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「死体片付け」に「排泄」の処理…元傭兵が語る、ニュースが報じない「臭すぎる戦争」の正体【作者に聞く】

  • 2026.1.8
世界最古の職業と言われる「傭兵」
世界最古の職業と言われる「傭兵」

本作『日本人傭兵の危険でおかしい戦場暮らし 戦時中の軍隊の真実編』は、漫画家のにしかわたく(@denguma4989)さんが、元傭兵・高部正樹さんへの徹底したインタビューをもとに、戦場の過酷な日常をリアルに描き出した実録作品だ。

「死体片付け」から「体臭」まで。綺麗事ではない戦場のリアル

01 画像提供:(C)高部正樹・にしかわたく/竹書房
01 画像提供:(C)高部正樹・にしかわたく/竹書房
02 画像提供:(C)高部正樹・にしかわたく/竹書房
02 画像提供:(C)高部正樹・にしかわたく/竹書房
戦場でたくましく戦う傭兵たち 03 画像提供:(C)高部正樹・にしかわたく/竹書房
戦場でたくましく戦う傭兵たち 03 画像提供:(C)高部正樹・にしかわたく/竹書房

本編で描かれているのは、教科書やニュースが語ることのない、泥臭く生々しい「現場」の真実。兵士たちが数日間風呂に入れないゆえの強烈な体臭、放置された死体の片付け、そして生き延びるための執念など――。

にしかわさんは、「毎回『嫌だな〜』と思いながら描いています」と率直に語る。連載開始から数年経った今でも高部さんの「戦場へ向かう」気持ちは1ミリも理解できないという。同時に「こういう過酷な仕事が得意な人間が確実に存在する」という現実を、ペンを通して突きつけられている。

平和な国で「戦争は他人事」と割り切れなくなる恐怖

多くの日本人にとって戦争は遠い国の出来事になりがちだ。しかし、目の前で淡々と戦場の記憶を語る高部さんの存在は、その物理的距離を無効化してしまう。

にしかわさんが本作で最も印象に残っていると語るのは、ラインナップの多くを占めた「臭い」にまつわるエピソードだ。「腐臭」や「体臭」、そして避けられない排泄の問題。人間がただの「生き物」である以上、戦争には常に生物的な臭いがつきまとう。その「生物としての生々しさ」を逃げずに描いた点にこそ、本作の唯一無二の価値がある。

メディアが伝えない「戦場の日常」を識るということ

元傭兵の体験談は、私たちが決して経験することのない、想像を絶する世界だ。しかし、今この瞬間も、地球のどこかではその「臭い」を嗅ぎながら生きている人々がいる。

「戦争について詳しく知りたい」「メディアの報道に物足りなさを感じる」という読者にとって、本作はこれ以上ない視点を与えてくれるだろう。にしかわさんは今後、自身の趣味である映画をテーマにした作品にも意欲を見せている。

取材協力:にしかわたく(@denguma4989)

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