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中途入社してきたのは推しでした。昼は会社員、夜は配信者のふたりが紡ぐ秘密のオフィスラブ【書評】

  • 2026.1.21

【漫画】本編を読む

『配信者・ハケンOLと手芸屋メロ』(らくだ/KADOKAWA)は、“推し”から始まる恋愛を描いたラブコメ漫画だ。

昼は制作会社で働き、夜は「ハケンOL」という名前でゲーム配信をしているアラサーOLのすみれ。彼女が勤める会社に転職してきたのは、手芸系配信者として「手芸屋メロ」の名前で活動している男性・谷。ふたりは、職場で出会う前から互いのことを“配信者”として推していた。ひょんなことから互いの正体を知ってしまったふたりは、それ以降“推し”としてだけでなく、ひとりの人間として相手のことを意識するようになる。じれったくも温かな恋模様に、ページをめくる手が止まらなくなる作品だ。

本作の魅力は、これまで配信を通して互いのことを「推し」として愛していたふたりが、現実世界で出会い、距離を縮めていくストーリーにある。当初は、互いを自分の生活の一部になっている“推し”として認識し、秘密を共有する同盟関係を結んだふたり。しかし、画面越しではない生身の相手のことを知るうちに、“推し”に向ける想いとは違った気持ちを互いに抱くようになる。

中でも、流行り病にかかり「声が戻らないかも」と弱音を吐くすみれに対して、谷が「あなたの声だけを好きになったわけじゃない」と告げるシーンは印象深い。すみれの声を聞いてすぐに「ハケンOLの声だ」と見抜いた谷が言うからこそ、より温かく響くセリフだ。ふたりの気持ちの変化が温かいタッチで描かれており、胸が苦しくなるほどキュンキュンしてしまうこと間違いなしだ。

シリーズ第2巻では、「手芸屋メロ」に対するネットストーカー事件が勃発。穏やかな日々に不穏な影が差す。周囲の人に迷惑をかけまいとする谷に、すみれは配信者仲間として、ファンとして、そして何より彼を大切に想うひとりとして何を告げるのか。ドキドキの展開に、ますます目が離せなくなるだろう。

心温まるピュアなラブストーリーを、ぜひ楽しんでほしい。

文=ネゴト/ 桜小路いをり

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