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映画「ハリー・ポッター」祝25周年!舞台やドラマで広がり続けるシリーズを、ハリー&ロン&ハーマイオニーの成長を通して振り返る

  • 2026.1.2

J・K・ローリングの世界的ベストセラーを映画化した「ハリー・ポッター」シリーズ。2001年から10年がかりで小説全7巻を8作品で映画化した本シリーズは、前日譚にあたる「ファンタスティック・ビースト」シリーズのほか、ローリングが舞台用に書いた後日談「ハリー・ポッターと呪いの子」とユニバースを広げ、2027年にはドラマ版の配信も予定されている。そこで、小説と共にローリングの魔法ワールドを牽引した映画シリーズを振り返ってみたい。

【写真を見る】11歳という若さにして、命を懸けた戦いに臨む3人の顔つきが勇ましい(『ハリー・ポッターと賢者の石』)

シリアスな背景ながら3人組のやんちゃさに心打たれる!『ハリー・ポッターと賢者の石』(01)

“ほうきに跨り空を飛ぶ”という魔法使いらしい授業に、観る者も興奮させられた(『ハリー・ポッターと賢者の石』) [c]Everett Collection/AFLO
“ほうきに跨り空を飛ぶ”という魔法使いらしい授業に、観る者も興奮させられた(『ハリー・ポッターと賢者の石』) [c]Everett Collection/AFLO

両親を亡くし、唯一の親類であるダーズリー家で育ったハリー・ポッター(ダニエル・ラドクリフ)は、11歳の誕生日に自分が魔法使いであることを知りホグワーツ魔法魔術学校に入学。グリフィンドール寮生になったハリーは、同じ寮に住むムードメーカーのロン(ルパート・グリント)や優等生ハーマイオニー(エマ・ワトソン)と親交を深めてゆく。やがてハリーは、両親を殺した闇の魔法使いヴォルデモート(レイフ・ファインズ)が校内に隠された“賢者の石”の力を使って、失われた肉体を取り戻そうとしていることを知る。

【写真を見る】11歳という若さにして、命を懸けた戦いに臨む3人の顔つきが勇ましい(『ハリー・ポッターと賢者の石』) [c]Everett Collection/AFLO
【写真を見る】11歳という若さにして、命を懸けた戦いに臨む3人の顔つきが勇ましい(『ハリー・ポッターと賢者の石』) [c]Everett Collection/AFLO

記念すべきシリーズ第1作。虐げられて育った孤独なハリーが、ホグワーツで初めて、友人となっていくロンやハーマイオニーと出会い、自分の居場所を見つけるまでが描かれる。好奇心と使命感から大冒険を繰り広げる、やんちゃな3人組に思わず拍手の痛快作だ。

因縁のヴォルデモートとさらに近づくことになる『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(02)

授業中に行われた、ハリーとマルフォイの呪文対決。ここでハリーがパーセルマウス(蛇語を使える者)と判明(『ハリー・ポッターと秘密の部屋』) [c]Everett Collection/AFLO
授業中に行われた、ハリーとマルフォイの呪文対決。ここでハリーがパーセルマウス(蛇語を使える者)と判明(『ハリー・ポッターと秘密の部屋』) [c]Everett Collection/AFLO

ホグワーツで猫や生徒が石にされる事件が発生。かつて大蛇バジリスクが現れた伝説の「秘密の部屋」がスリザリンの継承者によって開かれたという噂が学校中に広がっていた。事件の現場に居合わせたうえ、スリザリンの継承者である証拠とも言える蛇語=パーセルタングが話せたことで、ハリーにも疑いの目が向けられる。ハリーたちは調査を開始するが、やがてハーマイオニーも石化の標的に。秘密の部屋にたどり着いたハリーは、すべての黒幕が、古い日記に記された若き日のヴォルデモートの記憶が実体化したトム・リドル(クリスチャン・コールソン)だと知る。

蛇語を話せないと入ることができない“秘密の部屋”。この部屋をめぐるミステリー要素も楽しい(『ハリー・ポッターと秘密の部屋』) [c]Everett Collection/AFLO
蛇語を話せないと入ることができない“秘密の部屋”。この部屋をめぐるミステリー要素も楽しい(『ハリー・ポッターと秘密の部屋』) [c]Everett Collection/AFLO

ハリーが、蛇語を話す自分は何者なのか思い悩むなど、成長を感じさせる本作。ロンの妹ジニー(ボニー・ライト)がハリーに夢中になったり、ハーマイオニーが教師に憧れを抱いたことでロンが嫉妬心を掻き立てられる姿も描かれた。まだ自覚もないまま、アイデンティティや異性を意識し始める3人の姿も見どころだ。

シリウス・ブラックとの出会いでハリーが家族を知っていく『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(04)

シリウスとルーピン先生(デヴィッド・シューリス)は、ハリーの父の親友だった(『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』) [c]Everett Collection/AFLO
シリウスとルーピン先生(デヴィッド・シューリス)は、ハリーの父の親友だった(『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』) [c]Everett Collection/AFLO

ハリーの両親をヴォルデモートに売った裏切り者シリウス・ブラック(ゲイリー・オールドマン)がアズカバン刑務所から脱獄。魔法省はシリウスのねらいがハリーだと断定し、アズカバンの看守、吸魂鬼“ディメンター”をホグワーツに派遣した。そんななか、ハリーの前にシリウスが出現。ところが彼は無実であり、ハリーの名付け親であることが判明するが、ディメンターに捕えられてしまう。シリウスを救出するため、ハリーとハーマイオニーは、時間を戻す魔法の道具である「タイムターナー」で過去へと旅立つ。

新学期に向けて移動中の列車で、3人はディメンターに遭遇してしまう(『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』) [c]Everett Collection/AFLO
新学期に向けて移動中の列車で、3人はディメンターに遭遇してしまう(『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』) [c]Everett Collection/AFLO

ディメンターの登場など、全体にダークなテイストの本作。帰省中のハリーが、ダーズリー家の仕打ちに腹を立て人間界での使用を禁じられている魔法で懲らしめる、思春期ならではの不安定さを見せつける一方、シリウスを通して両親への想いを新たにするなど、内面的な成長が描かれる一作だ。

友情、恋模様が絡まり合い関係に歪みが…『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(05)

ダンスパーティの相手をめぐりピリピリした空気が漂う…(『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』) [c]Everett Collection/AFLO
ダンスパーティの相手をめぐりピリピリした空気が漂う…(『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』) [c]Everett Collection/AFLO

100年ぶりに三大魔法学校による対抗試合の開催が決定。ところが、年齢制限で出場できないはずのハリーが、なぜかホグワーツの代表選手の一人に選ばれてしまう。物議を醸しながらも出場したハリーは、ドラゴンの巣や水中での危険な競技をクリアし、最終競技で優勝杯“炎のゴブレット”を見つけ勝者になる。しかしハリーの選出と優勝は、ヴォルデモートを復活させるための策略だった。炎のゴブレットに触れた瞬間、不気味な墓地に転送されたハリーは、ヴォルデモート復活に利用されてしまう。

ハリーが気になる生徒チョウは、優等生のセドリック(ロバート・パティンソン)とパーティに(『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』) [c]Everett Collection/AFLO
ハリーが気になる生徒チョウは、優等生のセドリック(ロバート・パティンソン)とパーティに(『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』) [c]Everett Collection/AFLO

アクション&スリル満点の競技シーンやついに実体化したヴォルデモートなど、見どころ満載の本作。ハリーが対抗試合の代表に選ばれたことで劣等感を抱いたロンとの間に深刻な溝が生じてしまったり、ハリーが同級生のチョウ・チャン(ケイティ・ラング)に恋心を抱いたり。ダンスパーティでロンからオマケ扱いされたハーマイオニーが感情を爆発させるなど、青春ドラマとしても見応えたっぷりだ。

ハリーが追い込まれながらも絆を深め成長する『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』(07)

ヴォルデモートが復活し、自身との“つながり”にハリーは抗っていく(『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』) [c]Everett Collection/AFLO
ヴォルデモートが復活し、自身との“つながり”にハリーは抗っていく(『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』) [c]Everett Collection/AFLO

ヴォルデモート復活を受け、ダンブルドア(マイケル・ガンボン)ら善の魔法使いで結成された不死鳥の騎士団も動きだす。しかし、ヴォルデモートが戻ってきたことを信じない魔法省は、ハリーやダンブルドアに圧力をかける。ハーマイオニーは、自分の身は自ら守ろうとハリーを中心にしたダンブルドア軍団を結成。密かに生徒を集め、ハリーの防衛魔法を学ぶことに。一方、ヴォルデモート一派はハリーを倒す術を求め魔法省に侵入し、ハリーたちを襲撃。ついにダンブルドアはヴォルデモートと激突する。

自身の名付け親であるシリウスと家族のような絆を育んでいくハリー(『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』) [c]Everett Collection/AFLO
自身の名付け親であるシリウスと家族のような絆を育んでいくハリー(『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』) [c]Everett Collection/AFLO

ヴォルデモートの登場で暗雲が立ち込め始めた本作。魔法省から嘘つき呼ばわりされたことも手伝って、ハリーは精神的に追い詰められてしまう。そんな彼を支え、勇気づけるロンやハーマイオニーの姿を通し、3人のより成熟した関係性が見て取れる。ハリーとヴォルデモートはどちらかが死ぬ運命にあること、ハリーを守るためシリウスが命を落とすなど、これまでになくシリアスなドラマが展開する。

シリアスさが極まるなか、恋模様にも変化が…『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(09)

ヴォルデモートを倒す鍵である“分霊箱”の存在を知った3人(『ハリー・ポッターと謎のプリンス』) [c]Everett Collection/AFLO
ヴォルデモートを倒す鍵である“分霊箱”の存在を知った3人(『ハリー・ポッターと謎のプリンス』) [c]Everett Collection/AFLO

ヴォルデモート復活がいよいよ認知され魔法界は恐怖に包まれた。ハリーは“半純血のプリンス”という人物が書いた高度な呪文や魔術の本を見つけ、それを参考に力を伸ばしていった。そんななか、ヴォルデモートを倒すには、彼が自分の魂を7つに分けて隠した分霊箱“ホークラックス”をすべて破壊するしかないと判明。ダンブルドアはハリーを連れてその一つを見つけに行き、体力を消耗。その後に現れたスネイプ(アラン・リックマン)によって殺害されてしまう。そしてハリーは、“半純血のプリンス”がスネイプの別名と知らされる。

ロンに彼女ができ、しだいに秘めていた想いを露わにしていくハーマイオニー(『ハリー・ポッターと謎のプリンス』) [c]Everett Collection/AFLO
ロンに彼女ができ、しだいに秘めていた想いを露わにしていくハーマイオニー(『ハリー・ポッターと謎のプリンス』) [c]Everett Collection/AFLO

暗い時代に突入した本作だが、ハリーは、自分に好意を持つジニーに惹かれていることを自覚。2人のピュアな恋愛模様が描かれる。一方、自分に対して煮え切らない態度のロンに不満を抱くハーマイオニーは、気持ちを素直にぶつけていく。ダンブルドア殺害など緊張感あふれる空気のなか、3人の恋愛模様が希望を感じさせる一篇。

先の見えない不安から友情に亀裂が入ってしまう『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』(10)

ヴォルデモート側の面々も会合を開き、最終決戦への準備に入る(『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』) [c]Everett Collection/AFLO
ヴォルデモート側の面々も会合を開き、最終決戦への準備に入る(『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』) [c]Everett Collection/AFLO

ヴォルデモートの支配が進むなか、ハリーとロン、ハーマイオニーは分霊箱を探す旅に出る。分霊箱を壊す術を知らない彼らは不安や苛立ちから疑心暗鬼に駆られ、一時はロンが離脱してしまう。それでも旅を続けたハリーたちは、初めて分霊箱の破壊に成功。やがてダンブルドアが遺した「死の秘宝」の存在を知る。3人は「死の秘宝」が死を制する3つのアイテム(ニワトコの杖、蘇りの石、透明マント)だと突き止めるが、ニワトコの杖はヴォルデモートの手中にあった。

分霊箱を見つけるも破壊方法がわからず、3人は躍起になっていく(『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』) [c]Everett Collection/AFLO
分霊箱を見つけるも破壊方法がわからず、3人は躍起になっていく(『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』) [c]Everett Collection/AFLO

いよいよ最終章に突入。3人は過酷で先の見えない分霊箱探しのなかで絆の強さを試される。使命感に押し潰されそうになるハリー、分霊箱の影響で負の感情を増幅させたロン、ロンが去った悲しみを押し殺しハリーを支えるハーマイオニー。彼らが弱さをさらけだし、乗り越えた末により強い絆で結ばれる姿に胸を打たれる。

死を受け入れたハリーがヴォルデモートと対決『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(11)

ヴォルデモートの従者であるデス・イーターたちも集結(『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』) [c]Everett Collection/AFLO
ヴォルデモートの従者であるデス・イーターたちも集結(『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』) [c]Everett Collection/AFLO

残りの分霊箱を求め冒険を続けるハリーたちは、ダンブルドアに代わってスネイプが校長になったホグワーツに潜入。不死鳥の騎士団と闇の軍勢の戦いが激しさを増すなかで、ハリーはスネイプが二重スパイをしていた仲間であること、そして分霊箱の一つがヴォルデモートの魂を宿した自分自身あることを知る。死を覚悟したハリーは、不死鳥の騎士団やダンブルドア軍団の仲間と共に、ヴォルデモートとの最終決戦に挑む。

ついにハリーとヴォルデモートの直接対決が描かれる(『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』) [c]Everett Collection/AFLO
ついにハリーとヴォルデモートの直接対決が描かれる(『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』) [c]Everett Collection/AFLO

ハリー、ロン、ハーマイオニーのゴールデントリオの最終章で、3人は肉体的、精神的な成長を見せる。自分が分霊箱であると知ったハリーは、死を受け入れたことでヴォルデモートに打ち勝つことに。兄を殺されたロンは最前線でこれまでにない活躍を見せ、そんな2人をハーマイオニーは全身全霊でサポート。ヴォルデモートに打ち破った3人が歩み寄り、手をつなぎ穏やかな表情で立ち尽くす姿に、本作の神髄が見て取れる。

2026年で映画第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』(01)の公開から25周年を迎えるいまなお、世界中を熱狂させ続けている「ハリー・ポッター」シリーズ。制作中のドラマ版は小説1巻を1シーズン8話で描くことが予定されており、映画版では上映時間の関係で省かれてしまったエピソードやキャラクターの映像化も期待できそう。これから続く魔法ワールドの物語に注目したい。

文/神武団四郎

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