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「大切な何かを喪っても…私たちは生きていかないといけないでしょ」喪失の痛みを知る姉弟が営む喫茶店だからこそできるおもてなし【著者インタビュー】

  • 2026.1.10

【漫画】本編を読む

社交的なキッチン担当・木暮千景(こぐれちかげ)と、人見知りな接客担当・照巳(てるみ)。正反対な姉弟が営む喫茶店「こかげ」は、大切な誰かを喪った人が行き着く、ちょっと不思議なお店だった。そこにやってきたのは夫を喪った妻、愛猫を亡くした女性……。彼女たちが抱えた喪失感を、ふたりは「弔いごはん」で晴らしていく。

誰かを喪うことと食事をテーマにした漫画『木暮姉弟のとむらい喫茶』(うおやま/新潮社)。著者であるうおやまさんはどんな思いを抱え、作品を紡いでいったのか? 作品制作の裏話を聞いた。

――第1話で常連客の訃報を聞いて、照巳が号泣するシーンがあります。常連客の妻からは“色白で冷たくてヘビっぽい”と言われ、接客時に笑顔を振りまくタイプではない照巳が涙するのは意外でしたが、どんなことを表現したくて思いつかれたシーンですか?

うおやまさん(以下、うおやま):照巳は大事な人を喪うことをとても恐れているという設定があるんです。その内面の繊細さや、死者に寄り添う性格を第1話の時点で表現したいと思いました。

――千景の「大切な何かを喪っても…私たちは生きていかないといけないでしょ」という言葉がとても胸に響きました。本作のテーマでもあるのかなと思うのですが、このセリフはどう思いつきましたか?

うおやま:「喪失」をテーマにしようと思ったときに感じた自分の実感だったと思います。喪失というとてもきつい体験を私たちはどうやって乗り越えていこうか、ということをこれからこの作品で考えていきたいという思いでできたセリフだった気がします。

――1巻の最後にはある新事実が明かされる本作。照巳の“人の手料理が食べられない”という設定はその後に影響する伏線なのでしょうか?

うおやま:この作品の裏テーマは「照巳自身の喪失体験の克服」だと思っているので、大きく影響する伏線ですね。ぜひ試し読み以降も読んでみてください!

取材・文=原智香

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