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斜めがけバッグ姿に投げかけられた「胸、強調してる?」という言葉!言った側は冗談のつもりでも言われた側は“傷”に…【作者に聞く】

  • 2026.1.3
恥ずかしさをこらえて「身体を触られた」と母に訴えたのに「気のせいじゃない?」と笑われてしまう…。 画像提供:(C)魚田コットン/オーバーラップ
恥ずかしさをこらえて「身体を触られた」と母に訴えたのに「気のせいじゃない?」と笑われてしまう…。 画像提供:(C)魚田コットン/オーバーラップ

ショルダーバッグを斜めに掛けただけで、「胸強調してるの?」とからかわれた。言った側は軽い冗談のつもりだったのかもしれないが、言われた側には確かに残る違和感があった。魚田コットン(@33kossan33)さんの漫画『スカートの呪いが解けるまで』は、そんな“言葉による不快感”を入り口に、幼少期から抱えてきた性的被害の記憶と向き合っていく作品だ。Xでは2万件を超える「いいね」と多くの共感コメントが寄せられ、「触られることだけが被害じゃない」という声が広がった。

※本作にはセンシティブな表現があります。閲覧には十分ご注意ください。

親になった今も消えない違和感。「スカートを履かせたくない」と思ってしまう理由とは

スカートの呪いが解けるまで_01 画像提供:(C)魚田コットン/オーバーラップ
スカートの呪いが解けるまで_01 画像提供:(C)魚田コットン/オーバーラップ
スカートの呪いが解けるまで_02 画像提供:(C)魚田コットン/オーバーラップ
スカートの呪いが解けるまで_02 画像提供:(C)魚田コットン/オーバーラップ
スカートの呪いが解けるまで_03 画像提供:(C)魚田コットン/オーバーラップ
スカートの呪いが解けるまで_03 画像提供:(C)魚田コットン/オーバーラップ

魚田さんは、幼いころから性的なからかいや視線に強い嫌悪感を抱いてきた。その背景には、小学校低学年の頃に見知らぬ男性から受けた被害、さらに母の再婚後に経験した継父からの行為がある。誰にも気づかれず、助けも得られなかった体験は、「触られること」だけでなく「言われること」そのものへの恐怖として心に残ってしまった。

親になった今、娘が「スカートを履きたい」と言うたびに、思わず「下にスパッツを履いて」と口にしてしまう自分がいる。それは娘を否定したいからではなく、守りたいという気持ちと、過去の記憶が重なった結果だった。

まだ子どもだった自分が受け止めきれなかった出来事

低学年の頃、友達と訪れた健康ランドで起きた出来事も、魚田さんの記憶に傷として深く刻まれていた。ゲームをしていたところに現れた見知らぬ大人は、親切を装いながら距離を詰め、誰にも気づかれないまま触れてきたのだ。

勇気を出して母に打ち明けたものの、「本当に触られたの?」「大げさじゃない?」という言葉が返ってきたことで、「言わなければよかった」という後悔だけが残ったのだという。その後、再婚した継父からの行為も重なり、魚田さんの中で「嫌だ」と感じる感覚は、誰にも理解されないものとして閉じ込められていった。

なぜ重い過去を描く?それは「誰かの希望になるかもしれないから」という思いから

最初は「こんなつらい話を描いても、誰も楽しくならない」と思いながら筆を取っていたという。しかし、ブログや漫画を通じて同じような経験を持つ人たちから寄せられた言葉が、その考えを変えた。「結婚して子どもを育てている今の姿が希望になった」と言われたことで、過去を描くことが誰かの救いになるかもしれないと感じたのだという。本作では、過度に刺激的な描写を避けながらも、「被害者は悪くない」というメッセージを丁寧に積み重ねている。

たとえ触られなくても、言われるだけで傷つくことがある

バッグを斜め掛けにしただけで投げかけられた一言が、なぜここまで心に残るのか——。それは、過去の体験と無関係ではない。魚田さんは、「わかりやすい被害だけでなく、些細に見える出来事も確かに傷になる」と語る。何気ない冗談や視線が、誰かの中にある記憶を呼び起こすこともある。だからこそ、この作品は声を上げにくい違和感に光を当て、「それも嫌だったと言っていい」と伝えている。

取材協力:魚田コットン(@33kossan33)

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