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寝る直前は避けたい! 大晦日、蕎麦を食べるタイミングで「睡眠の質が低下する恐れ」【専門家監修】

  • 2025.12.31

江戸時代から始まったとされる風習で、現代にも受け継がれている、大晦日の年越しそば。

新しい一年を迎えるために用意したものの、食べるタイミングに悩む人も多いようです。

就寝の何時間前に年越しそばを食べるのが理想的なのか、一緒にチェックしていきましょう!

年越しそばは、大晦日のいつ食べる?

※写真はイメージ

一般的には「大晦日内であれば年越しそばをいつ食べてもOK」といわれています。

家庭によって、夕飯から年越し直前にかけて、食べるタイミングはさまざまでしょう。

特に時間が決められているわけではないので、都合のいい時間帯に食べられますよ。

筆者は毎年、年越し直前の23時30分頃から食べています。

食べ終えてすぐに就寝していましたが…実は、快適な眠りにはNGであることが分かりました。

胃に食べ物が残っている状態で眠ると、消化活動が続いて眠りが妨げられてしまいます!

消化時間を考えて、食べるタイミングを決めるとよさそうですね。

管理栄養士の広田千尋さんに、何時間前に食べ終えたらよいかを聞きました。

広田さん:

寝る直前に食事をとると、睡眠の質が低下する恐れがあります。
眠りを妨げないようにするには、遅くとも就寝2時間前までに食べ終えるのがベストです!

実は、そうめんより消化に少し時間がかかるそば

※写真はイメージ

そばが胃で消化される時間は、100gで約2時間30分というデータがあります。

そうめんは2時間15分、うどんは2時間45分であり、『そうめん→そば→うどん』の順に、胃での消化時間が長くなっていました※。

同じ麺類でも、消化にかかる時間にちょっとした差があるようです。

また消化時間は、そばの量やトッピングによっても変わってきます。

大晦日は夜更かしする人も多いですが、消化に負担がかからないよう21時頃までに食べておくと安心ですね。

具の選び方も大切!消化がよい具・悪い具

※写真はイメージ

「早い時間に年越しそばを食べるのは難しい」とお悩みの人は、具の選び方に注目しましょう。

そばと一緒に食べる具は、好みによってさまざま。

遅い時間に食べる人は、『消化にやさしい具』を選ぶのがおすすめです。

トッピングの中でも比較的消化にやさしい具には、大根おろし・ワカメ・ネギ・とろろがあります。

その一方で、揚げ物は胃に負担をかけるので注意が必要。

そばと天ぷらの相性は抜群ですが、食べる時間が遅い場合は天ぷらを避け、『消化にやさしい具』を選びましょう。

筆者は、ネギとエビの天ぷら、かまぼこなどの具を入れていました。消化のことを考えると、見直したほうがいいかもしれません!

身体に優しい年越しそばで新年を迎えよう

年越しそばには、長寿、健康、家庭円満などのほか、「1年間の苦労や災難を断ち切る」という意味合いもあります。

さわやかな気持ちで新たな年を迎えるためにも、胃の負担が少ない年越しそばで、縁起を担ぎたいですね。

紹介したおすすめの具を参考に、おいしい年越しそばを作りましょう!

広田さん:

遅い時間に食べる場合は、具材選びのほかにも「ゆっくりよく噛んで食べる」「量を少なめにする」ようにすると、消化の負担を減らせますよ。
1年に一度のこととはいえ、身体にも少しだけ気遣いをして楽しめるとよいでしょう。

※山下光雄,”明治時代の文献にみる調理科学(4)食品の調理形態と胃内停留時間”,調理科学Vo1.23No.3(1990)

監修・取材協力 広田千尋

管理栄養士
病院、保育園、保健センターで幅広い年代の栄養サポートに携わる。独立後はコラム執筆のほか、身近にある材料で栄養満点なレシピの提案などを行っている。
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[文・構成・取材/grape編集部]

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