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昭和の一着が令和の感性と出合う!昭和ビンテージ×Reclothesがコラボ企画を開催

  • 2025.12.28

株式会社ダブルエスワールドが運営する「昭和ビンテージ洋品店(R)」は、ブックオフの古着アップサイクルブランド「Reclothes(リクロース)」とのコラボレーション企画を、2025年12月29日(月)〜2026年1月31日(土)の期間、ラフォーレ原宿「愛と狂気のマーケット」にて開催する。

昭和ビンテージ洋品店×Reclothes。昭和の職人技が息づくエレガントな装いと、令和の感性で再構築された一点物が並ぶ
昭和ビンテージ洋品店×Reclothes。昭和の職人技が息づくエレガントな装いと、令和の感性で再構築された一点物が並ぶ

本企画では昭和20年代から40年代に令嬢たちが身にまとっていたオートクチュールや、当時の貴重な素材に光を当てる。Reclothesに所属する若手クリエイターが、それらをアップサイクルし、新たな一着として再生した限定アイテムが会場に並ぶ。

コラボ誕生の背景

ファッション業界では、過剰生産や大量廃棄による衣服ロスが世界的な課題となっている。ブックオフグループにおいても、年間1000万着以上の古着を取り扱うなかで、再販売が難しい衣料品が生まれている。そうした背景から、役目を終えかけた衣服に新たな価値を与えるブランドとしてReclothesは誕生した。

一方、昭和ビンテージ洋品店が扱うのは、昭和20年代から40年代に仕立てられた国産オートクチュールだ。日本の洋装文化が最も成熟した時代に生まれたこれらの衣服には、職人の手仕事による高い技術と、当時の気品や文化が息づいている。しかし、経年によるシミやダメージによって展示や販売が難しい貴重な品も存在する。こうした背景から、「美しい文化資産を新しい形で次の世代へつなぎたい」という両者の想いが重なり、今回のコラボレーションが実現した。

昭和の職人技×若手クリエイターの再解釈

企画では、昭和ビンテージ洋品店に所蔵されるオートクチュールの洋服や布地、装飾パーツなどの素材に、Reclothesのクリエイターが手作業でアップサイクルを行う。経年によるダメージを抱えた素材が、若い感性と技術によって新たな表情をまとい、現代のファッションとして生まれ変わる。昭和の職人技が令和のクリエイターによって再解釈され、すべて一点物として展開される点も大きな特徴だ。

【写真】昭和の華やかなプリントを活かしつつ、チュールや装飾を重ねることで、令和の感性をまとった一点物へと進化
【写真】昭和の華やかなプリントを活かしつつ、チュールや装飾を重ねることで、令和の感性をまとった一点物へと進化

「昭和ビンテージ洋品店」とは

昭和ビンテージ洋品店は、昭和20年代から40年代に令嬢たちがあつらえた一点物のオートクチュールや当時の高級既製服(プレタポルテ)を専門に扱う。日本洋装文化の黄金期に生まれた衣服は、美術品としての価値も備え、一着一着に持ち主の物語が宿る。同店では、これらを単なるファッションではなく、日本の文化資産として未来へつなぐ活動を続けてきた。全国百貨店でのポップアップやワークショップ、NHK「連続テレビ小説」での衣装提供、「ガイアの夜明け」をはじめとするメディア露出を通じ、その魅力を発信している。

職人の手仕事による美しいシルエットと上質な素材感が際立ち、当時の令嬢文化や日本洋装の黄金期を感じさせる一着
職人の手仕事による美しいシルエットと上質な素材感が際立ち、当時の令嬢文化や日本洋装の黄金期を感じさせる一着

「Reclothes(リクロース)」とは

Reclothesは、ブックオフで扱う古着を若手クリエイターがアップサイクルし、一点物として再生するブランドだ。福岡ミーナ天神店内のラボを拠点に制作を行い、全国の百貨店やセレクトショップでポップアップを展開している。ラボには、コンテスト受賞歴を持つクリエイターや、個人で多くのファンを抱えるクリエイターも在籍しており、それぞれの高い技術と独自の表現がアップサイクル作品に新たな付加価値をもたらしている。さらに、2021年からは、国内最大規模の古着アップサイクルコンテスト「Reclothes Cup」を主催し、若手クリエイターや服飾学生に表現の場を提供している。

フリルや異素材を重ねることで、強い個性と現代的なエッジを感じさせるスタイルに再構した一点物
フリルや異素材を重ねることで、強い個性と現代的なエッジを感じさせるスタイルに再構した一点物

今後の展望

今後、昭和ビンテージ洋品店は今回の取り組みを起点に、昭和の洋装文化を次世代へ継承する活動をさらに広げていく考えだ。地方自治体や美術館、文化施設との連携、教育機関との産学連携、インバウンド需要を見据えた海外発信など、多角的な展開を視野に入れている。同店を通じ、日本のファッション文化と職人技の価値を現代の文脈で伝えていく狙いだ。

開催概要

昭和ビンテージ洋品店×Reclothes コラボレーション

・会期:2025年12月29日(月)〜2026年1月31日(土)

・会場:ラフォーレ原宿「愛と狂気のマーケット」内特設ブース

・営業時間:11時〜20時(変更の可能性あり)

・販売:アップサイクルアイテム(一点物)ほか

今回のコラボ企画について、担当者に話を聞いてみた。

ーー今回の企画狙いは?

本企画の狙いは、昭和期に日本で培われた洋装文化や職人技を、単なる懐古や保存にとどめず、現代の感性や価値観と結びつけながら次世代へ継承していくことです。昭和20年代から40年代に仕立てられたオートクチュールや高級プレタポルテは、日本の洋装文化が最も成熟した時代に生まれ、現在では再現が難しい高度な技術が詰まっています。

一方で、経年によるダメージなどにより、そのままでは活かしきれない衣服も少なくありません。そこで本企画では、Reclothesの若手クリエイターと協業しました。原宿という国内外の多様な感性が集まる場所から発信することで、若い世代や海外の方にも昭和の魅力や日本のものづくりを新しい視点で知ってもらうことを目指しています。また、結果として衣服との向き合い方や時間を重ねた価値について考えるきっかけを提供できればと考えています。

ーーターゲットは?

ファッション感度の高い若年層から、昭和の文化やものづくりに関心を持つ大人世代まで、幅広く想定しています。特に、ビンテージやアップサイクルに初めて触れる方にも、「古いから価値がある」「新しいからよい」という二項対立ではなく、異なる時代の感性が交わることで生まれる新しい価値を体感していただきたいと考えています。

ーー今回の企画の目玉は?

昭和20年代から40年代に仕立てられたオートクチュールや高級プレタポルテを、Reclothesに所属する実力ある若手クリエイターが一点一点手がけ、現代の一着として再構築している点です。参加クリエイターの中には、ファッションコンテストでの入賞経験を持つ方や、個人でも多くのファンを抱える作家が在籍しており、高い技術力と明確な作家性を併せ持っています。そのため、完成度の高い昭和ビンテージに真正面から向き合い、単なるリメイクにとどまらない新たな表現を成立させています。

実際の作品では、令嬢が大切に着ていたワンピースにチュールを重ねたり、異なる素材を組み合わせたりするなど、昭和の衣服がもつ品格や美しさを損なうことなく、現代的な解釈が加えられています。さらに、完成したアイテムそのものだけでなく、どこを残し、どこに手を加えるかという制作の判断や思考のプロセスも大きな魅力です。昭和の職人技と令和の若い感性が交差する瞬間を形にした作品群は、本企画ならではの見どころです。

ーーアイデアはどのようにして生まれた?

今回のアイデアは、昭和ビンテージ洋品店が長年大切にしてきたオートクチュールや高級プレタポルテの中に、文化的・技術的価値は高いものの、経年によるシミやダメージによってそのままでは活かしきれない衣服が増えてきたことから生まれました。一方で、再販売が難しい古着に若手クリエイターの力で新たな価値を与えてきたReclothesの取り組みに可能性を感じ、「昭和ビンテージも壊すのではなく、未来につなぐ形で新しい表現ができるのではないか」という対話を重ねたことがコラボレーションのきっかけです。

実現に向けて最も難しかったのは、完成度の高い昭和ビンテージにどこまで手を加えるかという判断でした。価値を理解したクリエイターが関わることで、一着一着に明確な意図とストーリーをもたせることができたと考えています。

ーーユーザーへのメッセージは?

昭和ビンテージの洋服は、単に古いものではなく、誰かが大切に過ごしてきた時間や記憶をまとった存在です。今回のコラボレーションでは、その価値を守るだけでなく、現代の感性と出合わせることで、新しい未来へとつなぐことを目指しました。若手クリエイターたちは、昭和の衣服が持つ品格や美しさに真摯に向き合いながら、どこを残し、どこを変えるべきかを一着ずつ考え、丁寧に制作しています。その過程で生まれた作品は、単なるアップサイクルやリメイクではなく、時代を越えた対話のような存在です。

原宿という日本のファッション文化が交差する場所から発信することで、若い世代の方や海外から訪れる方々にも、昭和という時代や日本の手仕事の魅力に触れてもらえたらうれしいです。ぜひ会場で、一点一点の服がもつ表情や空気感を実際に手に取り、新しい物語の始まりを感じてみてください。

過去から未来へつながる一着が、新しい装いのヒントになるはずだ。昭和と令和が交わるこの機会に、時代を越えた服の物語に触れてみてはいかがだろうか。

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