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子どもたちでシールづくり!?保育園でのシール交換が育んだ子どもの主体性

  • 2026.1.13

こんにちは。現役保育士のはるです。保育園で過ごす子どもたちと向き合う中で、「あれしたい!」「これってできるかな?」といった日常のひとことから、思いがけない遊びの展開に繋がることがあります。私はこの主体性保育を大切にしていて、「やってみたい!という子どもの何気ない一言から、遊びを掘り下げていくことが楽しくて仕方ありません」最近小学生を中心に、「シール交換」が流行っていますね、〝シル活〟と呼ばれ、中には争奪戦があったり、保護者トラブルに発展したりするという話も聞いたことがあります。ただ、保育園は基本的におうちのものは持ち込み禁止。今回は、ある日突然子どもから飛び出した「シール交換したい!」という声をきっかけに、子どもたちと一緒に遊びの土台をつくっていったお話をご紹介します。

シール交換したいなぁの一言から始まった

今年度はフリーなので様々なクラスに入っているのですが、とある日、5歳の女の子が私のもとにやってきて、ふとこんな言葉をつぶやきました。「Aちゃんと、シール交換したいなぁ。お姉ちゃんと交換したって言ってたの」普段の保育園生活の中では、あまり聞き慣れない「シール交換」というワードに、私は一瞬戸惑いました。そして、ついつい「でも保育園だとシール持ってくるのはダメなんだ」と言いそうになりました。でも、それ以上に感じたのは、彼女の目のキラキラとした期待感。シールの持ち込みが禁止だからシール交換ができないというのは園のルール。大人が決めたものです。その子もそのルールはわかってる、でも帰る時間の合わないAちゃんと交換はできない。じゃあどうすればいいかを子どもながらに考えて考えて、考えた結果担任じゃなくて何かやってくれそうな私に声をかけてきたんだと思います。「どうしてシール交換したいの?」「そっか、なにかできたら楽しいかもね」女の子と話しているうちに、なんだなんだ?と聞きつけた年長児がやってきてちょっとした会議に。会話を重ねるうちに、●兄姉が小学生や中学生の家庭を中心にシール交換という文化があること●保育園ではできないけど、兄姉のような経験をしてみたいそんな思いがある子が他にもいることがわかりました。「わかった、ちょっと担任と相談してみるね」そう言ってその日はおしまい。そこから担任との「どうしたら保育園でシール交換ができるのか」という試行錯誤がスタートしました。

まず園のルールを伝えた

まず年長の担任と一緒にクラス会議に参加し、子どもたちにシール交換がやりたいという声がある話と、でも保育園はシールの持ち込みが禁止というルールがあることを伝えました。そんな話し合いの最中、ママが手作りすることが好きでいつも手作りのカバンや服を着ているBちゃんが、「じゃあシールを保育園で作ればいいんじゃない?」と提案しました。

シールづくりが始まった

「自分でシールを作って交換しよう!」「でもどうやってシールを作るの?」「テープを貼ればいいんじゃないかな」クラス会議でどんどんアイディアが浮かび、子どもたちが思い思いに製作の資材置き場から紙とペンを手に取り、好きなキャラクターや動物、模様などを描き始めました。最初は単なる「お絵描き」でしたが、次第に子どもたちの中で「名前つけよう!」「裏にサインも描こう!」と盛り上がり始め、「◯◯コレクション」「◯◯スペシャル」などと名付けられたオリジナルのシール風のものが次々に生まれていったのです。

子どもたちが“ルール”を考えはじめた

ある程度作成したシールがたまってくると、今度は「交換したい!」という声が自然とあがりました。このとき、保育士が一方的にルールを決めるのではなく、子どもたちに問いかけながら進めることを意識しました。「どうやって交換したら気持ちよくできると思う?」「いやな気持ちにならないためには、どんなことが大事かな?」すると、・1日1枚までにしよう・あげたあとに「返して」はナシね・お互いがOKしなかったらダメなど、子どもたちなりのルールづくりが始まりました。

遊びの中心が“作品”から“関わり”へ

シールを作ること自体に夢中だった子どもたちの姿が、次第に「誰かと関わりたい」「渡したい」「喜んでほしい」といった思いに変わり、それを見た他のクラスの子どもたちから「やりたい!」という声が聞こえてきました。そこで年長クラスの子どもたちが何をしたかというと……。

「わたしもやってみたい!」の連鎖

最初にシール作りを始めた年長児クラス。それを袋に入れて「シール屋さん」を開き、お友だちと交換したり、プレゼントし合ったりして楽しんでいました。すると、活動に興味をもった年中クラスの子どもたちが、年長児の保育室を訪ねてきて言いました。「なにしてるの?」「どうやってつくるの?」年長児たちは誇らしげに「こうやってね……」と実演して見せます。「テープはここから取って……」「あげる用の袋もあるといいよ」と、コツまで伝えてくれました。こうして、年長児が先生になりながら、年中児に遊びを伝える姿があちこちで見られるように。その様子を見ていた保育士たちは、年齢やクラスを越えて自然に広がっていく「関わりの連鎖」に目を見張りました。

進化するシール

活動が広がっていく中で、シールそのものもどんどん進化していきました。初めはただの○や□の形だったシールが、気づけばキャラクターを模したデザインになっていたり立体的になっていったり。メッセージつきやその子のお名前の入ったシールだったり。相手を意識したプレゼントシールもでてきました。年少児に向けて「これはお花だよ、Cちゃんにあげるの」と語る姿。「Aくんは青が好きだから、青のテープだけで作ったよ」と話す姿。単なる工作では終わらない、「思いのやりとり」が見られるようになりました。

子どもたち同士で「教え合う」経験

活動が広がる中で、子どもたちは「自分ができるようになったことを、誰かに伝える」姿も見られるようになりました。特に印象的だったのは、まだハサミの使い方に慣れていない年少児に、年長児が根気強く教えていた場面。「ここを押さえると切りやすいよ」「まるく切るときは、紙を回すんだよ」小さな先生たちの言葉を、真剣に聞きながら取り組む年少児の表情。うまく切れたときには、先生役の年長児が「すごいじゃん!」と声をかけていて、もうその姿はまさしく先生。年長の担任の口癖が出てきたときは笑いました。教える体験を通して、年長児たちが自分自身の成長にも気づいていくのがわかりました。

やっちゃだめは簡単。子どもにどうするといいかを考えてもらう

保育園のルール「シールはもってこない」というものを守らせるということも確かに大事だと思います。ですが、子どもたちにルールを伝えたうえで、じゃあどうするか、どうすればいいか。を子どもたちに考えてもらうことも大切な体験だと思います。今回は園長とも話しながら、シール交換までの流れを年長の担任と整備していきました。クラス内で終わる活動かと思ったら、保育園全体を巻き込むようになり、双方のクラスにも良い経験を結果としてもたらしてくれました。「ルールだからシールは交換できないよ」というのは簡単です。でもそうじゃない。子どもたちとじゃあどうするかを考えていくことが、主体性保育のひとつではないかなと私は思っています。相手に教える、相手の気持ちを考えてシールを作る。ルールを自分たちで考える。そんな経験をしてきた年長さんが、4月から小学生。すでに書きながら泣きそうですが、保育園での経験を活かしてすてきな小学校生活を過ごしてくれたらいいなと願っています。

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Blog:保育士ママのリアルな毎日

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