カントリー』誌によれば、それらは戦後のイギリスの「再生と成長」を象徴していたという。困難な時代の先に希望を描いたその一着は、英国ロイヤルブライダル史において特別な意味を持つ存在となっている。

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ウォリス・シンプソン、1937年

ウィンザー公爵夫人ウォリス・シンプソンはフランスのモンにあるカンデ城で前国王エドワード8世と結婚した。彼女はロイヤルウエディングの伝統を破り、白ではなく彼女の青い目に寄り添う、「ウォリス・ブルー」と呼ばれる色で仕立てられた、ほっそりとして直線的なコラムドレスを着用。上流階級やセレブリティ御用達のアメリカ人クチュリエ、メインボッシャーがデザインした。

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レディ・エリザベス・ボーズ=ライアン、1923年

後にエリザベス皇太后として知られるレディ・エリザベス・ボーズ=ライアンは、ウェストミンスター寺院で執り行われたヨーク公爵アルバート王子(後のジョージ6世)との結婚式に際し、1920年代のスタイルを色濃く反映したウエディングドレスを着用。モアレ加工されたアイボリーのシフォン生地に真珠と銀糸の刺しゅうが施されたドレスはメアリー王妃のドレスメーカーであったマダム・ハンドリー=シーモアによってデザインされた。

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メアリー・オブ・テック王女、1893年

エリザベス女王の祖母にあたるメアリー王妃は、セント・ジェームズ宮殿のチャペル・ロイヤルで、アーサー・シルバーがデザインしたドレスで、ヨーク公爵(後のジョージ5世)と結婚した。

ロイヤル・コレクション・トラストによると、ドレスにはバラ、シャムロック、アザミのエンブレムがあしらわれ、オレンジの花で華やかに飾られていたという。ドレスとトレーンはいずれも、イースト・ロンドンのスピタルフィールズにある絹織物工場で織られたアイボリーカラーのシルクサテン製。英国各地の象徴と職人技を織り込んだドレスは、王室の花嫁にふさわしい一着となった。

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