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BS朝日『ウチ、“断捨離”しました!』で、実家の断捨離に挑戦。元天才子役ライターが語る“家族の変化の起こし方”【ベスト記事2025】

  • 2026.1.2

2025年1年間で特に人気を集めたCREA WEBの記事を発表! あの映画やドラマのヒットの理由から、気の利いた手土産、そして、じっくり読みたい注目の人のインタビューまで。たっぷりお楽しみください。(初公開日 2025年8月12日 ※記事内の情報は当時のものです)


頭を悩ませる人が多い、実家の断捨離。

『ウチ、“断捨離”しました!』は、断捨離Ⓡの提唱者・やましたひでこさんが、悩みを抱える家庭を訪れ、断捨離を通じて生き方を変えていく……BS朝日で毎週火曜よる9時放送中の人気番組です。

かつて一度、この番組に応募・出演した元天才子役でライターの宇野なおみさんも、「番組史上に残る壮絶さ」と評されつつ断捨離を行い、大きく人生が変わったひとり。

そして、宇野さんは、2025年7月に再登場することに。現在、一人暮らしの宇野さんが挑戦したのは、「実家の断捨離」でした。

頭を悩ませる人も多いこのテーマ。あくまで“親の住む場所”となった実家をどうやって断捨離していたのか、子どもは何をすべきか? 宇野さんに貴重な経験談を語っていただきます。

まさかの2回目の登場! 断捨離番組へ出演

当時の予告の様子。宇野さんの友人が送ってくれたもの。

最初に出演した時、自分で応募したの!?と、一様に驚かれたものです。当時は母親が緊急搬送ののちに入院していたため、藁にもすがる気持ちでした。搬送の原因は脳出血。この病気は再出血すれば重病化のリスクが高まるので、家に手すりをつけるなど、転倒を防ぐことが大切です。幸い母の回復は早く、ほどなく退院、自宅療養となりました。

さて、当時の実家の有り様はと言えば……私は精神的に頼り切っていた母が入院となり、メンタルを崩す寸前。もともと捨てられないタイプの母の荷物はうずたかく積み上がり、緊急搬送という出来事に、メンタルがギリギリの状態だった私は、母の買ったものが捨てられない、動かせすらしない。最低限の掃除しかできず、カーテンを閉めっぱなしの暗いゴミ屋敷でした。

実家の断捨離に挑戦した宇野なおみさん。

まだ若い私ですら、まっすぐ歩けない家。このままでは母が転倒するか、私のメンタルが壊れるか。どちらかが命を失う前に……そんな気持ちで応募しました。

最初にやましたさんは、「私の部屋から手をつける」と仰いました。私の部屋は関係がないと思っていたので、驚いて泣いて抵抗するという、とんでもない失態をカメラの前でさらしましたが、結果的にはそこからエンジンがかかり、最終的に家の家具や雑貨のほとんどを断捨離。見違えるような明るい家になり、私も「憑き物が落ちた」と言われるほどに変わりました。

子役時代のスナップ。断捨離中に発掘されたものです。

その後、母の回復に伴い、念願の一人暮らしを始めました。子役当時、母にずっとサポートしてもらい、親離れできていなかった私にとって、大きな変化でした。

買い物に行かなければ食材は揃わない、割安だからといって大袋の重曹を買ったら部屋でもてあます、そんなことを学びつつあったころ、番組のスタッフの方に一人暮らしをお伝えする機会がありました。前回の収録当時、私は実家と一心同体のようなありさま。まさか1年後に一人暮らしを始めているとは思っていなかったようで、驚かれました。

1回目の断捨離が終わって約2年。実家は見違えるように暮らしやすくなったものの、やはりものは増えていきます。しかも、回復してきたとはいえ、母が自分で掃除や片付けをするには限界があります。実家に帰るたびに、雑然としてきたなあ、と薄々思っていた私。

色々お話をした結果、今度は、「実家を出た人間として、断捨離を行う」=実家の断捨離をやるという、新たな挑戦をすることになりました。

家族の変化を子供が起こせるものなのか?

1回目の断捨離後、リビングの様子。最初はものだらけで床が見えず。

「実家の断捨離をした」、と私と同じ30代の友人各位に話すと、「ウチもなんとかしなきゃ」と言いつつ、一様に顔が曇ります。実家は、多くの人にとっての実家は自分の「住居」ではなく、親が暮らしている場所。どこまで手を出せばいいのかわからないという人も多いようです。

実体験からお話すると、大切なのは、あくまで親が行うこと。自分たちが手を出す範囲を見極め、サポートに徹することがポイントです。

最初にお掃除コーナーを収録したときに、「自分が定期的に来ることを前提で話を進めると、いずれ破綻が生じる」と言われ、はっとしました。

予告放映時のひとコマ。食器を広げるスペースは残っていました(宇野なおみさんのInstagramより)。

「何かあってから整理するのはすこぶる大変だし、今のうちに整頓しておいて欲しい」。これは誰もが持っている本音だとは思うのですが、子供にそう言われてやる気が出る!という親御さんはあまりいないでしょう。

家族といえどもそれぞれの生活があります。断捨離の目的は、住んでいる人が心地よく過ごすこと。年を重ねるほど、動くこと、考えること、捨てることは困難になります。サポートと言っても、親御さんの状態で手伝う範囲は大きく変わると思います。

「今」だからこそ実家の断捨離を考えておこう

いずれ親に話そう、と思っていると、私のように急に救急隊員さんから電話が来ることもあり得ます。何事もいつどうなるのかわかりません。

1回目の断捨離当時の食器棚。詰め込みすぎで棚板が歪んでいた。
断捨離を経た、現在の食器棚。今もすっきり!

実家にどれくらいの荷物があるのか。歩きにくかったり、災害時の非常用品が出せないなど、どれくらい親が困っているのか、これから困る可能性があるのか。

こうしたことをチェックし、断捨離をやろうと決意するだけでも、大きな一歩になると思います。

ご兄弟がいるなら、カジュアルな感じで話し合ってみるのもおすすめです。例えば兄弟が両親と同居しているといったケースもあるでしょう。

  • ● 帰省した時、親と協力して親の部屋だけ手伝う
  • ● 物理的に協力することは難しくても、例えば掃除代行を依頼するなど、遠隔でもできるこまごまとした手配は請け負う

など、自分がどれぐらい関わるべきかを洗い出しておくだけでも、後々スムーズになると思いますよ!

自分の荷物だけでも断捨離してみる

まだ実家に自分の荷物が置いてあるという方、帰省の折にまず、それを断捨離してみてはいかがでしょうか。

  • ● すべてのものを出す
  • ● 要/不要を考え、分ける(できれば、不要のものを多めにしてコンパクト化)
  • ● いらないものを処分!

実家を出ておられるならば、処分も比較的容易なはずです。最初はしんどくてもすっきりすればするほど、軽やかな爽快感を味わえるようになります!

断捨離のメリットとは? 大変! だけど、すべてが変わる

1回目の断捨離当時の私。

断捨離は元々「不要なものを捨て、身軽になり、執着を手放す」という考え方です。

終わると、今までの苦しみ、肩にのしかかっていた重たさはなんだったのかというくらい、身も心も軽くなります(我が家の場合は家具をはじめ、粗大ごみも含めて捨てまくったので、物理的に1トンくらい軽量化しています)。

ただ、断捨離は本当に大変な作業です。ため込んだもの、部屋や家の状態は、いわば断捨離を始める瞬間までの、今までの人生そのもの。それに向き合い、要・不要を判断し、手放していくので、非常にしんどいです。

苦しい、辛い、もうやめたい! 1回目の断捨離の時に、私は何度も泣きながら作業をいたしました。

過去と決別し、今の自分を受け入れ、前へと進む。その作業を繰り返すうち、暗闇の先が見えてきた。もがき切ったら、明るい未来が待っていました。

最初、ため込みタイプの親は、ものを減らすことに抵抗があったようです。だいぶ文句も出ていましたが、人間は慣れるのは早いものです。意外と平気だった、と快適に暮らしていて、ずっこけそうになりましたね(笑)。身軽になると、気持ちも軽やかになります。

実家の断捨離は自分たちの人生を振り返ること

今回の断捨離で、母は最後に、独身時代からずっと持っていたグランドピアノを手放すことを決め、アップライトピアノという、コンパクトなタイプに切り替えました。ピアノ教室を運営している母にとって、昔も今もとても大事なもののはず。大変な衝撃でした。

ピアノのサイズがダウンしたことで、教室として使っている部屋に広いスペースが誕生。姉やいとこがやってみたかったという、「ミュージカルコース」を始めることになりました。断捨離を通じて、私だけではなく、母や姉も、新たなスタートを切ることができたのです。

実家には実家の歴史があり、親の人生が詰まっています。そのことに敬意を払い、受け入れ、あくまで親のサポートに集中する。これが、実家の断捨離にはとても大切なポイントです。

まずは、自分たちがどれくらい手を出すべきか、手を出さない領域の見極めから始めてみませんか?

宇野なおみ(うの・なおみ)

ライター・エッセイスト。TOEIC930点を活かして通訳・翻訳も手掛ける。CREA WEBでは様々なジャンルの記事を執筆。元子役で、「渡る世間は鬼ばかり」「ホーホケキョ となりの山田くん」などに出演。漫画含む読書、茶道と歌舞伎鑑賞、コスメが好き。YouTube「なおみのーとInstagram/ Xをゆるく運営中。

写真・文=宇野なおみ
写真=Afro

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