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「嫁の看病より仕事を優先しろ!」有給休暇取得中に上司から着信…病床の妻が見せた意地とは

  • 2025.12.29

私は現在、地方の工務店で大工として働いています。普段は現場を走り回っていますが、この日は珍しく有給休暇を取りました。理由は、妻が高熱で寝込んでしまったからです。ところが昼前、上司から思いがけない電話がかかってきたのです。

妻の看病で有給休暇を取ると…

その日の朝、妻は40度近い熱を出してぐったりしていました。

「会議なのに休ませちゃってごめんね」と弱々しく言う妻に、私は「心配だから休んだんだ。今は何も考えずゆっくり休んで」と声をかけました。ようやく少し落ち着いたようでした。

ところがその矢先、携帯電話に着信。画面には上司・A塚さんの名前が。日ごろ厳しく部下を指導するタイプの人なので、私の急な欠勤をどう思っているのか、正直少し身構えました。

上司とのやりとり

電話に出ると、いきなり「お前、今日休みって聞いてないぞ!」と強めの声。「すみません。妻が高熱を出してしまい、病院に連れて行ったところで……」と説明すると、A塚さんは一度黙り、「病院には行ったのか」と確認してきました。心配してくれているのかと思い、「はい」と答えたところ……。

「じゃあ、あとはひとりでも大丈夫だろ」

「仕事を優先しろ」

A塚さんにそう言われ、私は思わず、「まだ熱が高くて、看病が必要なんです」と返してしまいました。

すると、「心配なのはわかるけど、そういう気持ちをもう少し仕事に向けられたらな」と意味深な言葉。どう受け止めていいかわからず、沈黙していると、寝室から妻がふらりと出てきて、「電話を貸して」と言いました。

実は妻も同じ会社に勤めており、上司のことをよく知っています。「A塚さん、夫はきちんと引き継ぎを済ませて有給休暇を取っています。家庭の事情を軽く扱わないでください」と、落ち着いた口調で伝えました。その後、電話を切った妻の顔には、少し悔しさがにじんでいました。

価値観の違い

後日、妻の体調が回復して出社すると、A塚さんは気まずそうに「先日はすみませんでした」と頭を下げてきました。ただ、その後の会話で「最近は何でも機械に頼り過ぎだ」「昔ながらのやり方が一番だ」と持論を展開。妻は静かに聞いていましたが、ついにこう口にしました。

「時代に合った働き方を考えたいんです。家族を大切にできる職場にしたい。それが今の私の目標です」

この一件をきっかけに、妻は長年の思いを実現すべく、私とともに独立する決意を固めました。私たちは小さな設計施工会社を立ち上げ、家族や従業員が安心して働ける仕組みづくりを進めました。業務の効率化や自動化も積極的に取り入れ、無理のない働き方を目指したのです。

数年後、ありがたいことに依頼は増え、以前の職場から転職してくる仲間もいました。「あのとき、奥さんが電話で言ってたこと、今ならわかります」と言ってくれた元同僚の言葉が、今でも忘れられません。

まとめ

家族と仕事、どちらも大切にできる環境をつくること――それが、あの日の電話から始まった、私たちの新しい挑戦でした。あのときの一歩がなければ、今のようにお互いを支え合いながら前へ進むことはできなかったかもしれません。その決意は、これからも家族のかたちや仕事との向き合い方を見つめ直すきっかけになり続けています。

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

※AI生成画像を使用しています

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著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

ベビーカレンダー/ウーマンカレンダー編集室

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