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“SELECT”な人。RIP SLYMEのPESさんと、音楽&ファッション談義。

  • 2026.1.19

90年代は、音楽とファッションが表裏一体だった。

「多感だった10代の頃は、今みたくインターネットが普及していなかったから、音楽の情報といえば、アメリカのミュージックチャンネル〈MTV〉か、地元の先輩から借りたミックステープがすべて、みたいな時代でした。そういった環境だったこともあり、オーバーグラウンドとアンダーグラウンドの境目なんてあまり意識せず、とにかく流れてくるものを片っ端から聴いていて、ずっと刺激を受けていました。

聴き方は雑食で、メタルやラップ、機械的なビートのヒップホップも、あらゆるジャンルに興味があって。そのなかでも90年代を象徴するヒップホップは、ストリートカルチャーとすごく密接で、ファッションとも表裏一体な関係だったから、のめり込む延長で自然と服への興味も湧いていきました。ひとつの好きが、別の世界に連れて行ってくれそうな感じは、SELECT by BAYCREW’Sを巡っていてもよく感じますね。さまざまな刺激を受けられる広い空間だから、家族といっしょに来ても、それぞれがどこかしらで"これ、好き"って思えるコーナーがありそうなのがいい」

同じようにヒップホップを起点に服へと興味が広がっていくラッパーは少なくないが、 PESさんの場合、その向かい方は少し違っていたという。

The STAND fool so good(s)でMLBキャップをお試し。

「どうせ着るなら、知り合いの服」がいちばんしっくりくる。

「20代の頃は、原宿のアパレルショップでバイトしていたり、スケボーやサーフィンが趣味だったこともあって、普段の装いは“キメキメなヒップホップスタイル”というよりは、もっとラフな感じでした。足元は、〈VANS〉のスニーカーがマイ定番で、履き潰れるまでずっと愛用していましたね。

それと、“どうせ着るなら、知っている人が作っているものを”という感覚で服を選んでいました。いわゆる応援、というほど意識しているわけではないんですけど、結果的に身につけている服の多くが、友人や知り合いのブランドのものになる。この考えは、基本的に今も変わっていません」

派手な90年代から、黒の似合う40代へ。

「RIP SLYMEが活動を始めた90年代〜00年代前半は、〈APE〉や〈MACKDADDY〉をはじめ、まわりの友達が作るブランドがこぞって派手なアイテムをリリースしていたので、僕たちメンバーの装いも、かなり奇抜な感じに仕上がっていたと思います。

そこから約10年が経って、自分も40代を意識する年齢になってきたあたりで、スタイルはガラッと変わりました」

今は、クローゼットの中は黒い服だらけ。今日着用した〈GDC〉のウェアも真っ黒で、そこにスニーカーで色を差すのが、ここ最近の定番になっているという。

Herringbone Footwearでは、懐かしいモデルにもご対面。

「SELECT by BAYCREW’S内のスニーカーコーナー(Herringbone Footwear)は、中学や高校の頃に履いていたモデルのリバイバルが並んでいて、なんだか懐かしい気持ちになりました。ライブでは、足裏の感覚が地面に近くて動きやすいスニーカーを昔からずっと愛用してきました。最近は〈アディダス〉のスニーカーを履く機会も増えて、ライブ用に数足買って、役目を終えたら日常履きに回す。そんなサイクルができ上がっています。

今のワードローブでいちばんの悩みは、眼鏡です。ある時期から、ステージに上がるときの自分のアイコンとして丸眼鏡をかけているんですが、長年愛用してきた、友人のBMX系のアパレルショップ〈fourthirty〉のオリジナル眼鏡が、汗で金属部分にサビが出てきていて、そろそろ限界。ストックはあと1本だけなんです」

すでに廃盤になっているモデルのため、代わりになる一本を探している最中だが、「自分とのつながり」を大事にもの選びをするPESさんの心を射止める眼鏡と出会うべく、SELECT by BAYCREW’S内のEYETHINKも探索した。

EYETHINKで真剣にアイウェアを試すPESさん。

“断捨離人間”のPESさんが、唯一集めているもの。

「何でも買ってしまったり、何かを収集したいっていう欲はあまりないタイプで、どちらかといえば“断捨離人間”なんです。小学生のときにみんなが飛びついたビックリマンシールにも、ほぼ興味を示さないような子供でしたね」

そんなPESさんが人生で初めて「収集欲が目覚めてしまった」というのが植物だ。

「知人の飲食店の内装デザインを手伝ったことをきっかけで、シダ系の植物を調べていくうちに、だんだん楽しくなってきちゃって。気づけばヤフオクやメルカリで植物を眺めたり、生産者のもとへ会いに行ったり、 その植物が自生している土地まで旅したりするようになりました。

家では、朝にコーヒーを飲みながら植物を眺め、『やば、これ死にそう』とか『新芽出てるじゃん』と一喜一憂する時間が、最高のリラックスになっています。

「音楽と同じくらい」大事な、海に入る時間。

同じように、生活に欠かせない存在がサーフィンだという。

「おそらく、“音楽と同じくらいサーフィンをやっている”と言ってもいいくらい、海に入る時間は気分を切り替えて、自分の心や体をリセットする余暇になっています。海までの移動中は、基本的にずっと音楽を聴いていて、ライブがあればライブ音源を、プロデュース中ならその楽曲を聴き続ける。だから、仕事にちゃんと向き合うためにも海に入る時間は必須で、RIP SLYMEデビュー25周年イヤーを駆け抜けている今は、その機会が減っていて忙しい日々なので、ひと段落したら、また週3回くらいは海に通いたいですね」

PESさんにとって、音楽と強く結びついているのは、ファッションだけじゃない。

友達がつくる服を身につけ、植物やサーフィンに癒やされる日常。その一つひとつが、PESさんのラップやステージの空気感を、目に見えないところで静かに支えている。

PROFILE

RIP SLYME PESさん
©SELECT by BAYCREW'S

PES

ペスさん/1976年東京都生まれ。RIP SLYMEのMCとして活動。ユーモアとメロウネスが同居するリリックとフロウで支持を集める。ソロライブではキーボードやギターを弾きながらラップをするなど、独自のスタイルで表現。昨年10月に大阪で開催された《BAYCREW’S FESTIVAL OSAKA 2025》にもソロで出演し、大反響を得た。イラストやデザインも手がける。

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