1. トップ
  2. 恋愛
  3. 「雑用までやるとはな」姉の会社のBBQで同僚と遭遇!マウント男を一喝した姉のひと言

「雑用までやるとはな」姉の会社のBBQで同僚と遭遇!マウント男を一喝した姉のひと言

  • 2025.12.30

姉に誘われて、姉が社長を務める会社のバーベキューイベントを手伝いに行くことになりました。姉の会社は女性社員が多い広告代理店で、正直少し緊張していましたが、皆さんが温かく声をかけてくださり、和やかな雰囲気に包まれました。ところがその会場に、偶然私の勤め先の同僚が通りかかったのです。

思わぬ遭遇

姉の部下であるC美さんと話しながら、お肉を焼いていたときのことです。C美さんが「焼き加減がちょうどいいですね」と笑顔を見せてくれた瞬間、聞き慣れた声が背後から飛んできました。振り向くと、職場の同僚B男が立っていました。

「お前もバーベキュー? もしかして姉貴の手伝いか? モテたいからって雑用までやるとはな」

冗談のつもりだったのでしょうが、からかうような口調に苦笑いしかできません。B男はさらに、「そんなことしてると会社みたいに都合よく使われるだけだぞ。優秀な俺とは違うけどな」と、いつものようにマウント気味に笑いました。

そこに姉が現れました。普段から落ち着いた雰囲気の姉ですが、このときは一段と堂々としていて、B男も一瞬、言葉を失っていました。

「こんな美人なお姉さんが!」と慌てて姿勢を正し、「いつも弟さんにはお世話になっています。B男と申します」と頭を下げます。

その後も、姉に取り入ろうと「お肉、焼きましょうか?」と調子よく申し出ましたが、姉はにこやかに「お気持ちだけで十分です」とやんわり断りました。会場の空気は、少しだけ張り詰めたものに変わっていきました。

姉の静かなひと言

それでもB男は空気を読まず、何かと話しかけ続けていました。姉はやがて微笑みながら、「では、1つ焼いてもらえますか?」とお願いしました。B男は張り切って肉を焼き、得意げに差し出します。ところが姉はひと口食べてから、穏やかに言いました。

「おいしいけれど……やっぱり弟の焼いたお肉のほうが私は好きですね」

B男は驚きましたが、姉は落ち着いた声で続けました。

「弟は、食べやすい厚さや味つけを考えて焼いてくれています。あなたのお肉も悪くありませんが、少し強火すぎたようですね」

その後、「あなたのことは弟から少し聞いています。いつも職場で頑張っているようですね」と姉は静かに言葉を添えました。

その言い方にはトゲはなく、むしろ「見ている人は見ている」というような含みを感じました。B男は苦笑いを浮かべながらも、どこかバツが悪そうでした。

予期せぬ再会

数日後、思いがけない出来事が起こります。私の会社と姉の会社が、同じ案件で共同提案をおこなうことになったのです。スポーツイベントの広告プロジェクトで、私たちが紙媒体を、姉の会社が映像を担当するというものでした。

打ち合わせ当日、姉とC美さんが来社。C美さんが「頑張ってくださいね」と小声で励ましてくれました。B男は「負けるわけにはいかない」と意気込んでいましたが、姉の前では明らかに緊張していました。

彼は「背負う」「勇者」といったワードを用いた勢いのあるスローガンを出しましたが、姉は首をかしげ、「もう少し柔らかい印象のほうが良いかもしれませんね」と返しました。そして私に、「あなたならどう考えますか?」と振ってきたのです。

私は、「女性アスリートや観客にも親しみを持ってもらうには、『しなやか』『頂き』という言葉が合うかもしれません」と提案しました。姉はうれしそうにうなずき、「その方向性が今の時代に合っていますね」とまとめました。

新しい道へ

打ち合わせの終盤、私に向かって姉が思いがけない言葉を口にしました。

「あなたは、これからも広告に関わるお仕事を続けるのですか?」

突然の質問に少し戸惑いましたが、「はい、もっと学びを深めたいと思っています」と答えました。

すると姉は、やわらかくほほえみながら言いました。

「もし機会があれば、うちの会社のセミナーや勉強会にも顔を出してみてください。業界の動きを知る良い機会になると思います」

B男が「商談の場でそういう話はちょっと……」と口を挟みましたが、姉は「もちろん正式な話ではありません。彼が自分の力を試したいと思うなら、そのきっかけになればいいなと」と穏やかに言葉を返しました。

姉の言葉には押しつけがましさはなく、むしろ弟としてではなく「ひとりの社会人」として見てくれている温かさを感じました。私はその真摯な姿勢に心を動かされ、「ありがとうございます。自分でも考えてみます」と答えました。

その後、本当に転職することになり、今は姉の会社の一員として働いています。一方、B男はというと、最近では周囲との温度差に悩んでいるようで、私のことを「楽しそうでいいな」とこぼしているのだとか。BBQでのあの日の出来事が、私にとって大きな転機となりました。

まとめ

姉は、B男の得意げな申し出をやんわりと断りつつ、私の「相手を考えて行動する」という小さな配慮を、静かに評価してくれました。 姉の会社で働く今、あの日の姉の言葉は、自分の強みが「しなやかさ」にあるという気付きと、一人の社会人として認めてもらえた自信につながったのだと実感しています。

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ウーマンカレンダー編集室ではアンチエイジングやダイエットなどオトナ女子の心と体の不調を解決する記事を配信中。ぜひチェックしてハッピーな毎日になりますように!


著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

ベビーカレンダー/ウーマンカレンダー編集室

元記事で読む
の記事をもっとみる